工作台の休日

模型のこと、乗り物のこと、ときどきほかのことも。

夏に連れていきたい音源 その2

2022年07月03日 | ときどき音楽
 夏に連れていきたい音源、早速いろいろな方にご覧いただき、ありがとうございます。スクエアだけでもあと2、3回はあると思いますのでお付き合いください。
 スクエア編の続きです。
1 「夏の惑星」 1994(平成6)年

 ど真ん中なタイトルですね。この年は前年の冷夏とは一転、とても暑い夏でした。それを先取りするかのように4月に発売されたアルバムです。スクエアにとっては1991年に管楽器が本田雅人さんに代わって、試行錯誤しながら前作の「HUMAN」あたりからこのメンバーでの「スクエアらしさ」が出来上がってきた頃でした。このアルバムも1曲目から最後まで粒ぞろいで「夜明けのビーナス」「COPACABANA」「夏の蜃気楼」といったキャッチーなメロディの曲がオープニングから続きます。「夜明けのビーナス」は明るく、華やかな曲で今でも時々ライブで演奏されます。「夏の蜃気楼」はそれぞれのソロに聴かせどころがたくさんあって、大海原を飛行機で飛んでいるようなイメージにさせる曲です。また「No more tears」「Season」「Sweet sorrow」といったバラードが名作揃いなことも好きなアルバムである理由の一つです。

2 「BC.AD. ~Before Christ & Anno Domini~」 1996(平成8)年


 イタリア・カプリ島でレコーディング、エジプトでジャケット撮影と言う何とも豪華な作りです。ちなみにツアーパンフも大判で豪華なつくりでした。疾走感あふれる「勇者」や「VICTORY」、それから複雑過ぎてライブで一度しか聴いたことがありませんが「Ciao!!!」といった代表的な曲もさることながら、「Pioggia di Capri(カプリ島の雨)」という曲もお勧めです。この曲、今もライブでしばしば演奏されます。珍しくフルートが使われ、アコースティックな曲ですが、夏の夜のリゾート地でこんな曲が流れてきたら素敵だろうなあ、とも思うのです。この曲、スクエアとしてだけでなく安藤正容さん、みくりや裕二さんのデュオ「あんみつ」で、さらにベース(でもありこの曲を作られた)の須藤満さんが参加された「あんみつる」でも演奏されています。

3 「BLUE IN THE RED」 1997(平成9)年

 グランツーリズモのテーマ曲「Knight's song」が収められているアルバムですが「Anchor's shuffle」、「Maze」、「Tooi Taiko(遠い太鼓)」あたりが私の中での夏向き曲として選んでいます。

4 「GRAVITY」 1998(平成10)年

 この年から管楽器、キーボードが代わるという大きな変化がありました。デビュー20年の記念盤でもあり、歴代メンバーが出演した「JAPANESE SOUL BROTHERS」がボーナストラックとして入っていますが、こちらも夏向き、旅が似合いそうな曲が多いです。見知らぬところへの期待や好奇心を掻き立てられる「Seven wonders」で始まり「Sailing the ocean」はそのものずばりのタイトルですが、岸から沖に出ていくイメージでしょうか。宮崎隆睦さんのサックスが似合う曲です。また、アルバム後半の「One step beyond」や「The forest house」、「Away from home」は草原や森、山のイメージでしょうか。ちょうど1998年のこと、フィレンツェからピサの間をローカル列車で往復した折に、これらの曲がしっくりきました。ちょうど夏草が生い茂る平野の中を列車が走り、平凡ではありますが美しい風景でした。日本なら南東北あたりの景色が似ているでしょうか。ちなみにこのころはまだ私のウォークマンはカセットテープでした。

5 「T-SQURE」 2000(平成12)年

 このアルバムで一旦バンド形式としてのスクエアは解消されました。スクエアのアルバムの中でも「異色感」が強いのですが、夏の旅行に持っていくと不思議とよく聴いています。安藤さんが作曲された「Man on the moon」(ソプラノサックスとアコースティックギターの美しい曲)「ALE-LEYAH-YAH」(アフリカのサバンナの上空を飛んでいるような曲)といったナンバー以外にも、バラードに美しい曲や心に響くような曲もあって、リリースから20年経っていますが、再評価したいアルバムです。

(当時のメンバー)

6 「BRASIL」 2001(平成13)年

 一度バンド形式を解消したスクエアは、安藤正容、伊東たけしのデュオとして再出発、それ以外のパートはレコーディングやツアーでメンバーを集めて、というスタイルに変わります。この時は名前のとおりブラジルでレコーディングするなど、その後のスクエアの流れとは違うアルバムです。Ewiがあまり出てこないというのも珍しいです。「Despedida」、「Sem Papar」といったあたりの曲もこのアルバムならではという気がしますし、アルバムのラストを飾る「Further Place」は、メンバー二人の何とも暖かみのあるバラードです。

まだ2001年時点ですね。これから20年分まだありますので、やはりあと2回はかかるかな。




 

