南シナ海の南沙諸島であるスプラトリー岩礁の一部のジョンソン
岩礁での滑走路建設(2014年~)に続き中国は更にスピ岩礁での
人工島建設にも邁進し始めた。(2015年~)
次のターゲットはスピ岩礁。ジョンソン島より北に位置する
三日月の形をした岩礁である。満潮時には海に沈む岩礁だ。
この島は1988年に中国が領有権を持つベトナムから武力奪取により
実効支配が続いていた。ベトナムの持つ領有権は形骸化し事実上
中国の管轄に置かれていたようだ。
以前問題となった中国のジョンソン岩礁の埋立についての領有権は
フィリピン側が中国に対して主張したものでこの時は米国は
強い批判をしただけであった。しかし
今回はベトナム側がスピ礁を巡り中国側に領有権を主張している。
米国は駆逐艦の派兵を決めた。
フィリピンの時は批判だけだったがベトナムの時は軍事行動に出ると
決めた。いよいよ始まったようだ。
中国側はフィリピン、ベトナムの領有権主張を無視してスプラトリー
岩礁に人工島を建設し南シナ海での支配力を高めようとしている事は
間違いない。
この中国側の行動に大して米国は早速駆逐艦ラッセンを南沙諸島に派遣し
中国の人工島の12カイリ以内を航行した。
もしも中国側がスプラトリー岩礁の幾つかの島に建設された人工島の
領有権を主張し今回の駆逐艦ラッセンの行動を米国側の領海侵犯であると
訴えるかどうかはまだ未定であるが現時点で米軍の行動に強く反発している。
いわば、米国側は中国の建設した人工島に対して領有権及び12カイリの
領海権を認めないと行動で意思を示した。
これに対して日本の安倍総理は国際法により米国の行動を支持するとしている。
現在の米国の姿勢は明らかに中国側の身勝手な不法な人工島の建設により
実行支配を固めていく方法論は批判されるべきものであるとしているが
大事な部分としての中国側との直接的な交渉や国連に訴えるような国際法の
行政的な処置は行われていない。フィリピンやベトナムもそれをしていない。
国連よりも米国の方に頼っている。
もしもフィリピンとベトナム両国が主張する中国側への領有権侵犯として
国際法上の違憲性を主張するのであれば、国連に訴えればそれでよい話だ。
これが正当な集団的安全保障の形だけど無理でしょうな。
しかし今回は米国の軍事介入により問題の解決を図ろうとしている。
これは米国との同盟関係上の集団的自衛権であるかどうかは定かではない。
ウクライナのクリミア半島のロシア編入の際はドイツ軍が国連軍として
ロシアのウクライナ東部のドネツクでの紛争に介入はした。これも
国連の集団的安全保障だ。ここでは米軍は参加していない。
このウクライナ紛争とフィリピン、ベトナムのスプラトリー岩礁での
領有権問題は国連の集団的安全保障と米国の集団的自衛権に分けられる。
これだけを見ても米国のスタンスに疑惑が持たれる。
アジア地域における領有権問題は米国の何らかの魂胆があると思われる。
どこか誠実性に欠けている。
しかも竹島での韓国による武力による実行支配は独島となりその背景には
米国が韓国側に賛同している。元米国務長官のヒラリー・クリントンは
バーグ条約に調印しているかどうかで領有権問題を判断をするとしていた。
領土問題を国際間における子供の取引を禁止する条約に置き換えるのは
あまりにナンセンスで如何にして米国が外交的な利害関係にしか興味を
持っていない事に日韓両国から信用を無くす結果になった。
どちらもどことなく条約に批准したが現状は変わらなかった。
フィリピンのジョンソン島 → 米国は非難するだけ。
ベトナムのスピ岩礁 → 米軍の駆逐艦派遣。
韓国の独島 → 米国が武力による実行支配している韓国に賛同。
クリミア半島 → 強く非難をするが軍事には参加せず。
多くの領土問題にかかわる事実を列挙していくことでそこには
立体的な米国の利害関係が現される。
敢えて尖閣諸島問題は並列させなかったがどちらかというと
フィリピンのジョンソン島のように中国に対して非難はするが
軍事的または正式な批判や対立は避けていた。
これを『オバマの弱腰』と多くの人から批判されていた。
日本の日米同盟の強化にはつながり、集団的自衛権の行使が可能となる
安保法の成立には繋がった。
領有権問題と不法建設に関しては日本側にも耳が痛い所が有る。
それは勿論2010年の尖閣諸島衝突事件から多くの日本人が竹島以上に
意識することとなった尖閣諸島の不法建設がある。
尖閣諸島に不法な建設物を建てたのは石原慎太郎と日本青年社たる右翼
団体である。当初石原はこの灯台建設に関して不法建設だと批難された時
「地元の人々には感謝されている。」と言い返した。
しかし尖閣諸島は無人島で建設前から長年誰も住んでいない。
