こないだ村山涼一先生の起業家養成講座をのぞく機会があった。参加者も非常に熱心だったし、村山先生は話術も巧みでおもしろおかしくヒット商品を生み出すための発想法を指導されていた。
村山涼一先生のサイト
その中であった話のひとつが「商品のもつ意味の多義性」。
ソシュールの記号論とアーカーのブランド論を組み合わせ、マーケティングの領域に応用されたもので、商品は「機能」や直接的な「ベネフィット」だけをもたらすものではなく、心理面などに「短期的な価値」、「長期的な価値」など様々な「意味」をもたらすものである、と。例えばゼロハリのアタッシュケースは荷物を運ぶといった「機能」「価値」だけでなく、「頑丈である」→「安心感」だったり、「お洒落」→「もてる」だったり、「仕事ができる人が持っていそう」→「持つと仕事ができる人に思われそう」→「仕事へのモチベーションのUP」だったりといった感じだ。
もちろんこうしたメタレベルの「意味」や「価値」は必ずしも一つではない。利用者や状況といった「コンテキスト(文脈)」の中で都度入れ代わったり、強調されたりする。まぁ、最終的にカッコいいということで満足する人もいれば、重いバックで腕を鍛えたい人もいる、ということだ。
但し実際のマーケティングとして考えた場合、より多くの人の期待形成・合意形成が出来そうなメタレベルでの意味や価値を発見することが必要だ。
結局のところ商品なんて「虚」と「実」で成り立っている以上、その価値を提供できないものは市場から淘汰され、「虚」を作れなければはなから相手にされないのだから。
それにしても恐ろしいのはインターネットというメディアだ。BBSにしろBLOGにしろ、これだけ消費者がマスの世界に発言可能になってしまうと、虚実の落差があった場合の反動がすごい。どんなにマスプロをやってもいったん不信感が根付くとまったく市場から相手にされなくなる。しかもその淘汰までのタイムスパンが短いのだ。
こうなると、「いかに正しく商品価値をアピールするのか」が必要になる。
それとは逆にここを上手く取り込むと状況は全く異なるのかもしれない。
最近のヒット商品の中には噂が噂を呼び・・・といった類も少なくないし、クレームに対しての対応が丁寧だったために逆にそれが口コミとして評判をあげていく、というジョンソン&ジョンソンのような例もある。
いずれにしろ、消費者との関係、いかに消費者の心をくすぐるか、ということが重要である。
村山先生は既存のヒット商品から、消費者が潜在的に求めている「意味」や「価値」を見つけだし、自身の商品開発に活かす必要性を説く。それを「マーケティングベースの商品」と呼ぶか、一種の「コンセプト商品」と呼ぶのか。
消費者とマーケッターの化かし合いはこうやって続いていくのだ。
村山涼一先生のサイト
その中であった話のひとつが「商品のもつ意味の多義性」。
ソシュールの記号論とアーカーのブランド論を組み合わせ、マーケティングの領域に応用されたもので、商品は「機能」や直接的な「ベネフィット」だけをもたらすものではなく、心理面などに「短期的な価値」、「長期的な価値」など様々な「意味」をもたらすものである、と。例えばゼロハリのアタッシュケースは荷物を運ぶといった「機能」「価値」だけでなく、「頑丈である」→「安心感」だったり、「お洒落」→「もてる」だったり、「仕事ができる人が持っていそう」→「持つと仕事ができる人に思われそう」→「仕事へのモチベーションのUP」だったりといった感じだ。
もちろんこうしたメタレベルの「意味」や「価値」は必ずしも一つではない。利用者や状況といった「コンテキスト(文脈)」の中で都度入れ代わったり、強調されたりする。まぁ、最終的にカッコいいということで満足する人もいれば、重いバックで腕を鍛えたい人もいる、ということだ。
但し実際のマーケティングとして考えた場合、より多くの人の期待形成・合意形成が出来そうなメタレベルでの意味や価値を発見することが必要だ。
結局のところ商品なんて「虚」と「実」で成り立っている以上、その価値を提供できないものは市場から淘汰され、「虚」を作れなければはなから相手にされないのだから。
それにしても恐ろしいのはインターネットというメディアだ。BBSにしろBLOGにしろ、これだけ消費者がマスの世界に発言可能になってしまうと、虚実の落差があった場合の反動がすごい。どんなにマスプロをやってもいったん不信感が根付くとまったく市場から相手にされなくなる。しかもその淘汰までのタイムスパンが短いのだ。
こうなると、「いかに正しく商品価値をアピールするのか」が必要になる。
それとは逆にここを上手く取り込むと状況は全く異なるのかもしれない。
最近のヒット商品の中には噂が噂を呼び・・・といった類も少なくないし、クレームに対しての対応が丁寧だったために逆にそれが口コミとして評判をあげていく、というジョンソン&ジョンソンのような例もある。
いずれにしろ、消費者との関係、いかに消費者の心をくすぐるか、ということが重要である。
村山先生は既存のヒット商品から、消費者が潜在的に求めている「意味」や「価値」を見つけだし、自身の商品開発に活かす必要性を説く。それを「マーケティングベースの商品」と呼ぶか、一種の「コンセプト商品」と呼ぶのか。
消費者とマーケッターの化かし合いはこうやって続いていくのだ。
ははは、最後のところは「仕事ぎらいな僕の性格」のせいですね。もちろん理解しています(^^;
村山先生のお話は、非常に面白く思考の幅を広げるには最適だと思ってます。この授業を何とか(会社の費用で!)受けれないかと画策していますので、もしかしたら参加させていただくかもしれません。
今後ともよろしくお願いします。