寝転がって気ままに想う事

 世の中ってこんなもんです・・
面白可笑しくお喋りをしましょうか ^^

さあ大変、異動だ…(28)

2012年02月22日 09時11分45秒 | 日記
亀田部長が振り返りった声の主は円山事業部長でした。
白いコートに白いマスク…まるで白ずくめの怪人じゃあありませんか!!(苦笑) 普段軽快な性格ながらこの格好はさすがに目立ちます。亀田部長は思いました。
「頭のいい奴はどこか一風変わっているなぁ…」
見慣れたとはいえ突然声を掛けられたら誰だって引いてしまいますよね(笑) そんな気持ちなど知らずに円山事業部長はにこやかに近づいてきました。
「どうしたの?」人懐っこい笑顔…
どうしたのって…困ったちゃったね♪(苦笑)
「いゃあ~」
頭をカキカキ言い訳を考えていました。
若宮本部長との密会(笑)を円山事業部長に伝えていなかったからです…
「なんや、一人かいな?」
「ええ…」
「ほんとか♪誰かいい子と一緒だったんと違うのか♪」
「いやいや、そんなことありませんよ…」
「そうかなぁ~♪」
ニヤニヤしながら「へぇ~」亀田部長の顔を舐めるように覗きこんできます(笑)
「ホントち、違いますよ…」
慌てて否定しますが、このおっさん、(笑)イエイエこの円山事業部長(笑)妙に勘が鋭くて亀田部長の考えていることをズバリ!と言い当てることが多々ありました。
常日頃 西日本切ってのヤツシた男と円山事業部長は冷やかしますが、
〓ヤツシ… 関西弁ですが、早い話がええ格好をする人とでも言うのでしょうか(笑)
この表現には多少揶揄(やっかみ)も含んでいます…
しかし本人は至って硬派を自認しています(笑)
ムキになる亀田部長をジロリ観察するみたいにしながら、
「まあ、いいか!」
あっさりと引きました。
「事業部長こそどちらへ?」話を外すつもりでした。確か今夜は会食の予定は入っていなかったはずです…
「うん?僕か…?」
くるくるとよくまわる目を動かせながら、
「ちょっと気分転換にね…」
ニヤリと笑いますが、まさか下戸(げこ)の円山事業部長が飲み屋街の祇園にわざわざ出向くはずかありません。「何かあるのですね…」
「うん?そうね…」
口ごもっているのは やはり何か考えている様子です。
「私にできることがあれば、お手伝いしましょうか♪」
亀田部長は円山事業部長の顔色を探りながら訊いてみました。
「う~ん…」
ちょっと小首をかしげる仕草です。 こんな場合は必ず何か魂胆がある証拠でした。
亀田部長は長い間の付き合いでピンと来るものがあったのですね。このポーズに確信をもっていました。
「事業部長、遠慮なくおっしゃって下さいよ」
「う~ん…」考えは決まっているはずなのに思案顔のポーズ…
このパターンもよく見かけましたから…
「私に任せて下さいよ!」駄目押しをしました。
亀田部長は円山事業部長と同期です。ただし円山事業部長は国立大のマスター「大学院生」を出ていましたから二歳歳上になります。
温和な性格は入社以来変わりません。
しかしお酒を飲まない性質(たち)なので酔っ払った姿を知りません。 酔えば全てがわかるわけでもありませんが それでも飲み会では愉快に過ごしていましたからやっぱり穏やかな人なのだろう♪と思っていました。
面倒見がよいため亀田部長は頭のいい兄貴みたいに考えていたのです。
その兄貴が役員になりました。
「やっぱり」の気持ちと魑魅魍魎の世界
に大丈夫かいな?と不安な気持ち…
円山シンパとしては目を離せない状況であるのです。
その円山事業部長は亀田部長を真っ直ぐ見つめると静かに口を開きました。
「今夜俺の刺客が来ているんだ 」
刺客とはまるで幕末の出来事みたいな大層な話だな…亀田部長は古めかしい言葉に思わず唾を飲みました。…
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さあ大変、異動だ…(27)

