すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【衆院選】NHKは「逆・椿事件」をやめて公正に報道せよ

2021-10-29 07:03:56 | 政治経済
衆院選を大きく報道しないNHK

 日本の民主主義にとっていちばん重要な衆院選まで、あと4日と迫った2021年10月27日のNHKニュース7。

 衆院選はとうとうこの番組の「主なニュース」の上位6本から消えて格落ちの扱いになった。

 投票まであと4日しかないのだから、連日トップ扱いして有権者の関心を引き、投票率アップに貢献してはどうなのか?

 そうして国民全体の民度を上げ、よりよい国にして行くのもメディアの役割なのではないか?

 だが一方、NHKは、先日の自民党総裁選のときには連日トップ扱いして煽りに煽った。

 おかげで国民の関心は高まり、猫も杓子も総裁選一色になった。

 公共放送として、あまりにも報道姿勢に落差がありすぎはしないか?

日本では有権者のたった20%が政治を動かす

 うがった見方をすれば政権選択選挙である衆院選は少なめに報道して国民の目から隠す。

 そうして投票日は有権者に家で寝ていてもらい、投票率が低いほど有利になる自民党をNHKはアシストしているように映る。

 日本の衆院選では岩盤層といわれる全体の20%(自公支持層)が必ず選挙に行き、他方、有権者の50%(無党派層)が投票を棄権する。

 結果、日本では国民全体のたった20%の意志で政治=世の中が動いている。

 NHKの衆院選報道はこの社会構造を悪用し、明らかに自公政権の延命に手を貸している。

自民党政権を陥れた1993年の「椿事件」

 ここで思い出されるのは、1993年に起こったテレビ朝日による「椿事件」である。

 同年6月の衆議院解散後、7月18日に第40回衆院選挙が行われ、与党自民党が過半数を割った。

 そして非自民からなる細川連立政権が誕生したきっかけになった事件だ。

 自民党はこのとき、結党以来初めて野党に転落した。

 この椿事件では、当時、テレビ朝日の取締役報道局長だった椿貞良が「小沢一郎氏を追及する必要はない。今は自民党政権の延命を阻止し、とにかく反自民の連立政権を成立させるための報道をしよう」という方針で局内をまとめた。

 この衆院選では自民党の梶山静六幹事長、佐藤孝行総務会長が並んでニヤリとどす黒く笑うツーショットをアップで報道し視聴者に「悪代官」の印象を与え、自民党のイメージを奈落の底に落とした。

 そして自民党は負けた。

 むろんNHKの問題とはレベルがちがうが、「恣意性をもち、一方の方向へ世論を誘導する目的で報道が行われる」という意味では同じである。

「メディアは恣意的で悪質な世論操作を行ってはいけない」というのが「椿事件」当時の大きな教訓ではなかったか?

 その意味ではNHKニュース7の報道姿勢は、正当性を問われるべきではないか?

報道人は「青雲の志」を思い出せ

 思えば1993年の「椿事件」の時代は、メディアのなかではまだ反権力の「朝日系」が強かった。

 それに対し安倍晋三が激しく抵抗し、各メディアのトップに寿司を食わせて懐柔した成れの果てが今日の姿だ。メディア・コントロールである。

 メディアが報道すべきことを放送せず、それどころか意図的に政権党を利する番組構成を行うーー。

 本当にこのままでいいのだろうか?

 メディア各社で報道に携わる者は、自分が大志を抱いて入社したころの「青雲の志」をぜひ思い出してほしい。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【衆院選】日本人の「民度」が問われる選挙だ

2021-10-26 09:22:01 | 政治経済
参院静岡補選での野党勝利は参院選を占うか?

 衆院選の行方を占う意味で注目された参議院静岡補選は、立憲民主党と国民民主党が推薦した山崎真之輔氏が自民党などの候補者を破り、初当選を果たした。

 山崎氏は選挙戦で「岸田内閣は安倍・菅政権を総括してない」と批判、アベノミクスを完全否定していた。

 無所属の元県議会議員である山崎氏は、立民、国民の支持者のほか、無党派層からも幅広く支持を集めて初当選したと見られている。

 岸田総理が2度も応援に入った選挙で、野党側が勝った意味は大きい。明らかに安倍~岸田政権に対する「No」が突き付けられた結果だと言える。

 さて、では問題の衆院選の行方はどうなるのだろうか?

自公政権は疑惑のデパートだ

 いま国民の間には、安倍政権から菅政権、岸田政権へと続く自公政権に対する怒りのマグマが溜まりに溜まっている。

 なにしろ成立したばかりの岸田政権にせよ、背後で安倍・麻生がリモートコントロールする傀儡政権であることは明らかだ。

 はたして国民は、都市再生機構(UR)金権疑惑の甘利幹事長を受け入れるのか?