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夏に連れていきたい音源 その1

2022年07月03日 | ときどき音楽
 毎日暑いですね。この暑さもあって、私の模作(模型製作を育児休業を「育業」と呼ぶみたいに書いてしまいました。あれってただ縮めて呼ぶために税金をいくら使ったか知りませんが、現役高齢パパとしてはそのお金で他にやれることがあるんじゃないかと思いました。自分の場合も取りたくても職場や仕事の体制上、育休を取れなかったわけだし)も滞っております。これはまずいなあとは思いながら、やれることから進めている次第です。
 前置きが少々長くなりました。この夏は少し遠くに出かけたい、という方もいらっしゃるのではと思います。その時のために私のおすすめの音楽を今回から何回かに分けてご紹介しましょう。梅雨明けまでに間に合えばいいや、などと思っていたのですが、梅雨が明けて酷暑という感じで、既にこれらの曲がヘビーローテーションとなっています。
 私の好みなのでどうしてもこのバンドの曲が中心になりますが、興味の無い方はジャケットだけでもご覧になっていただければと思います。
THE SQUARE ~ T-SQUARE
 スクエアと言うとデビューアルバムのタイトル曲「Lucky summer lady」もタイトル通り夏を感じさせるのですが、アルバム全体で楽しめる、旅に連れていきたいというものを選んでいます。
1 「うち水にRainbow」1983(昭和58)年

 どうですか?夏を感じさせるジャケットでしょう?こちらのアルバム、ユーミンが製作に参加し「黄昏で見えない」という曲も提供しています。曲のタイトルづけにも参加しているとか。このアルバムは1曲目にビートルズの曲を大胆にアレンジした「Hello goodbye」から始まり、この曲のリプライズで締めくくるまで、80年代ポップス的な曲の世界が展開されます。個人的には「Hellio goodbye」「Sabana Hotel」「黄昏で見えない」「From03to06」「カピオラニの通り雨」が旅で聴いている曲です。「Hello goodbye」は1984年に教育テレビの中学向け英語講座のテーマでも使われていたというのも私にとっては思い出の一つです。この曲、ライブではメロディをEwiで吹きますが、ディスクではリプライズにSaxが加わる程度です。
 ジャケットの裏もこんな素敵なジオラマ仕立てです。

 アルバムはメンバーがとある空港でパイロットや乗客として搭乗手続きをしているという作りになっていて、メンバーもさまざまな職業の人たちに扮しています。これらの解説もまた楽しいものです。


2 「ADVENTURES」1984(昭和59)年

 私の10代の思いが込められている愛聴盤。このジャケット、ナイアガラを思わせる大瀑布にゴムボートが見えますね。そこに乗っているのは・・・

スクエアのメンバーというわけです。
 サントリーホワイトのCM曲「All about you」、「Travellers」が入っていることで有名なアルバムですが、タイトル曲「ADVENTURES(prologue)」から始まり、二曲目の「All about you」に流れていくところで「夏休みが始まるぞ」という気分になります。アルバム収録の9曲に「はずれ」が無いのも大きく、今でもライブで演奏されるバラード「Cape light」も、イントロで波の音、カモメの鳴き声が挿入されていて、海辺で夕陽を見つめながら聴いても似合いそうです。キーボードとギターをフィーチャーした「Night dreamer」も夏から9月くらいまで聴いても似合うナンバーです。「Travellers」を経てアルバムのラストは「ADVENTURES(epilogue)」で、こちらは旅のクライマックスから終わりをイメージしている感じです。そして次の旅への期待もいだかせてくれる曲です。
 この二枚を聴くと、いまだに1980年代半ばくらいの夏の思い出がよみがえってきたりしています。個人的には「All about you」にはT-2時代のブルーインパルスが似合うと思うのですが。それから、大人になってから海外のホテルのプールサイドでウォークマンでこれらのアルバムを聴いて、ずいぶんあれから時間が経ったな・・・と思ったりもしましたが・・・。
 遠出をせずに家で美味しい飲み物を飲みつつ、このアルバムを聴いてリゾート気分を味わうのもよいですが、その時はサントリーホワイトのソーダ割にすれば、1984年がよみがえってくること請け合いです。

3 「R・E・S・O・R・T」 1985(昭和60)年

 「ハワイの鬼押し出し園(和泉宏隆さん談)」で撮られたジャケットもさることながら「Omens of love」と「Forgotten saga」であまりにも有名な一枚。ちなみにいまだにこのアルバムは毎年一定数売れていると聞きます。夏じゃなくても聴いていますが、なんといってもアルバムタイトルがこれですから・・・。

4 「SPORTS」1986(昭和61)年

 メンバーがプールで泳ぐジャケット、ドラムの則竹さんは高熱を押しての撮影だったとか。「宝島」で有名なアルバムですが「Leave me alone」も夜汽車に揺られながら(既に夜汽車が絶滅危惧種ですが) 聴くと悪くないのです。このアルバム、当時ニューヨークではやっていた「ダブ・サウンド」と言われるアレンジが入っていて、少々癖がある曲が多いのですが・・・。

5 「NATURAL」1990(平成2)年 

 この前年からT-SQUARE名義で活動しており、前年の「WAVE」にも「Route405」のような爽快な曲もあるわけですが、「NATURAL」は季節を問わず旅のお伴のマストアイテムとなっています。どちらかと言うと海より山や草原向きですが、一曲目の「Control」から心地よい音楽のオンパレードです。リリース年に北海道旭川で開催されたフェスに出演した様子が「LIVE NATURAL」として映像化されており、こちらもおすすめ。前述の「Control」だけでなく「Daisy field」「Wind song」「White mane」「Last raindrops」など名曲がたくさんあります。若い頃、このアルバムを聴きながら北海道を旅したなあ。アメリカでもリリースされたことが話題になったアルバムです。

ということでスクエア編の1回目でした。まだまだ続くので、更新頻度を上げつつ、終わった頃には夏も終わってました、にならないようにしないと。
















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