ビールを飲みながら考えてみた…

日常の中でふっと感じたことを、テーマもなく、つれづれなるままに断片を切り取っていく作業です。

パケット無料!ドコモに嫉妬するNTT西日本の企み

2005年03月05日 | ビジネス
タイトルに惹かれて見てみた記事だが、その技術的な可能性よりも感じたことが、NTTって結局各社が「部分最適」を目指してるだけのバラバラな組織なんだなぁ、ということ。NTTグループで数少ない利益の稼ぎ頭のパケット料をNTTグループが無料にしようって言うんだから驚きだ。普通に考えれば、KDDIのパケット代を無料にしてその分、フレッツ回線を普及させるというロジックになるのだろうに。

ブロードバンド回線と赤外線通信で携帯電話のパケット通信料が無料に

但しユーザーからすればパケット代が無料になるのだからこれは嬉しいことだろう。ドコモのパケット網を通らずにインターネット上の「勝手サイト」と「パケットゼロサービス対応のiアプリ」間を定額アクセス回線のフレッツサービスを利用して結ぼうというのがこのサービスの発想。これまでであれば、「勝手サイト」と「携帯」とを結ぶためにはNTTドコモのパケット網を通らざろうえず、そのためパケット代がかかっていた。それをPC用のインターネット接続回線(ISP+フレッツ回線)を利用することでパケット代を不要とする。では携帯とフレッツ網をどう繋ぐかというと、フレッツ網の終端の専用アダプタ「パケットゼロステーション」と携帯の間を赤外線通信とする、といったところだろう。

まぁ、アダプタの価格が1万3000円~1万4000円というところが興醒めだが、やりようによっては面白い。ドコモがどんな手を打つか。まぁ、本当に流行りだしたら、定額料金を値下げするのだろう。

では果たして普及するのかというと、実際は微妙。1つはアダプタの実売価格に対する抵抗。そしてもう1つはこうしたパケットの利用というのは、「隙間時間」つまり電車での移動時間や待ち合わせの合間が中心だとしたら、特定のアダプタと赤外線通信ができる範囲でしか利用できないこのサービスの訴求力はどれくらいあるかということ。少なくともメールは時間と場所に制限されずに利用するだろうし、また事前にiアプリや着うたをダウンロードしておくというユーザーがどれだけいるのか、ということだろう。

携帯利用ユーザーの感覚というのは、決してPCユーザーとは同じではない。積極的な理由からではなく、(無意識のうちで)「隙間」を埋めるためにパケット代を払っているのだとしたら、このサービスは既にユーザーの欲求を満たしたものではないということになる。

最後に公式サイトが見れない、ということも影響としては大きいだろう。それを埋めるだけの魅力をNTTソルマーレが提供するパケットゼロ専用のポータルサイトで用意できるのか、iモード課金ではない課金モデルでどこまで揃えることが可能なのかということが鍵というところか。

それにしても元子会社「NTTドコモ」を羨ましく思うNTT東西の「嫉妬心」がよく伝わるサービスだ。




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