灯台によって明かりが有った方が航海する船には有り難いとも話したが
尖閣諸島には電気が通っていないし、今でも灯台の電力源となるものは無い。
中国側からの違法な行為を防ぐには日本側がしっかりと主張するべきだ。
石原の建てた灯台のほうが違法で日本の法律施行権に風穴を開けてしまった
訳ですな。最後には「灯台のようなもの」と曖昧にしてしまった。
さらには地方自治法に反する不法な寄付金を集め「船溜まりのようなものを
つくる。」と歯切れの悪い説明に終始した。
日中関係における棚上げ論を無視して日本側が不法建設をしてしまったもの
だから中国側が御立腹であるのも解るとして懐柔策を試みたのが鳩山由紀夫
元総理大臣で平和的な解決策を求めたのがビル・クリントン元米国大統領
だったわけだ。
こんな経緯があるものだから竹島にせよ、尖閣諸島にせよ、デリケートな
問題を成立させるには棚上げ論として両方から遠慮するよりも積極的に
建設物を建設して実行支配の形を作ることが最も効果的だと判断したのが
今の覇権に進む中国のあり方だ。
米国の支持する実効支配の要素は建設物を建てることであると国際法の
慣行性を無理矢理達成してしまう事と理解してしまったわけだ。
石原慎太郎の不法建設ばかりでなく、後々の山谷えり子(小川 恵里子)
の尖閣諸島慰霊祭にも大きな責任が発生する。
今後中国は米国の支持する慣行性から領有権問題ではその場所に建設物を
つくり実行支配からの自国領土としての実績を積んでいくと思われる。
皮肉にも日本の竹島問題も尖閣諸島問題も中国の覇権争いには良いお手本と
して受け止められてしまった。中国に悪いお勉強をさせてしまった。
多くの日本人の不安をよそにこのスプラトリー岩礁での領有権争いは
日本と韓国側の実効支配の形を受けて更にそれと同等の手段に出ると思われる。
そして済し崩し的に中国が領有権を事実上持ってしまうことも考えられる。
米国は国交の無い台湾との条約を結ぶ見返りとして日台漁業協定により
尖閣諸島付近での台湾操業を許したぐらいだからスプラトリー岩礁でも
利害関係次第では中国側の主張を支持する可能性も高い。
ベトナムにしろフィリピンにしろ日本側の不法建設による領有権主張は
非常に迷惑な話である。
因みに台湾には米軍SEALSの訓練場があり、ベトナムにはリリーパット作
戦の基地の建設地である。もしも中国の覇権争いを止めようとするのならば
軍事的な衝突になるかもしれない。
岩礁での滑走路建設(2014年~)に続き中国は更にスピ岩礁での
人工島建設にも邁進し始めた。(2015年~)
次のターゲットはスピ岩礁。ジョンソン島より北に位置する
三日月の形をした岩礁である。満潮時には海に沈む岩礁だ。
この島は1988年に中国が領有権を持つベトナムから武力奪取により
実効支配が続いていた。ベトナムの持つ領有権は形骸化し事実上
中国の管轄に置かれていたようだ。
以前問題となった中国のジョンソン岩礁の埋立についての領有権は
フィリピン側が中国に対して主張したものでこの時は米国は
強い批判をしただけであった。しかし
今回はベトナム側がスピ礁を巡り中国側に領有権を主張している。
米国は駆逐艦の派兵を決めた。
フィリピンの時は批判だけだったがベトナムの時は軍事行動に出ると
決めた。いよいよ始まったようだ。
中国側はフィリピン、ベトナムの領有権主張を無視してスプラトリー
岩礁に人工島を建設し南シナ海での支配力を高めようとしている事は
間違いない。
この中国側の行動に大して米国は早速駆逐艦ラッセンを南沙諸島に派遣し
中国の人工島の12カイリ以内を航行した。
もしも中国側がスプラトリー岩礁の幾つかの島に建設された人工島の
領有権を主張し今回の駆逐艦ラッセンの行動を米国側の領海侵犯であると
訴えるかどうかはまだ未定であるが現時点で米軍の行動に強く反発している。
いわば、米国側は中国の建設した人工島に対して領有権及び12カイリの
領海権を認めないと行動で意思を示した。
これに対して日本の安倍総理は国際法により米国の行動を支持するとしている。
現在の米国の姿勢は明らかに中国側の身勝手な不法な人工島の建設により
実行支配を固めていく方法論は批判されるべきものであるとしているが
大事な部分としての中国側との直接的な交渉や国連に訴えるような国際法の
行政的な処置は行われていない。フィリピンやベトナムもそれをしていない。
国連よりも米国の方に頼っている。
もしもフィリピンとベトナム両国が主張する中国側への領有権侵犯として
国際法上の違憲性を主張するのであれば、国連に訴えればそれでよい話だ。
これが正当な集団的安全保障の形だけど無理でしょうな。
しかし今回は米国の軍事介入により問題の解決を図ろうとしている。
これは米国との同盟関係上の集団的自衛権であるかどうかは定かではない。
