寝転がって気ままに想う事

 世の中ってこんなもんです・・
面白可笑しくお喋りをしましょうか ^^

間違った電報

2010年11月22日 09時19分55秒 | 日記
日本で一番の繁華街はどこでしょうか?東西いろいろありますが 新宿はまず指折りの街ではないでしょうか。
その中でも新宿南口は比較的新しい町でした。 星部長は亜衣とのデートにこの町をよく利用していました。 新宿は会社のある秋葉原から遠くてまずここまで来ないからです。
それは他の社員も同じように考えていましたから、実は以外とウロチョロしていたりするのでした。
それでもほとんどが歌舞伎町や西口に集まっていましたからやはりこの南口は穴場でありました。
その南口の片隅にこのスナックはありました。
おじさんがひそひそ話をするには打って付けの静かで小さなお店でした。
落ち着いた音楽に薄暗い店内で星部長と佐川本部長は水割りを交わしていました。
『どう調子は…』
甲高い声で佐川本部長は上機嫌でした。
『ああこの前は親父の件ではお世話になったよね』
兎に角礼は言うべきだろう…
確かに同期はありがたいと星部長は感じました。
櫁一対と花輪をもらってつくづくこの年に入社して良かったと思いました。それも佐川本部長が自ら動いて皆からお金を集めたと聞いて改めて感謝するのでした。
星部長はその後どう切り出そうか、と考えていましたが、まず平凡にお礼を述べたらなんとかなるだろう…と思いました。
『どう落ち着いたかい』水割りをちびりと舐めながら佐川本部長は口を切りました。『もう一段落したよ』
『そうかそりゃあ良かった…』
『何せ初めてだからなぁ(笑)』星部長は頭を撫でながら言い訳みたいに言うと佐川本部長は笑いました。
『そりゃあ誰だってそうは経験しないぜ』
確かに佐川本部長の言うとおりでした。つられて星部長も笑いましたが 佐川本部長は覗き込むようにしながら『…で変な電報が来たんだって…』星部長の顔色が変わりました。 おまえの相談はこんなところだろ! 佐川本部長は見通しているのでしょうか?
星部長は佐川本部長の鋭さに脱帽でした。こいつには勝てないや!入社以来30年佐川はいつも同期の先を走っていました。星部長は隠さずに話す事にしました。
田中部長の事矢野役員との関係など…です。
佐川本部長は珍しく神妙な顔つきで星部長の話を聞いていました。
星部長は一通り話を済ますと水割りを一気に飲み干しました。
『ホウ~』感心したように佐川本部長は星部長を見ました。
『ここは静かな良い店だよなぁ』しみじみ見渡すと佐川本部長もグイッと空けました。
『すみません♪お代わり!』星部長がカウンターに声を掛けます。
『はい』ママさんらしき人が笑顔で水割りを持ってきました。
そして星部長の顔を見るとあれっと言う顔したのを佐川本部長は見逃しませんでした。
『ママさん今夜は人が違いましたか(笑)』
まずい!苦笑いをして星部長は話題を変えようと必死です。
『星ちゃん慌てなくても大丈夫だよかみさんには内緒にしてやるから(笑)さ』
絶対知らないはずなのになんでこんなに鋭く突いて来るんだよ。
星部長は苦笑いしているしか仕方ありません。
それでも星部長は同期仲間でも特に佐川本部長とは馬が合いました。
『…で矢野役員の件だけどあの人時々あれやるんだよ』
『あれって電報?』
頷きと佐川本部長は矢野役員の得意技だと言い切りました。
『どうして…』星部長には何がなんだか分かりません 『一体なぜ俺にわざと間違った電報送るんだよ』
星部長は少し腹が立ちました。
間違いならどうと言う事無いのがわざとなら…
『まあまあ(笑)』佐川本部長は宥(なだ)めながらも笑っていました。
そして小声に変えて『あの人はなぁ…』佐川本部長の小声につられて星部長は顔を寄せると佐川本部長は笑いました。
『星ちゃんあまり近付くなよ俺は彼女とは違うぜ(笑)』呆気に取られてただただ呆然。
佐川本部長はそんな星部長を気にも止めずにいましたが、笑い終わると真顔に返りました。
そして今度は佐川本部長の方から頭がくっつくくらい近付くと
『矢野役員の尾っぽを踏んだんだよ』
『尾…なんだって?』
星部長は聞き返しました。
『怒らせたんだよ』今度は佐川本部長もはっきりと言いました。
『どうして?』星部長にはさっぱり分かりません。
何を根拠に言うんだよ…いつ俺が怒らせたのかなぁ!
星部長は首を傾げるばかりでした。 『分からないかぁ』つまみのあられを口に運び水割りを一口… 美味いねぇ!『星ちゃんの悩んでいる顔見ながら一杯やるのは楽しいね』佐川本部長がからかうように言いますが、星部長には見当がつきません。
『教えて欲しいかい』『あぁわからないよ』
『じゃあヒントをやるよ…』
『まず矢野役員の自宅は国分寺だね』
『?…』
『ヒントその2…キャバクラ(笑)』『?』
『な、何なんだよ(笑)さっぱりわからないよ』
口を尖(とが)らかして抗議します。 『わからないか(笑)』
『国分寺にキャバクラ…だろ…』
『そうそう(笑)』『教えてよ!』
『少しは考えて見ろよ…』
『…う~ん』
腕を組み星部長は唸ります。
『ハハハうなってばかりいないで考えたらどうだい(笑)』
『考えているよ!』
『そうか…そうは見えないけど…』
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間違った電報

