大学入学おめでとう。
「自由と清新」、「平和と民主主義」 の理念の下に建学された、
素晴らしい大学に合格することができたのだから、
この4年間大いに学んで、社会のために貢献できる確かな力を身につけてください。
それと同時に、大人として社会に出る前の最後の4年間でもあるので、
悔いの残らぬよう存分に楽しんでください。
活動的で体育会系だった君のことだから、
部活動やサークル活動にも積極的に参加されることでしょう。
自分の大学時代のことを棚に上げて大学教員という立場から言わせてもらうと、
課外活動ばかりにうつつを抜かして本業を疎かにされては困るのですが、
しかし、部活やサークルでの学びもとても大事な経験ですので、
ぜひ素敵な仲間を見つけて大学生活を充実させてください。
そのためには、どの部活、どのサークルに入るのかというのが重要になってきます。
入学後しばらくの間は大学は新歓一色と化し、
歓迎や勧誘のためのさまざまな集まりが開かれるはずです。
特に新歓コンパでは、その団体の本性が透けて見えてきますので、
新入部員を確保しようと躍起になっているうわべの甘い言葉に惑わされることなく、
自分がどこに入るべきか冷静に見きわめてください。
こんなことを言うのは、高校までの部活と違って、
大学の部活ではお酒 (アルコール) がつきものになってくるからです。
部活やサークルの飲み会でムリな飲み方 (飲まされ方) をして、
急性アルコール中毒になって亡くなった大学生のニュースを聞いたことがあるでしょう。
せっかく苦労して受験してやっと入学した大学で、
すぐにアルコールのせいで亡くなってしまうなんて、
本人もご家族も無念でならないことでしょう。
しかし、そういう痛ましい事件はいっこうに後を絶ちません。
ですので、今日はアルコールの問題に限定して、
入ってはいけないサークルの見分け方を伝授しておきたいと思います。
まずその前に、以前私は 「飲酒ルール」 についてまとめたことがあるので、
それを読んでおいてください (→「飲酒ルール(試案)」)。
お酒が飲めるようになったあともぜひこのルールを思い出して、
自分がこれらを守るのはもちろんのこと、
これを一緒に守れる人とだけ飲むようにしてください。
その上で、新歓コンパにおけるダメなサークルの簡単な見分け方を紹介します。
1.未成年と成年 (飲酒可能者) を区別しないサークル
大学というのは未成年者と飲酒可能者が併存する組織です。
以前は大学生であれば未成年であっても飲酒に対してそれほど厳しくありませんでしたが、
昨今は上記のような事件が多発したこともあり法令遵守が徹底されるようになってきました。
このようなご時世において、飲み会で未成年者を別扱いしない団体には未来がありません。
つまり、そのような団体は遅かれ早かれお酒がらみの不祥事を起こして、
団体そのものが取り潰しということになるでしょう。
2年、3年とその部活のために尽くしてきたのに、
卒部間際になって部活が活動停止とかになったら、大学生活すべてが台無しになりますよ。
なので、新歓コンパに行ってみて未成年者がお酒を飲まないように配慮されていなかったら、
即刻その団体は見限ったほうがいいでしょう。
安心できるのは、新歓コンパのように未成年者がいることがはっきりしている集まりでは、
最初から会場として飲み屋などを選ばず、
3年生、4年生の先輩たちもノンアルコールにつきあってくれる、という団体です。
一部の人たちは飲み、一部の人は飲まないという会は、
それを最後まで徹底するのが難しいので、
最初からそういう危ない橋を渡らないようにするというのは賢い選択です。
ただまあここまで徹底してくれる団体はそうそうないでしょう。
先輩たちとしてはやはり飲みたいでしょうからね。
ですので最低限、未成年者には飲ませないようにしている団体を選ぶようにしましょう。
2.上下関係で飲酒を強要するサークル
未成年のあなたたちが飲まされなかったとしても、それでOKではありません。
3、4年生の先輩たちがお酒を飲んでいるようであれば、
その様子をよく観察しましょう。
4年生が3年生に、OB・OGが現役生に、あるいは男子部員が女子部員に、
ムリにお酒を飲ませたり、イッキとかさせていないかチェックしてください。
