9-1 切通しの造形について
切通し部分ですが、津川洋行製の材料、パーツを多用しました。
擁壁部分には津川洋行の「ニューデザインプラスチックペーパー」を使っています。成形色はグレーですが、GMカラーのねずみ色1号を吹き付けた後、ウェザリングを施しました。真ん中のあたりの高さのところに排水口があるという設定にしたので、ピンバイスで穴をあけて金属製のパイプを差し込み、水あかをウェザリングで表現しています。また、こういったところにお約束のグラフィティ(落書き)もあります。AFV関連のデカールでこういったものが多く出ていますが、右側のものはAKインタラクティブというメーカーのものです。このDJの横にはイタリア語で「無意味、無意味」と歌詞が書かれています。
左の緑のお化けは家人が考えたキャラクターを拝借しました。
なお、高架部分の作りも含めて、現物合わせになってしまった箇所があり、大きな隙間ができてしまいました。
看板の下側がそうなのですが、スチレンボードの端材をあてがい、プラ材をつけてダクトか配管の跡のような感じにしました。
なお、上部にある看板ですが、左側が「BIG FRUT」というゼリーキャンディーです。甘さと酸っぱさのバランスがよく、お土産で買うと喜ばれました。一時は輸入されて買うこともできたのですが、こちらはずっとイタリアでしか買えなくなっています。
隣は「サン・ベネデット」というミネラルウォーターで、こちらは日本でも売っています。炭酸がそれほど強くない炭酸水がお気に入りで、現地でもよく飲みました。
9-2 トンネル周辺
トンネルポータルも津川洋行製です。こちらは一度、Mr.カラー31番に塗って、そこにウェザリングを施しました。
また、教会の手前側にはサッカーのグラウンドを作りました。地面はタミヤの「情景テクスチャーペイント」にしました。芝生が随分と荒れています(汗)。ネットは建築模型の材料から持ってきました。1mmの丸棒を支柱にしています。
教会の周辺から古代の円柱が建つあたりは独特の舗装になっています。
こちらも津川洋行のニューデザインプラスチックペーパーの玉石です。古代ローマ街道の一部が現代に遺されているという感じですので舗装も摩耗しています。玉石の両脇には、カトーの側溝のふた部分のパーツを敷きました。石畳もそうですが、これはそれ以上に歩きにくそうです。
さらにこんな円柱があります。
実物なのかレプリカなのかは分かりませんが、古代ローマのマイルストーンです。パイプ状のプラ材を切り、プラ材の丸パーツを乗せ、アイボリーに塗った後でごく薄く溶いたグレーをちょぼちょぼと塗り、碑文ぽく作りました。実際には各都市までの距離とかが彫られていたようです。
9-3 高架部分
「マエストラーレ通り」から手前に延びる高架線ですが、スチレンボード、プラ材などから作っています。柱はプラ材です。コンクリの質感を出したかったのですが、鋼板を巻き付けた感じになってしまいました。高架やトンネルポータル上の柵というか壁については、やはり津川洋行のデッキガーター橋、グリーンマックスのデッキガーター橋のキットを加工して取り付けました。津川製品は茶色や緑色のモールドがありますが、塗装をして、ウェザリングも施しています。
さて、以前も書きましたが、上から見ると分かるように、行政機関は高架の方に半分近くはみ出していますし、教会もトンネルの上と言っていいような場所にあります(人形、車などを配置する前に撮影)。
行政機関の建物についてはいくら二階建てとはいえ、普通なら頑丈な基礎の上に建てるでしょう。教会についても静謐さを求められる環境ですから、ひっきりなしに列車の振動、騒音が出る場所の上に教会と言うのはあり得ないでしょう。19世紀に統一したイタリアはローマ・カトリック教会と折り合いが悪かった時期がありますので、教会なんて邪魔、とばかりにその下にトンネルを掘ったのかも知れませんね。
これで建物関係は完了、あとは人形、車を配置していくことになります。
なお、本ジオラマ裏側はこんな感じになっています。
左側3胸の建物の下から伸びている配線はトミーテックの電飾キットにつながっています。