2010年11月20日 11時49分30秒 | 日記
最初に…最近誤字が目立っています。申訳ありません 転換で間違う場合が多いようで以後注意致します。 …
さて、オフィスラブとくに不倫となると、こんな男に…と私なんか眉をひそめますが、当人は全然気にしていませんね。最近流行ってきました 女性からのアプローチをもらったらあなたならどうしますか(笑)① 据膳食わぬは男の恥♪と誘いに乗る。②危ないぜ!社内不倫はご法度なんだから…さりげなくお誘いから逃げる♪
さあ!あなたならどうしますか(笑) ちなみに義理チョコすら無いよ(怒) とおっしゃるあなた♪ある意味幸せかも…ね(笑)
私は仕事柄外を走り回っていますが、ラブホはいつも満杯ですね。なぜ分かるかって?
入口付近を通ると看板を立て掛けているのが目立ちますから…
看板を立て掛けるのは駐車している車のナンバーを隠しているのですが(笑)
私はほんの五六人程度の社員さんがいる会社なら必ず一組は存在していると確信しています!ハイ(笑)
…で話が横道になりましたが、
件(くだん)の星部長は倉庫で〓を済ませると意気揚々と引き上げてきました。
(おいおいベルトくらい締め直してから出てきたら…)スッキリしてしまうと男は水臭い動物ですね(笑)
星部長は先ほどの矢野役員の経歴について考えなおそうと思いました♪ 最近めきめきと頭角を現してきた田中部長を意識している証拠でした。 星部長はこの地位に登ってくるまで特にこれと言った派には属していませんでした。
周りの部長クラスはほとんどどこかの派に属していますから無所属の星部長は奇跡に近いかも知れません(笑)
現在の地位なんかいろいろな派が牽制している間に滑り込んだみたいな感じでした。いわゆる漁夫の利ですね(笑)
しかしここからはそう上手くいくとは限りません。どこかの派に睨まれた時は助け船が無いわけですから惨めなものですね。 !そうそうライバルの田中部長、この方も無所属みたいですが、星部長はそうは見ていません。
保護者つまり親分ですが、一番強力なのは何と言いましても社長の派でしょうね♪社内の権力を一手に握っていますから。
それがおまけに若いときてますから、(60才)十年は安泰です。星部長はそう考えて副社長時代から(つまり二三年前)近付いてはいました。しかしここは競争が激しいのです。勝馬に乗る、の例え通り社内中の部課長が擦り寄っていました(笑) 『なにもそこまで…』見え透いたおべんちゃらを横目に星部長は何だか阿呆らしくなってここしばらくは近付くのを止めていました。
そこへ田中部長の登場でした。
今更社長でもないだろう(苦笑)
肩を張ってはみたものの傍観できる性格でもなかったのも事実でした。そんな中で頼りは同期会でした。
同じ年度に入社した社員会でなんとなくですが、連絡を取り合って飲みに行ったりゴルフをしたりと他の同期会がないのに珍しくまとまっていました。
その中でも円山と
佐川が本部長まで上がっていました。つまり同期の出世頭です。
星部長はこの二人に懸けようと思いました。同期のよしみ、所属部署のバッテングは絶対ありません。
星部長はこの二人には特に総務として出来るだけ融通を利かしてやりました。
因みに円山本部長は鬼塚専務派です佐川本部長は宮崎派でありましたが…
ともあれこんな胸算用でいた星部長でありました。
『今度佐川と飲んで見るか…』
社内の情報は佐川に聞け!と言うくらい佐川本部長は情報に明るかったのでした。
佐川なら矢野役員の件も知っているに違いないぞ。
星部長はデスクのノートパソコンを閉じてそう結論をつけました…
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間違った電報

