亀田部長が振り返りった声の主は円山事業部長でした。
白いコートに白いマスク…まるで白ずくめの怪人じゃあありませんか!!(苦笑) 普段軽快な性格ながらこの格好はさすがに目立ちます。亀田部長は思いました。
「頭のいい奴はどこか一風変わっているなぁ…」
見慣れたとはいえ突然声を掛けられたら誰だって引いてしまいますよね(笑) そんな気持ちなど知らずに円山事業部長はにこやかに近づいてきました。
「どうしたの?」人懐っこい笑顔…
どうしたのって…困ったちゃったね♪(苦笑)
「いゃあ~」
頭をカキカキ言い訳を考えていました。
若宮本部長との密会(笑)を円山事業部長に伝えていなかったからです…
「なんや、一人かいな?」
「ええ…」
「ほんとか♪誰かいい子と一緒だったんと違うのか♪」
「いやいや、そんなことありませんよ…」
「そうかなぁ~♪」
ニヤニヤしながら「へぇ~」亀田部長の顔を舐めるように覗きこんできます(笑)
「ホントち、違いますよ…」
慌てて否定しますが、このおっさん、(笑)イエイエこの円山事業部長(笑)妙に勘が鋭くて亀田部長の考えていることをズバリ!と言い当てることが多々ありました。
常日頃 西日本切ってのヤツシた男と円山事業部長は冷やかしますが、
〓ヤツシ… 関西弁ですが、早い話がええ格好をする人とでも言うのでしょうか(笑)
この表現には多少揶揄(やっかみ)も含んでいます…
しかし本人は至って硬派を自認しています(笑)
ムキになる亀田部長をジロリ観察するみたいにしながら、
「まあ、いいか!」
あっさりと引きました。
「事業部長こそどちらへ?」話を外すつもりでした。確か今夜は会食の予定は入っていなかったはずです…
「うん?僕か…?」
くるくるとよくまわる目を動かせながら、
「ちょっと気分転換にね…」
ニヤリと笑いますが、まさか下戸(げこ)の円山事業部長が飲み屋街の祇園にわざわざ出向くはずかありません。「何かあるのですね…」
「うん?そうね…」
口ごもっているのは やはり何か考えている様子です。
「私にできることがあれば、お手伝いしましょうか♪」
亀田部長は円山事業部長の顔色を探りながら訊いてみました。
「う~ん…」
ちょっと小首をかしげる仕草です。 こんな場合は必ず何か魂胆がある証拠でした。
亀田部長は長い間の付き合いでピンと来るものがあったのですね。このポーズに確信をもっていました。
「事業部長、遠慮なくおっしゃって下さいよ」
「う~ん…」考えは決まっているはずなのに思案顔のポーズ…
このパターンもよく見かけましたから…
「私に任せて下さいよ!」駄目押しをしました。
亀田部長は円山事業部長と同期です。ただし円山事業部長は国立大のマスター「大学院生」を出ていましたから二歳歳上になります。
温和な性格は入社以来変わりません。
しかしお酒を飲まない性質(たち)なので酔っ払った姿を知りません。 酔えば全てがわかるわけでもありませんが それでも飲み会では愉快に過ごしていましたからやっぱり穏やかな人なのだろう♪と思っていました。
面倒見がよいため亀田部長は頭のいい兄貴みたいに考えていたのです。
その兄貴が役員になりました。
「やっぱり」の気持ちと魑魅魍魎の世界
に大丈夫かいな?と不安な気持ち…
円山シンパとしては目を離せない状況であるのです。
その円山事業部長は亀田部長を真っ直ぐ見つめると静かに口を開きました。
「今夜俺の刺客が来ているんだ 」
刺客とはまるで幕末の出来事みたいな大層な話だな…亀田部長は古めかしい言葉に思わず唾を飲みました。…
白いコートに白いマスク…まるで白ずくめの怪人じゃあありませんか!!(苦笑) 普段軽快な性格ながらこの格好はさすがに目立ちます。亀田部長は思いました。
「頭のいい奴はどこか一風変わっているなぁ…」
見慣れたとはいえ突然声を掛けられたら誰だって引いてしまいますよね(笑) そんな気持ちなど知らずに円山事業部長はにこやかに近づいてきました。
「どうしたの?」人懐っこい笑顔…
どうしたのって…困ったちゃったね♪(苦笑)
「いゃあ~」
頭をカキカキ言い訳を考えていました。
若宮本部長との密会(笑)を円山事業部長に伝えていなかったからです…
「なんや、一人かいな?」
「ええ…」
「ほんとか♪誰かいい子と一緒だったんと違うのか♪」
「いやいや、そんなことありませんよ…」
「そうかなぁ~♪」
ニヤニヤしながら「へぇ~」亀田部長の顔を舐めるように覗きこんできます(笑)
「ホントち、違いますよ…」
慌てて否定しますが、このおっさん、(笑)イエイエこの円山事業部長(笑)妙に勘が鋭くて亀田部長の考えていることをズバリ!と言い当てることが多々ありました。
常日頃 西日本切ってのヤツシた男と円山事業部長は冷やかしますが、
〓ヤツシ… 関西弁ですが、早い話がええ格好をする人とでも言うのでしょうか(笑)
この表現には多少揶揄(やっかみ)も含んでいます…
しかし本人は至って硬派を自認しています(笑)
ムキになる亀田部長をジロリ観察するみたいにしながら、
「まあ、いいか!」
あっさりと引きました。
「事業部長こそどちらへ?」話を外すつもりでした。確か今夜は会食の予定は入っていなかったはずです…
「うん?僕か…?」
くるくるとよくまわる目を動かせながら、
「ちょっと気分転換にね…」
ニヤリと笑いますが、まさか下戸(げこ)の円山事業部長が飲み屋街の祇園にわざわざ出向くはずかありません。「何かあるのですね…」
「うん?そうね…」
口ごもっているのは やはり何か考えている様子です。
「私にできることがあれば、お手伝いしましょうか♪」
亀田部長は円山事業部長の顔色を探りながら訊いてみました。
「う~ん…」
ちょっと小首をかしげる仕草です。 こんな場合は必ず何か魂胆がある証拠でした。
亀田部長は長い間の付き合いでピンと来るものがあったのですね。このポーズに確信をもっていました。
「事業部長、遠慮なくおっしゃって下さいよ」
「う~ん…」考えは決まっているはずなのに思案顔のポーズ…
このパターンもよく見かけましたから…
「私に任せて下さいよ!」駄目押しをしました。
亀田部長は円山事業部長と同期です。ただし円山事業部長は国立大のマスター「大学院生」を出ていましたから二歳歳上になります。
温和な性格は入社以来変わりません。
しかしお酒を飲まない性質(たち)なので酔っ払った姿を知りません。 酔えば全てがわかるわけでもありませんが それでも飲み会では愉快に過ごしていましたからやっぱり穏やかな人なのだろう♪と思っていました。
面倒見がよいため亀田部長は頭のいい兄貴みたいに考えていたのです。
その兄貴が役員になりました。
「やっぱり」の気持ちと魑魅魍魎の世界
に大丈夫かいな?と不安な気持ち…
円山シンパとしては目を離せない状況であるのです。
その円山事業部長は亀田部長を真っ直ぐ見つめると静かに口を開きました。
「今夜俺の刺客が来ているんだ 」
刺客とはまるで幕末の出来事みたいな大層な話だな…亀田部長は古めかしい言葉に思わず唾を飲みました。…