急性アルコール中毒というのは未成年だけがなるものではありません。
お酒を飲める歳になったとしても、ムリな飲み方をすれば急性アルコール中毒になります。
むしろお酒を飲める歳になったということで、何でもありになったかのような勘違いをして、
ムリな飲み方、飲ませ方をして事故を起こすということが多々あります。
特に上下関係を利用して強要するというのが最悪です。
そんなことが行われている団体は、アルハラに限らずセクハラ、パワハラ等、
すべてのハラスメントの温床と思われるので入部はやめておいたほうが無難です。
特に、伝統ある体育会系の部活だったりすると、
現役生が何とか風土改革に取り組んでいるのに、
それをすべて台無しにするタチの悪いOBがいたりするので要注意です。
3.断ってもしつこく勧めてくる人がいるサークル
団体として正式に開催している新歓コンパで、
上記1、2に該当するようなケースは今どきそうそうないでしょう。
しかしそれで安心してはいけません。
一次会を解散して、有志が参加する二次会になると本性を現す団体もあります。
ですので、二次会においても上記1、2が始まるようなら、
とっとと席を立つようにしてください。
ところで、上述したように上下関係を用いて無理強いするというのが 最悪ですが、
(決まり文句 「先輩の注いだ酒が飲めないのか」)
そういう明らかな強要でなくとも、こちらが断っているのに、
「ちょっと試してごらんよ」 とか 「このカクテル甘くて美味しいよ」 みたいな
甘い言葉で執拗に勧めてくる人がよくいます。
命令口調でなかったとしてもこれも強要ですので、
こんな人がいる部活ともオサラバしましょう。
これもこちらが未成年であるか成年であるかは関係ありません。
お酒というのは、飲みたい人だけが自分の飲みたいものだけを
自分が飲めるだけ (自分の肝臓が分解できるだけ) 飲めばいいのであって、
それ以上無理に勧めたりするようなものではありません。
本人の、今日は飲みたくないとか、これを飲みたいとか、これ以上は飲みたくない
というような希望を尊重してもらえない飲み会には参加する必要はありません。
そういう飲み会が横行している団体とは手を切るようにしましょう。
4.飲みつぶれたり酔って暴れてるような人が何人もいるサークル
2や3のように他人に強要することがなかったとしても、
自分の飲み方をコントロールできない人が多い団体も考えものです。
まあまだみんな若くて自分の限界を悟るという域にはなかなか達せないでしょうが、
(そんなこと言ったら私だって未だにいろいろやらかしたりしているわけですが)
それでも、吐いたりつぶれたりするまで飲んだり、
酔った勢いで大声出したり暴れたり物を破壊したり、そんなことが常態化しているようなら、
そういう団体も早晩、活動停止に追い込まれることになるでしょう。
最悪なのはそんな状態でバイクや自動車を運転して事故を起こすケースです。
これは急性アルコール中毒と並んで命に関わる不祥事ですので、
たとえ少数の人間が羽目を外して愚かな行動に走りそうになったとしても、
それを全体で止められるような仕組みになっていることが大事です。
ただ、たとえそういう体制が整っている団体だったとしても、あなたは性格的に言って、
そういう人たちの面倒を見る (=尻ぬぐいをする) 役になりそうな気がするので、
やはりそういう人がいるところは避けたほうがいいと思います。
以上、私がわざわざ言うようなことではなかったかもしれませんが、
大学の現場にいて数々の悲劇を目の当たりにしてきたので、
どうしても言わずにはいられませんでした。
お酒というのは上手く付き合えれば人生を豊かにしてくれる素敵なものです。
ちょっとアルコールが入ることによって、いつもの仲間とふだんとは異なる、
より深いコミュニケーションを取ることができるようになったりもします。
しかし、ちょっと付き合い方を間違えば、たちまち命を奪う凶器にもなります。
お酒を、ただ酔っ払うため、酔わせるために利用するような人たちではなく、
一緒に作り手の苦労に思いを馳せながらじっくりその味や風味を楽しみ、
軽い高揚感のなかで人生について深く語り合えるような仲間を見つけてください。
「自由と清新」、「平和と民主主義」 の理念の下に建学された、