ウクライナのクリミア半島のロシア編入の際はドイツ軍が国連軍として
ロシアのウクライナ東部のドネツクでの紛争に介入はした。これも
国連の集団的安全保障だ。ここでは米軍は参加していない。
このウクライナ紛争とフィリピン、ベトナムのスプラトリー岩礁での
領有権問題は国連の集団的安全保障と米国の集団的自衛権に分けられる。
これだけを見ても米国のスタンスに疑惑が持たれる。
アジア地域における領有権問題は米国の何らかの魂胆があると思われる。
どこか誠実性に欠けている。
しかも竹島での韓国による武力による実行支配は独島となりその背景には
米国が韓国側に賛同している。元米国務長官のヒラリー・クリントンは
バーグ条約に調印しているかどうかで領有権問題を判断をするとしていた。
領土問題を国際間における子供の取引を禁止する条約に置き換えるのは
あまりにナンセンスで如何にして米国が外交的な利害関係にしか興味を
持っていない事に日韓両国から信用を無くす結果になった。
どちらもどことなく条約に批准したが現状は変わらなかった。
フィリピンのジョンソン島 → 米国は非難するだけ。
ベトナムのスピ岩礁 → 米軍の駆逐艦派遣。
韓国の独島 → 米国が武力による実行支配している韓国に賛同。
クリミア半島 → 強く非難をするが軍事には参加せず。
多くの領土問題にかかわる事実を列挙していくことでそこには
立体的な米国の利害関係が現される。
敢えて尖閣諸島問題は並列させなかったがどちらかというと
フィリピンのジョンソン島のように中国に対して非難はするが
軍事的または正式な批判や対立は避けていた。
これを『オバマの弱腰』と多くの人から批判されていた。
日本の日米同盟の強化にはつながり、集団的自衛権の行使が可能となる
安保法の成立には繋がった。
領有権問題と不法建設に関しては日本側にも耳が痛い所が有る。
それは勿論2010年の尖閣諸島衝突事件から多くの日本人が竹島以上に
意識することとなった尖閣諸島の不法建設がある。
尖閣諸島に不法な建設物を建てたのは石原慎太郎と日本青年社たる右翼
団体である。当初石原はこの灯台建設に関して不法建設だと批難された時
「地元の人々には感謝されている。」と言い返した。
しかし尖閣諸島は無人島で建設前から長年誰も住んでいない。
灯台によって明かりが有った方が航海する船には有り難いとも話したが
尖閣諸島には電気が通っていないし、今でも灯台の電力源となるものは無い。
中国側からの違法な行為を防ぐには日本側がしっかりと主張するべきだ。
石原の建てた灯台のほうが違法で日本の法律施行権に風穴を開けてしまった
訳ですな。最後には「灯台のようなもの」と曖昧にしてしまった。
さらには地方自治法に反する不法な寄付金を集め「船溜まりのようなものを
つくる。」と歯切れの悪い説明に終始した。
日中関係における棚上げ論を無視して日本側が不法建設をしてしまったもの
だから中国側が御立腹であるのも解るとして懐柔策を試みたのが鳩山由紀夫
元総理大臣で平和的な解決策を求めたのがビル・クリントン元米国大統領
だったわけだ。
こんな経緯があるものだから竹島にせよ、尖閣諸島にせよ、デリケートな
問題を成立させるには棚上げ論として両方から遠慮するよりも積極的に
建設物を建設して実行支配の形を作ることが最も効果的だと判断したのが
今の覇権に進む中国のあり方だ。
米国の支持する実効支配の要素は建設物を建てることであると国際法の
慣行性を無理矢理達成してしまう事と理解してしまったわけだ。
石原慎太郎の不法建設ばかりでなく、後々の山谷えり子(小川 恵里子)
の尖閣諸島慰霊祭にも大きな責任が発生する。
今後中国は米国の支持する慣行性から領有権問題ではその場所に建設物を
つくり実行支配からの自国領土としての実績を積んでいくと思われる。
皮肉にも日本の竹島問題も尖閣諸島問題も中国の覇権争いには良いお手本と
して受け止められてしまった。中国に悪いお勉強をさせてしまった。
多くの日本人の不安をよそにこのスプラトリー岩礁での領有権争いは
日本と韓国側の実効支配の形を受けて更にそれと同等の手段に出ると思われる。
そして済し崩し的に中国が領有権を事実上持ってしまうことも考えられる。
米国は国交の無い台湾との条約を結ぶ見返りとして日台漁業協定により
尖閣諸島付近での台湾操業を許したぐらいだからスプラトリー岩礁でも
利害関係次第では中国側の主張を支持する可能性も高い。
ベトナムにしろフィリピンにしろ日本側の不法建設による領有権主張は
非常に迷惑な話である。
因みに台湾には米軍SEALSの訓練場があり、ベトナムにはリリーパット作
戦の基地の建設地である。もしも中国の覇権争いを止めようとするのならば
軍事的な衝突になるかもしれない。