「ミーちゃんと木彫だるま」
我が家のミーちゃん(さざなみインコ、雄、1.5才)は家人の頭や肩に止まる
のが好きなようだ。そこに止まって、人が歩いたり動くのを楽しんでいる。
そのミーちゃんが私に対しても、同様に頭に乗ろうとするが何故だか知らぬが、
うまくいかない。滑って落ちてしまうのである。
台所の出窓に置いた籐の小さな籠がお気に入りの場所で、私が台所に行くのを
見ると追い掛けてきて、一旦後ろ髪に止まり頂上部で滑ってそのまま滑空して
籠の定位置にちょこんと止まってすましている。
この可愛いような憎たらしいような苦肉の技をいつの間にか身につけた。
うちの奥さんの指示はまるで私と同じ様にとてもよく聞いて、指を出すと遠く
から飛んできて留まり又その指示によって飛んでいくというまるで鷹と鷹匠の
様な関係の仲の良さである。
私が薬を飲もうとか、体温を測ろうとすると本気になって飛びかかってくる。
一寸何故だか分からないが、薬なんて毒だよ、熱なんかないよ大丈夫だよと止めに
来るのだろうと思うことにしている。
私にも、たまにだが頭を私の顎にスリスリしてくることがある。すると何とも快くて
可愛くて、どんなことがあっても許せる様な気がする。
私は大の猫好き犬好きなのだが、ミーちゃんがせめて猫位のお利口さんだったら、
どんなに可愛いだろうかと何時も思っている。
このミーちゃんは我が家では3代目のインコになるが、ずうっと元気で居て欲しいものだ。
孤独な老人(老人は例え家族が居ても寂しいものだ)が如何ほど慰められているものか。