素晴らしい大学に合格することができたのだから、
この4年間大いに学んで、社会のために貢献できる確かな力を身につけてください。
それと同時に、大人として社会に出る前の最後の4年間でもあるので、
悔いの残らぬよう存分に楽しんでください。
活動的で体育会系だった君のことだから、
部活動やサークル活動にも積極的に参加されることでしょう。
自分の大学時代のことを棚に上げて大学教員という立場から言わせてもらうと、
課外活動ばかりにうつつを抜かして本業を疎かにされては困るのですが、
しかし、部活やサークルでの学びもとても大事な経験ですので、
ぜひ素敵な仲間を見つけて大学生活を充実させてください。
そのためには、どの部活、どのサークルに入るのかというのが重要になってきます。
入学後しばらくの間は大学は新歓一色と化し、
歓迎や勧誘のためのさまざまな集まりが開かれるはずです。
特に新歓コンパでは、その団体の本性が透けて見えてきますので、
新入部員を確保しようと躍起になっているうわべの甘い言葉に惑わされることなく、
自分がどこに入るべきか冷静に見きわめてください。
こんなことを言うのは、高校までの部活と違って、
大学の部活ではお酒 (アルコール) がつきものになってくるからです。
部活やサークルの飲み会でムリな飲み方 (飲まされ方) をして、
急性アルコール中毒になって亡くなった大学生のニュースを聞いたことがあるでしょう。
せっかく苦労して受験してやっと入学した大学で、
すぐにアルコールのせいで亡くなってしまうなんて、
本人もご家族も無念でならないことでしょう。
しかし、そういう痛ましい事件はいっこうに後を絶ちません。
ですので、今日はアルコールの問題に限定して、
入ってはいけないサークルの見分け方を伝授しておきたいと思います。
まずその前に、以前私は 「飲酒ルール」 についてまとめたことがあるので、
それを読んでおいてください (→「飲酒ルール(試案)」)。
お酒が飲めるようになったあともぜひこのルールを思い出して、
自分がこれらを守るのはもちろんのこと、
これを一緒に守れる人とだけ飲むようにしてください。
その上で、新歓コンパにおけるダメなサークルの簡単な見分け方を紹介します。
1.未成年と成年 (飲酒可能者) を区別しないサークル
大学というのは未成年者と飲酒可能者が併存する組織です。
以前は大学生であれば未成年であっても飲酒に対してそれほど厳しくありませんでしたが、
昨今は上記のような事件が多発したこともあり法令遵守が徹底されるようになってきました。
このようなご時世において、飲み会で未成年者を別扱いしない団体には未来がありません。
つまり、そのような団体は遅かれ早かれお酒がらみの不祥事を起こして、
団体そのものが取り潰しということになるでしょう。
2年、3年とその部活のために尽くしてきたのに、
卒部間際になって部活が活動停止とかになったら、大学生活すべてが台無しになりますよ。
なので、新歓コンパに行ってみて未成年者がお酒を飲まないように配慮されていなかったら、
即刻その団体は見限ったほうがいいでしょう。
安心できるのは、新歓コンパのように未成年者がいることがはっきりしている集まりでは、
最初から会場として飲み屋などを選ばず、
3年生、4年生の先輩たちもノンアルコールにつきあってくれる、という団体です。
一部の人たちは飲み、一部の人は飲まないという会は、
それを最後まで徹底するのが難しいので、
最初からそういう危ない橋を渡らないようにするというのは賢い選択です。
ただまあここまで徹底してくれる団体はそうそうないでしょう。
先輩たちとしてはやはり飲みたいでしょうからね。
ですので最低限、未成年者には飲ませないようにしている団体を選ぶようにしましょう。
2.上下関係で飲酒を強要するサークル
未成年のあなたたちが飲まされなかったとしても、それでOKではありません。
3、4年生の先輩たちがお酒を飲んでいるようであれば、
その様子をよく観察しましょう。
4年生が3年生に、OB・OGが現役生に、あるいは男子部員が女子部員に、
ムリにお酒を飲ませたり、イッキとかさせていないかチェックしてください。
急性アルコール中毒というのは未成年だけがなるものではありません。
