自分たちの仕事に対する「プライド」だとか「社会的使命」だとか、本当はそういうものがもっとも求められる分野の1つだと思うんだけど…
【新型インフル】診療拒否相次ぐ 都内で92件、大学病院も - MSN産経ニュース
成田空港で働いている、というだけで診療拒否するのは問題外だし、発熱相談センターに電話し一般病院へ行くよう勧められた人を拒否したというのも、そもそもこんな人が医者でいいのか?と思うんだけど、もうそんな「赤ひげ」こと新出去定のような使命感をもった人なんていない時代ということなのだろうか。
もし1人1人の「医師」としてのプライドに期待ができないのだとしたら、それこそマニュアルに則っとった「システム」「制度」としての対応が必要になる。エマージェンシープランというべきなのかコンティンジェンシープランというべきなのかはわからないが、末端の診療所なども含めた危機管理システムというもので対応しなければならないのだろう。残念ではあるけれど。
一昔前、といってもJリーグが成立したくらいの頃、よく「野球」と比べて「サッカー」型の組織やシステムが求められる時代だといわれていた。野球が「監督」(を含めたベンチ)からの指示に基づき行動するシステムであり、ヒエラルキーに基づく「意志決定システム」のためにスピード重視の時代には適さず、むしろ試合中に個々の選手が判断をし連携しあうサッカー型のシステムが求められているのだ、と。
現場の判断が求められるという意味では全くその通りなのだけれど、このニュースを読む限り、そもそも現場で適切な「判断」ができる「個」が揃っているのかという疑念がわく。言われたことは適切にこなせるけれど判断はできませんという、ある意味、優秀な官僚やサラリーマンチックな人間ばかりなのだとしたら、実はヒエラルキーの中に埋め込んでしまう方が効率的な対応ができるのではないか。それが本来求められているものかどうかは別として。
社内を見ても特に最近になって特に、(上司に対して)お調子を合わせるだけの管理者が増えたように思うし、自分は「違うかな」と思っていても(口には出さず)上司に言われたことをやっていますという人間が増えている気がする。結局、「守り」の時代に入ってしまえば「個」による判断などはできない国民性なのだろう。
1週間で900万枚、連休返上でマスク製造 : 経済ニュース : マネー・経済 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
まぁ、そんな中でもこの「今やらないといけないという気持ちでみんな頑張っている」という言葉には救われた気がします。
赤ひげ診療譚:徒労に賭ける - ビールを飲みながら考えてみた…
【新型インフル】診療拒否相次ぐ 都内で92件、大学病院も - MSN産経ニュース
成田空港で働いている、というだけで診療拒否するのは問題外だし、発熱相談センターに電話し一般病院へ行くよう勧められた人を拒否したというのも、そもそもこんな人が医者でいいのか?と思うんだけど、もうそんな「赤ひげ」こと新出去定のような使命感をもった人なんていない時代ということなのだろうか。
もし1人1人の「医師」としてのプライドに期待ができないのだとしたら、それこそマニュアルに則っとった「システム」「制度」としての対応が必要になる。エマージェンシープランというべきなのかコンティンジェンシープランというべきなのかはわからないが、末端の診療所なども含めた危機管理システムというもので対応しなければならないのだろう。残念ではあるけれど。
一昔前、といってもJリーグが成立したくらいの頃、よく「野球」と比べて「サッカー」型の組織やシステムが求められる時代だといわれていた。野球が「監督」(を含めたベンチ)からの指示に基づき行動するシステムであり、ヒエラルキーに基づく「意志決定システム」のためにスピード重視の時代には適さず、むしろ試合中に個々の選手が判断をし連携しあうサッカー型のシステムが求められているのだ、と。
現場の判断が求められるという意味では全くその通りなのだけれど、このニュースを読む限り、そもそも現場で適切な「判断」ができる「個」が揃っているのかという疑念がわく。言われたことは適切にこなせるけれど判断はできませんという、ある意味、優秀な官僚やサラリーマンチックな人間ばかりなのだとしたら、実はヒエラルキーの中に埋め込んでしまう方が効率的な対応ができるのではないか。それが本来求められているものかどうかは別として。
社内を見ても特に最近になって特に、(上司に対して)お調子を合わせるだけの管理者が増えたように思うし、自分は「違うかな」と思っていても(口には出さず)上司に言われたことをやっていますという人間が増えている気がする。結局、「守り」の時代に入ってしまえば「個」による判断などはできない国民性なのだろう。
1週間で900万枚、連休返上でマスク製造 : 経済ニュース : マネー・経済 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
まぁ、そんな中でもこの「今やらないといけないという気持ちでみんな頑張っている」という言葉には救われた気がします。
赤ひげ診療譚:徒労に賭ける - ビールを飲みながら考えてみた…
(中略)
担当医には応召義務があるということを忘れちゃいかん。病院は公立である。市長が守って下さる・・・」
以下、訓示は一時間以上も続いたため、当直明け通常勤務後の残業の連続で、抵抗力の落ちている医師がウイルスに罹り、病気で抵抗力の落ちた入院患者および外来患者に伝染する事態となった。
…。
……。
………。
感染者や感染者疑いを受け入れる、院内感染を防ぐための態勢が整ってないのに、「応召義務云々」で無理に患者を受け入れたら、院内感染が起きて「病院自体が感染源」になってしまう危険性があるんですけどね…。
感染者を受け入れるための準備が整っている「発熱外来」ならともかく、検査キットも無い、リレンザが無い、タミフルも無い、院内感染を防ぐための設備も整えられてない一般病院では、患者を受け入れられなくても仕方がないと思いますよ。
一般医療機関の現状はこんな感じです。
●タミフル・リレンザは既に出荷制限がかかっており現在は指定病院にしか入荷されない。各病院におけるそれらのストックも(当然ながら)万全ではない
●インフルエンザ検診キットは消費期限が短く、この時期に一般医療機関におけるストックはまずない。もし追加生産されても、それらは指定病院や検疫機関へ最優先に出荷される為、一般医療機関には入荷されない。
上記のように受け入れ体制が不充分な一般医療機関にてそのような患者を受け入れ、新型インフルエンザによる集団院内感染が発生したら誰が責任を取るんでしょうか?
尋ねてきた人に「診療拒否」と受け取られるような対応がまずおかしいと思うんですよね。サービス業だとNGの対応例です。
できないことをすべきだとは思いませんが、納得して適切な手順を踏んでもらうくらいの機転を「個」がもって欲しいし、それが無理ならそういうマニュアルなりシステムなりを徹底して欲しいな、と。
記事を読む限り、おざなりの対応で逃げているように思えたもので。まぁ、新聞のバイアスはかかっているのでしょうが。
これは悪名高き牟田口廉也中将の訓示をパロディ化したものですよ。
とりあえず参考ブログを紹介しておきます。
天漢日乗: 「マスコミたらい回し」とは?(その141)毎日新聞江畑佳明記者の「発熱患者診療拒否」記事の波紋 ただの風邪だとしか思えないのに「新型インフルエンザですか?」一点張りのお悩み患者に「新型インフルエンザは診られません」と答えたのも「診療拒否」に入ってるのか?
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2009/05/141-ff34.html