
数十年前のことです。
その頃は、埼玉から2時間半かけて神奈川の大きな教会に通っていました。
そこで、知り合った沖縄の方から、ある病院にいる長年入院している方のお見舞いに行って欲しいと頼まれました。
そして、地図をもらいました。
新宿から乗り換えがいくつもあり、バスにも乗って行く、人里離れたところだと聞きました。
それで、埼玉から新宿に出て、ある駅からバスに乗るのですが、本数が少ないので、かなり待ちました。
数時間かかって、やっとたどり着き、入院している方にお会いしました。
脳の手術をされたため、体が動かないと聞いていたので、星野富弘さんの本を持って行きました。
星野さんは、怪我が原因で、首から下が動かせませんが、口で筆を加えて文字や絵を描いて、世界中を感動させているクリスチャンです。
その方も喜んで、何度もその本を読んだと後で聞きました。
ところで、帰りもまた、何時間もかかるのかーと思っていると、ロビーのところで女の人が、タクシーに電話していました。
「〇〇駅まで、お願いします。」というのです。
〇〇駅というのは、私が住んでいる駅名なので、お聞きすると、なんとその病院は、私が住んでいる隣の街にあり、自転車で時々行っている近くだったのです。
今だったら、ネットですぐに検索できますが、当時は、インターネットなどない時代です。
地図を書いてくださったのが、沖縄から出てきたばかりの人で神奈川から、3時間以上かかるものを教えてくださったわけです。
感謝なことに、ロビーにいた方が、タクシーに乗せてくださり、〇〇駅まで10分もかかりませんでした。
笑い話のような、本当の話です。