お酒を飲める歳になったとしても、ムリな飲み方をすれば急性アルコール中毒になります。
むしろお酒を飲める歳になったということで、何でもありになったかのような勘違いをして、
ムリな飲み方、飲ませ方をして事故を起こすということが多々あります。
特に上下関係を利用して強要するというのが最悪です。
そんなことが行われている団体は、アルハラに限らずセクハラ、パワハラ等、
すべてのハラスメントの温床と思われるので入部はやめておいたほうが無難です。
特に、伝統ある体育会系の部活だったりすると、
現役生が何とか風土改革に取り組んでいるのに、
それをすべて台無しにするタチの悪いOBがいたりするので要注意です。
3.断ってもしつこく勧めてくる人がいるサークル
団体として正式に開催している新歓コンパで、
上記1、2に該当するようなケースは今どきそうそうないでしょう。
しかしそれで安心してはいけません。
一次会を解散して、有志が参加する二次会になると本性を現す団体もあります。
ですので、二次会においても上記1、2が始まるようなら、
とっとと席を立つようにしてください。
ところで、上述したように上下関係を用いて無理強いするというのが 最悪ですが、
(決まり文句 「先輩の注いだ酒が飲めないのか」)
そういう明らかな強要でなくとも、こちらが断っているのに、
「ちょっと試してごらんよ」 とか 「このカクテル甘くて美味しいよ」 みたいな
甘い言葉で執拗に勧めてくる人がよくいます。
命令口調でなかったとしてもこれも強要ですので、
こんな人がいる部活ともオサラバしましょう。
これもこちらが未成年であるか成年であるかは関係ありません。
お酒というのは、飲みたい人だけが自分の飲みたいものだけを
自分が飲めるだけ (自分の肝臓が分解できるだけ) 飲めばいいのであって、
それ以上無理に勧めたりするようなものではありません。
本人の、今日は飲みたくないとか、これを飲みたいとか、これ以上は飲みたくない
というような希望を尊重してもらえない飲み会には参加する必要はありません。
そういう飲み会が横行している団体とは手を切るようにしましょう。
4.飲みつぶれたり酔って暴れてるような人が何人もいるサークル
2や3のように他人に強要することがなかったとしても、
自分の飲み方をコントロールできない人が多い団体も考えものです。
まあまだみんな若くて自分の限界を悟るという域にはなかなか達せないでしょうが、
(そんなこと言ったら私だって未だにいろいろやらかしたりしているわけですが)
それでも、吐いたりつぶれたりするまで飲んだり、
酔った勢いで大声出したり暴れたり物を破壊したり、そんなことが常態化しているようなら、
そういう団体も早晩、活動停止に追い込まれることになるでしょう。
最悪なのはそんな状態でバイクや自動車を運転して事故を起こすケースです。
これは急性アルコール中毒と並んで命に関わる不祥事ですので、
たとえ少数の人間が羽目を外して愚かな行動に走りそうになったとしても、
それを全体で止められるような仕組みになっていることが大事です。
ただ、たとえそういう体制が整っている団体だったとしても、あなたは性格的に言って、
そういう人たちの面倒を見る (=尻ぬぐいをする) 役になりそうな気がするので、
やはりそういう人がいるところは避けたほうがいいと思います。
以上、私がわざわざ言うようなことではなかったかもしれませんが、
大学の現場にいて数々の悲劇を目の当たりにしてきたので、
どうしても言わずにはいられませんでした。
お酒というのは上手く付き合えれば人生を豊かにしてくれる素敵なものです。
ちょっとアルコールが入ることによって、いつもの仲間とふだんとは異なる、
より深いコミュニケーションを取ることができるようになったりもします。
しかし、ちょっと付き合い方を間違えば、たちまち命を奪う凶器にもなります。
お酒を、ただ酔っ払うため、酔わせるために利用するような人たちではなく、
一緒に作り手の苦労に思いを馳せながらじっくりその味や風味を楽しみ、
軽い高揚感のなかで人生について深く語り合えるような仲間を見つけてください。
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