私の仕事机は中通りに面した窓際にある。昼間、書き物をしていると、実にいろんな人や物体が目の前を通る。
彼らはたいてい一定の規則性をもっている。たとえば夕方6時ぴったりに自転車で通るおじさんもそうだ。自転車の前のカゴには、いつも黒いチワワが乗っている。たぶん近くの公園へ散歩に行くのだろうが、「だったらなぜ公園まで歩かせないんだ?」というツッコミはなしである。
好奇心旺盛なそのチワワは自転車のカゴからグイと前へ身を乗り出し、まるで映画「タイタニック」のあのシーン状態になっている。彼の前髪は風を受けてさっそうとなびき、「何かおもしろいものはないか?」と目がらんらんと輝いている。
いつかおじさんの自転車を呼び止め、タイタニックな「あいつ」と友だちになりたい。だがまだちょっと勇気がない。
彼らはたいてい一定の規則性をもっている。たとえば夕方6時ぴったりに自転車で通るおじさんもそうだ。自転車の前のカゴには、いつも黒いチワワが乗っている。たぶん近くの公園へ散歩に行くのだろうが、「だったらなぜ公園まで歩かせないんだ?」というツッコミはなしである。
好奇心旺盛なそのチワワは自転車のカゴからグイと前へ身を乗り出し、まるで映画「タイタニック」のあのシーン状態になっている。彼の前髪は風を受けてさっそうとなびき、「何かおもしろいものはないか?」と目がらんらんと輝いている。
いつかおじさんの自転車を呼び止め、タイタニックな「あいつ」と友だちになりたい。だがまだちょっと勇気がない。