2012年02月21日 07時30分23秒 | 日記
祇園で迷子に(?)になったのか若宮本部長の姿が見えません。
亀田部長は舌打ちしながらもと来た路地を引き返していました。
この路地は道幅四五メーターほどです♪

場所が場所だけに酔客と観光客が混ざっていて思うように進めません…
亀田部長は声をあげて探すわけにもいかず、さりとて
放っておくわけにもいかず…(苦笑)
しばらく探して見つからないときは「帰ろう♪」
子どもでもあるまいし…
そう考えたら急に元気が出てきました(笑)

コートの襟を立てて人並みを避けながらブラブラ歩き始めました。
祇園は細かい露地が入り組んでいますが、何十年と遊んできた街でした。小さな露地でも一筋ずつに想いでがあります。
その露地をいろいろ回想しながらブラブラ歩いていました。
もう若宮本部長のことは頭からすっかり消えていました。
小さな露地を抜けると 柳の並木通りに入ります。 この通りは祇園では大きな通りで小さな露地から出ていつもならタクシーをここで捕まえるのですが少し歩けば京阪四条駅がある川端通りまで直ぐです。
「今夜はポケットマネーだしなぁ… 」
仕事で来たならタクシーを迷わず使うのがさすがに今夜はそうもいきません(苦笑)
久々にバスかな…
亀田部長の自宅は(社員の中で珍しく京都在住者で京都育ちです)
右京区の花園でした♪
地下鉄で→四条大宮→バスで花園まで…♪
小一時間余りでした。
祇園を三十分ほどぶらついて帰るつもりになりました。
最終のバスが気になりだしたからです。

四条通りまでくると、後ろから声をかける
人がありました。

「え?」
振り返ると…
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さあ大変、異動だ…(26)

2012年02月20日 07時56分15秒 | 日記
それで…先週末は横道に逸れてしまいました。(こんな話が私は大好きでして…♪)
話を祇園に戻しましょう…
゛アクア"を出た二人はどうしたでしょうか♪まだ飲み足らない若宮本部長の「次行こう」のコールに亀田部長はうんざりでした。
ちなみに゛アクア"は亀田部長の接待用にキープしてあるキャバクラです♪
営業とは因果な商売ですね~(笑)
キャバクラ、会席料理フランス料理、クラブ、スナック、居酒屋、焼肉屋などお客様の好みや地位など合わせた接待用のお店を何店も確保っていなければなりません。 今日のアクアもそのひとつでしたが、ものの見事に荒らされてしまいました…
「もう一軒行こう!!」を連発する若宮本部長を横目に亀田部長はため息をついていました♪
…こんな奴大事な確保っている店などに連れていけるもんか…
「若宮さん、明日は大丈夫ですか?」
明日会議が朝からあるので牽制のつもりで…
「明日?」きょとんとした顔つきです…まさか知らないのでは…!?亀田部長は心配になりました。
「大丈夫ですよ♪会議でしょ…」
なんだ、知ってるのか!! 安心しましたが、 「明日は明日は!今夜は今夜ですよ♪」
快気炎を上げる若宮本部長です♪
「はぁ~」
会議と訊いてもどこ吹く風です(笑)絶望的になった亀田部長に「他に知ってる店は無いのですか!?」
追い討ちをかけてきました(笑)
「他と言いますと…」「キャバに決まっているじゃあありませんか!!」
断言するこの自信はどこから来るのだろう…亀田部長は頭が痛くなりました。
「ねえ…この辺りにないのですか?」
キョロキョロしながら若宮本部長はながめ回しています。
ここに黒服(キャバの呼び込み)でもいたならホイホイと入っていく勢いです(笑)
「まぁまぁ…」なだめ役になるとは…情けない思いながら苦笑いですが…
実はあのアクア以外にも確保っている店が一軒ありましたが一緒に連れていく自信はありません。
さっきの様子ならせっかく店を又めちゃめちゃにされるのがオチでしょうか。
亀田部長はなんとか誤魔化せないかと考えていると…
「ねぇ…営業部長!」
そうらきた! 部長と役職名で呼んできたらロクなことはありません。(苦笑い)
「営業部長なら他にも知ってていらっしゃるのでしょう…」
ニコちゃんポーズで若宮本部長はスリ寄ってきました(笑)
お世辞笑いほど恐ろしいものはありません。 いくら高辻役員の肝いりでも我慢の限界がありました!!
もう、この野郎~
怒鳴ってやるつもりで振り返りましたが、後ろにいるはずの若宮本部長がいません(笑)
「あれ~」
10時を少し回った祇園は人の波に溢れていました。
辺りを探しますが、若宮本部長の姿がありません。
さっきまで迷子にでもなったらどれ程楽になれるか…と思っていましたが、いざいなくなると慌ててしまいます。
「手間の掛かる野郎だよ…」独り言をブツブツ…
誘った手前放っておくわけにもいかない亀田部長
人並みをかきわけもと来た路地を引き返していきました。
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さあ大変、異動だ…(25)