2010年11月19日 09時16分18秒 | 日記
間違った電報を受け取った星部長… 矢野役員に何か魂胆があるのじゃあないかと疑いました。それもライバルの田中部長とつるんでいるのじゃあないかと考えていました。
しかし二人の経歴からして結び付くものはありません。
おかしいなぁ…疑心暗鬼になっていた星部長…なんとか手掛かりをと必死に探しますが、見つかりません。
『部長♪』
呼ばれてハッと我れに返りました。 目の前には亜衣さんがいました。
悪戯っぽい笑顔で星を見つめていました。
『どうしたの』星はあわてて尋ねました。
たぶん今の自分は疑心暗鬼にとらわれてすごい形相になっていたはずでした。
ライバルの動向に悩んでいる姿をみせたくはありません。
星はできるだけ余裕を持った大人の態度に変わりました。
『実は急に用事ができちゃったんで…』
余裕をかましていた星部長は内心動揺してました。
(えっ!今夜のデートはキャンセルかい)
星が目で確かめますと、亜衣さんは小さくうなずきながら『ごめんなさい』と頭を下げました。
ち、ちょっと待ってよ!
あまり大きな声には出せません。なんたってここはオフィスですよ(笑)
回りを確かめると幸い誰もこちらに気がついている者はいませんでした。 星部長は胸をなで下ろし、それでも辺りには気を使い『分かりました』と乾いた声を出しました。
どうしてだよ?目でなじる星部長に亜衣は小声で
『友達と約束していたの忘れていたの』小さく手を合せて言い訳をしました。
名に言ってやがる(怒)。 星部長は穏やかな態度で接していたつもりでしも、 目はなじっていました。
『ほんとゴメンなさ~い』脳天機に首をすくめて手を合せる仕草に星部長は男の怒張を覚えました。(怒張?)
『分かりました。』努めて冷静に星部長は対対処したつもりでした。
長い髪に円らな瞳豊かな胸をながめていて星部長には或い魂胆が沸いてきました。
『あぁじゃあこの資料を探して来て下さい』
事務的な態度で指図した仕事は本当はどうでもよいことでした。
この資料は総務の倉庫にありました。
星部長から指示されて亜衣は戸惑いました。しかし直ぐに`それ`と分かりました。
星部長の目が雄弁に語っていたからです。(皆さん分かりましたか♪)
『はい!承知しました』
型通りに返答した亜衣はいつも以上に恭(うやうや)しく頭を下げながら下がって行きました。
その姿に苦笑いを浮かべて星部長は逸(はや)るときめきを隠せませんでした。
しばらく机に向かって書類に目を通していても何も見えていない状態でした。
白い書類には亜衣の豊満な裸体が浮かんでなまめかしく星部長を挑発してきます。
右手に持ったボールペンをクルクル回して星部長は亜衣の裸体を追い続けました。
『たまらんなぁ』
男盛りな星部長にもう冷静な判断は無理と言うものでした(笑)
周りを見渡して自分に用事のありそうな奴がいない事を見届けると静かに倉庫に歩いて行きました。
先ほど亜衣が入ったことは確認すみでした。
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間違った電報

