すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【森保ジャパン】このチームは劣化の一途を辿っている ~日本0-0トリニダード・トバゴ

2019-06-06 13:27:51 | サッカー日本代表
ぶっつけ本番(?)の3バックが初お目見え

 まるで試合前に全員を集め、「はーい、今日は3バックな」と、ぶっつけ本番で試合をやったような状態だった。森保ジャパンはお披露目のデビュー戦以降、数試合で見せた目の覚めるようなデキから一転、試合を追うごとに劣化している感がある。

 チームを貫く「約束事」のようなものがまるで見えないのだ。

 例えばジャズのライブでいえば、コンサート当日に数合わせで急にメンバーを集め、あとはぶっつけ本番のアドリブだけで演奏しているような有り様だ。「11人でストリートサッカーをやっている」とでもいえばいいだろうか。

ポゼッションだけはできるが……

 日本のフォーメーションは3-4-2-1。スタメンはGKがシュミット・ダニエル。3バックは右から冨安、昌子、畠中。WBは右が酒井、左は長友。セントラルMFは柴崎と守田。2シャドーは堂安と中島。ワントップは大迫だ。

 一方、トリニダード・トバゴは4-3-3で、日本ボールになれば4-3のブロックを作り前の3人が前残りする。そのため日本は前へボールを運びやすく、ポゼッションだけはできた。だがフィニッシュが致命的に甘い。

 ポゼッションできるため日本のシュート本数は25本と、トリニダード・トバゴの5倍に上った。だが完全に崩し切った形は少なく、コースを切られた状態で強引に打ったケースが目立った。

 いちばん目についた修正点はウイングバックの動きだ。3バックならば両WB、特に酒井はもっと攻撃的にプレイしてよかった。例えばサイドで片方のWBとセントラルMFのうちの1枚、シャドーの1枚がワンユニットになるような積極的なコンビネーションの形が見られなかった。

遅攻一辺倒で切り替えが遅い

 また特に前半は後ろ半分で漫然と横パスをゆっくりつなぐ場面が多く、急所を突く鋭くて速い縦パスがなかった。遅攻一辺倒なのだ。例えばクサビのボールを縦に入れ、その落しを受けてパスまたはシュート、のような縦の連携がない。

 ネガティブ・トランジション(攻→守の切り替え)も遅く、日本はボールを失った次の瞬間にすぐ敵のボールホルダーにプレッシングする動きが見られなかった。最初の「堤防」となるべき第一プレッシャーラインが日本は機能しなかった。

 特に柴崎は相手ボールに切り替わったらそこでワンテンポ入れてボールを見てしまい、間髪を入れずプレスをかけることができていなかった(柴崎に限った話ではないが)。

 これで今年9月にW杯アジア2次予選が始まったら、一体どうなるんだろうか? そう考えると空恐ろしくなってくる。

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