2012年02月17日 09時53分18秒 | 日記
余談になりますが、皆さんキャバクラについてご承知でしょうか?キャバクラとスナック、バー、クラブの違いは時間制で飲み放題、分りやすい会計ですかね。
例えば40分ワンセット…3000円 飲み放題! 3000円は早目の時間帯で、八時を越えると40000円、十時を廻ると5000円 といった具合に上がっていきます。 これはスタートの時間が八時までなら3000円、延長した二回目が八時までなら又3000円です♪
お店の女の子のドリンクは一杯500円、が相場ですな(苦笑)
おつまみはほんの申し訳ない程度で女の子からせがまれて調子よく頼むと別料金になります。
セットの時間や料金はマチマチですが、まぁ似たり寄ったりです。 そうそう…肝心の女の子ですが、黙って座っても女の子がついてくれます。(ご安心下さい)
ただしセット時間内でも10分くらいで「じゃあ…バイバイ」と席を立っていきます。
そして次の女の子が又出てきます。
早い時間や空いている場合は次から次に出てきますから、退屈はしないのですが、話が盛り上がってきた時でも遠慮なく交代していくので、新しい女の子に同じような話を始めからしなくちゃあなりません。
それで「この子気に入ったな♪」となれば「指名」することが出来ます。
指名とは自分のところに固定できる権利みたいなもので、指名料金はだいたい2000円~ですね♪ この指名料金やドリンク代は女の子の収入になりますから、指名でもないのに「ねぇ…何か飲んでもいい…」と甘えてきたら用心しなくてはいけませんね(笑)酔っぱらってくると、まぁ遊びに来ているのだし女の子にねだられていい格好したいし 話しは盛り上がっているし…で…調子よくドリンクOをKしていたら会計の時にセット料金よりかかってびっくりした人もいます(笑)
深夜に行くと中にはベロベロに酔った女の子がいますが、あれは欲の皮が突っ張った為でしょう(苦笑)…
キャバクラは夕方六時くらいが開店ですがラストは翌朝五時までのところもありますから、女の子も体力がないと勤まらないですね♪ 気を付けなくてはならないのが、女の子は素人をウリにしている店がほとんどですから、スナック系と違いお客をお客様と思っていないフシがあることです。
これの説明は難しいのですが(苦笑)
大学生なんか多いですよ♪あとフリーターと本職?ですね。
それで意外と節度があるのが学生です。フリーターや本職は慣れ…があるのかタメ口ついてきます。もっとも学生だって永いとやっぱりタメ口になるんじゃあないですかね♪
私などタメ口でも何でもいいんですが、聞き上手で笑い上戸で上手く乗らす(私を)女の子がついたらまず二三回の延長は覚悟しなくちゃあなりません。そりゃあ遊ぶに来ているわけだし憂さ晴らしならまず最適でしょうね♪時間の延長を二三人の女の子に「」合唱と手拍子でやられる「延長!延長!」 とまず興醒めしてダメですが(笑)
それでセットの時間になる前に黒服の兄ちゃんが然り気無くテーブルに来ます。
このタイミングは何故か盛り上がっている時が多い気がしますが…両膝をついてオーナーの私に「お時間五分前ですが…」
淡々と話す口ぶりに感情はありません。
こっそりと囁くように告げるのですが、話が盛り上がっている最中にこれがくるとたまりません(苦笑)女の子は「もう!せっかく可笑しいところなのに、邪魔して…(怒)」
と憤慨した顔です。(ポーズもありますが…)
私としては時間はまだ早いし…
早いとはまだまだ喋り足りないし、飲み足りない訳ですが、ここを出たって違う店に飲みに行くなら気心の知れた(こっちが勝手に思っているだけの場合がほとんどですが…)
この店にするか!!となるわけで、
これが気が利かない、つっけんどんで楽しくない女の子がついていたら、即「帰るよ」となるのです。