2010年11月18日 09時27分29秒 | 日記
星部長は会議室を出ました。後ろから鬼塚専務の声がしました。その後ドッと笑いが起きました。星部長は振り返ってみれば負けだ!と思い背中で聞きながらそのまま事務所に戻りました。
総務部署は東側の隅にありました。 最も長細い事務所には経理や事業戦略、財務など本社の中枢が机を並べて居ました。
各部署の長は窓を背にした場所にあります。
席に戻るとパソコンを開きました
四時過ぎです。仕事は大体方が付いて居ました。
星部長はグルリと見渡すと暗証番号を打ち込みました。社内でもトップシークレットの社内名簿を開こうとしていました。
矢野役員…
今、星部長はこの矢野役員の経歴を社員名簿から覗こうとしていました。今まで全く接点の無かったこの役員は父の葬儀の間違った電報からこっち、今日の立ち話と言い急接近にを目論んできました。
『ふうむ…』
過去の社歴からして平凡すぎていて参考になる手掛かりはありません。星部長はひとつの推測を立てていました。

それは矢野役員は田中部長と繋がっているんじゃあないかと…
あくまでも勘ですが、自分には後ろ盾がないぶん先行しているとはいえ後輩の田中部長が追い抜くにために強力な役員のバックアップを得ているとなると大変なことになるからです。
最近めきめきと晴れ舞台に立ち名を売り出して来た田中部長…
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間違った電報

2010年11月17日 09時16分12秒 | 日記
葬儀に祝電をもらった星部長は送付した役員さんから親しげに話しかけられて当惑しました。
相手は役員です。 まさかあなたの出した電報間違いでしたよ、とも言えません。
一方ライバルの田中部長は幹部会での司会もそつ無くこなしていきました。
どっかでトチらないかなぁ(笑)ぼんやりと田中部長の司会ぶりを眺めていました。
田中部長は長身、精悍なマスクに身のこなしも鮮やかでした。
『こいつ俳優に向いていたかもなぁ』独り言を交えてコーヒーを啜っている星部長はどちらかと言いますと短身でズングリタイプでした。短くカットした髪型がエネルギッシュで勝新太郎の若い頃に似た精悍な感じでした。
社内で禁じられている不倫に手を染めていた人でもありました。
*既婚者の社内不倫はご法度です。 発覚すれば軽くて左遷下手をすれば馘になります。
これは出世頭の星部長でも例外ではありません。
禁じられた遊びは蜜の味と言いますように星部長は禁断の蜜壺を楽しんでいたのでした。
『ピピピッ』小さく震動して携帯にメールが届きました。
見れば亜衣からです♪今夜のデートの連絡でした。
『そうか…』
今日の会議も無事終われば早く帰れそうでした。
OKで返信すると もう星部長の頭の中は亜衣一色になります(笑)
亜衣さんは同じ総務に所属している社員です。入社二年目で配属の時からえらく積極的にモーションを掛けてきました。(彼女からですよ…)
最初戸惑いを見せていた星部長もやはり一人の男でした。社内規定に熟知しているにも関わらず甘い誘いに乗っていました。 それくらい亜衣さんが魅力的だったのかもしれませんが…(笑)
兎に角1年半近く二人は禁断の園に足を踏み入れていました。
やがて会議は終わりました。司会役の田中部長はこれと言ったミスもなくむしろ円滑に進行を導いていました『田中部長君の司会もなかなかいいもんだね』大きな濁(だみ)声が聞こえてきました。
ハッと顔を上げると鬼塚専務が笑いながら田中部長をからかっていました。これは鬼塚専務のご機嫌なときのポーズでした。 お茶番の三木役員も調子に乗って話しかけています。 田中部長は笑顔を見せて『皆さんのご協力を頂いたお陰です…』
なんてすっかり鬼塚専務やほかの役員に取り入っていました。
『チェッ!』軽く舌打ちして星部長は席を立ちました。
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