歌うようにゆるやかに(andante cantabile)

マイペースで歌を歌い続けようっと☆

まだまだの音色だけど・・・

2011-06-02 08:57:30 | 音楽
I巻市のある中学校。

吹奏楽部の楽器はいつも4階の音楽室に保管しています。
3月12日の卒業式にむけて体育館に楽器をおろして
準備完了!
その後にあの津波が中学校にまで押し寄せて、
楽器がすべて泥水に浸かってしまいました。

なかなか水がひかず、楽器をとりだせたのは4日後。
すぐにでも水で洗って手入れをしたかったけれど
生活水も困っているような状況では、楽器を洗うために
水を使うことは申し訳なくてできなかったそうです。

そんなわけでほとんどの楽器が使えなくなってしまいました。

顧問の先生は、なんとか生徒たちが前向きになれるように
部活動を再開したいとおもわれて
学校支援プログラムの掲示板で楽器をゆずってほしいと
よびかけてみました。すると全国の学校や個人のかたから
申し出があり、30人くらいの部員全員が楽器を手にすることが
できました。

先日、避難所で演奏しました。

福島からおじいちゃんのところに避難してきた
女の子のおかあさんが「福島からの転校ということで
いじめられるかもしれないと心配していたけれど
すぐに吹奏楽部のお友だちができて、こうして
一緒に演奏できてほんとにうれしい。」と
涙をぬぐっていらっしゃいました。

慣れない楽器でまだまだ吹きこなせていない人も。
通常なら、少し調子はずれの音色になにも感じないと
思うけれど、彼女たちの背景を知って聴くと
そのまだまだの音色に胸があつくなりました。

会場にいたおばあちゃんたちも泣いてました。

演奏後の誇らしげな笑顔。

生徒たちはもう次の目標をみつけていました。

がんばってるね。励まされました。ありがとう☆
コメント
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