『 猫の心霊写真 』
散歩途中の家の窓から猫が外を見ていた。顔を近づけたら
喜んでくれたので、思わず写真を撮った。カラスに反射して
後ろのものが写って猫ちゃんの心霊写真の様になった。
昨日は大学に入った孫娘が約1年間の合宿生活のために大きな荷物を抱えて
出発していった。高校でも新学年が始まった様で若い人達は希望に燃えて、
動き出したようだ。
お爺さんは病院へと動き始めた。今日は藤沢の病院の予約があり、しかも2科に
跨って上手く時間差で呼吸器内科と泌尿器科だった。
ここも2ヶ月振りだったが、まだまだ前の時のように入り口では体温、消毒、軽く
問診のガードがあり、感染対策もものものしい。
待合室は相変わらず混んでいる。
検査などであちらこちらと行ったり来たり、それからじっと待つのもこれで結構体力が
必要で、少しは元気がないと病院通いも出来ない。
「さぁ、今日は体調もよく元気だから病院でも行くか」という老人のブラックジョーク
を思い出す。
どちらの科でも大きな変化はなく又2ヶ月後の様子見になった。
拍子抜けの気もしたが、ホットしてこれで次回の2ヶ月後までは命永らえて居られそうだ
という気になるところが不思議で面白い。これが病院のマジック効果ってものだろう。
それにしてもあそこに座って見ていると老人が多いけれど、なんと病人が多いのだろうと
驚いてしまう。私にとっては、病んでいる、哀れなのは決して私だけじゃないんだ、お仲間や
病友は大勢居るのだという一種諦めというか、仕方がないことなのだという気がして、勇気が
湧いたり安心感すら覚えるところ場所でもある。
コロナで病院崩壊が取り沙汰されたが、病院は何時でも適切に敏速にそして親切に対応して
くれる所であって欲しいのである。
病院行きも我々にとっては、必要不可欠な命の支えであるけれど、年輩者には重労働であって、
朝から半日以上も掛かって、ぐったりしてやっと帰ってきた。
やはりあの待合室の椅子よりも、我が家の椅子の方が座り心地が良いものだ。