この辺りはどちらにしても選択権は私にあります。
ここがキャバクラの特長であり面白いところでもあります。
私には下心もなにも無くて(これは難しいですが)可笑しく笑って旨い酒が飲めたらいいわけですから…
普段の憂さ晴らしをするためにわざわざ高いお金を払うのですから、 やっぱり楽しくやりたいですな♪
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さあ大変、異動だ…(24)

2012年02月16日 08時54分19秒 | 日記
「もう一軒…」
若宮本部長は叫びます(苦笑)
…懲りない奴だなぁ…苦笑いするしかありません。
今の店で散々嫌われて…帰りに「もう来ないでよ!」
「こら!聞こえるじゃあないか!!」亀田部長が女の子をたしなめる場面が何度あったことか…(笑)その都度店のママさんが中に入ったり…と大騒ぎでした。 …こいつ、長原といい勝負だわ!!…
店のママさんが「ちょっと、亀ちゃん」
耳元で囁きました♪
「何だよ…」
「あちらのお客様少しひどいのじゃあない?」てっきりデートのお誘いかと思ったらこんな状態で打ち明けられて、しかも「このお客様は出入り禁止だよ!」売れっ子の真純にまでケッチンを喰らいました。
ここは亀田部長の取って置きのお店だったのです(笑)
ところで若宮本部長は一体何を話したらこんなに嫌われるの?(疑問)
亀田部長で無くとも不思議になります。

おさわり? 嫌み?
おじさんギャグ?
威張る? すねる?
酔っぱらう?
これは飲み屋さんでのNGですが…
この若宮本部長は全て揃っていました(暴笑) 「俺はこいつの顔を建てて来てやったんだから、お前達ももっとサービスしなくっちゃあ♪」
ソファーにふんぞり返って鼻をほじるのがはじまりでした。
しかもその指で女の子に触るし、嫌がったら「俺は銀座じゃあ一番モテるんだぜ…」
と威張るわ…
この時点で女の子はそばに寄り付かなくなりましたが、当の本人は気がつきません(苦笑)「だいたい京都なんか銀座に比べたら田舎だしかび臭いし…」
仕方なく来てやっているんだぜ~
…とまあこんな調子です♪
「ああ…亀田さん、この店の勘定頼みましたよ♪」
「…」さすがの亀田部長は開いた口が塞がりませんでした。

「そろそろ河岸(かし)替えましょうよ」
散々嫌われて気がつかない鈍感さに亀田部長は黙って首を横に振っていました。
「うん?行くの?」
又々若宮本部長の悪乗りになりました(笑)
「いや~俺は…」
「大丈夫よ…今度は俺が払うから♪」
いくらお前の奢りでももう結構だ!!
…と言いたいところですが高辻役員の肝いりでした。
仕方なしにお店の勘定を済ませて表に出たのですが…
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