 菅政権時代の新型コロナ「自宅放置」政策を許容するのか?

 コロナ禍のさなか、東京五輪を強行した自公政権を許すのか?

 森友・加計・桜を見る会問題をよしとするのか?

 森友学園の公文書改竄案件で自殺した近財職員赤木俊夫さんの事件を見て見ぬふりするのか?

 2019年参院選における広島の河井夫妻をめぐる「1億5000万円問題」を見逃すのか?

 今度の選挙は、真の意味で日本人の「民度」が問われている。これらの不祥事に怒りの一票を投じないなら、その国はもはや終わっているといえるだろう。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【衆院選】安倍晋三の振付師ぶりが見える自民党公約

2021-10-17 06:00:32 | 政治経済
岸田氏の目玉公約がごっそり落ちた

 自民党の衆院選公約は、岸田文雄氏が総裁選で公約した内容とかけ離れている。目玉公約がごっそり落ちた。

 例えば岸田氏は総裁選で「令和版所得倍増」や「金融所得課税の強化」、「子育て世帯の住居費・教育費を支援」などの経済政策で「分配」を謳い、「健康危機管理庁の設置」で新型コロナ対策を訴えていた。

 衆院選向けには、これら岸田カラーの公約がごっそり脱落した。

 その代わり「核融合開発の推進」や「敵基地攻撃能力の保有」、「防衛費を2倍に」などのタカ派色の強い公約が加えられ、まるで高市氏の公約なのではないか? と思わせるような柱が躍る。

 いや、おそらくこれらは高市氏というより安倍晋三の差し金だ。

「令和版所得倍増」などの柱を削ったのも安倍だろう。

 その意味では岸田政権は、完全な「安倍リモートコントロール」政権といえる。

 国民はこうした兆候をよく見て投票先を決めてほしい。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【森保ジャパン】代表選手が監督を育てる日本の逆転現象

2021-10-16 04:56:01 | サッカー日本代表
日本人監督は「世界」を知らない

 日本代表の選手たちは、すでにヨーロッパの強豪チームでプレイするのが当たり前になっている。

 つまり選手は世界最先端の戦術に基づいてプレーしている。

 ところが一方、日本人の監督は「世界」を知らない。

 となれば必然的に森保ジャパンのように、選手主導で試合が行われるようになる。

 この悩ましい「選高・監低」現象は、日本人監督がヨーロッパの一流クラブで指揮するようになるまで変わらないのだろうか?

 やはり日本代表を強化するためには、まだまだ外国人監督の力が必要なのだ。

 その意味では日本サッカー協会の田嶋幸三会長が提唱している「ジャパンズ・ウェイ」などというお題目は、とても日本を取り巻くサッカーの現状を掌握しているとは言い難い。

 会長失格だ。

 まあ、とはいえ田嶋会長が「ジャパンズ・ウェイ」を言い始めた狙いは、日本代表チームのスタッフを自分の言うことをよく聞く日本人スタッフ=イエスマンばかりで固め、安心してサッカー利権を貪ろう、という政治闘争からきたものなのだろうから話は別だが。

 となれば日本代表を正常に強化するためには、監督を変える前にまず田嶋会長を変える必要がある。

 利権の誘惑に囚われず、政治闘争に明け暮れるでもなく、真に日本代表の強化のためを思い采配を振るう会長を据えることが何よりも肝要だ。

 日本代表チームが伸び盛りなのに対し、森保-田嶋という上層部が振りまく害悪は深刻である。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【森保ジャパン】根本的な問題は何も変わっていない

2021-10-15 05:25:32 | サッカー日本代表
監督の「資質」は変えようがない

 瀬戸際でオーストラリアを下しメディアによる絶賛の嵐が続く日本代表だが、依然として厳しい情勢は続いている。

 もし3位になってプレーオフに回らなければならなくなったら? というのももちろんそうだが、それ以上に問題は「監督が依然として森保氏である」という点だ。

 人とシステム、戦術を頑ななまでに完全固定してきた森保監督は、もうあとがないオーストラリア戦で尻に火がつき初めて人とシステム、戦術を変えた。

 いわば変える以外にもう方法がなかったから、変えざるをえなかったわけだ。

 この頑迷で硬直的なチーム運営は頭が痛い。

 それだけでなく依然として選手交代も遅いし、足りない。

 これらの要素は、オーストラリアに勝った今もなんら変わっていない。

 日本はアジアで断トツの戦力を擁していながら、監督に足を引っ張られている。

 果たして森保監督は、オーストラリア戦の勝利をきっかけに「人が変わったように」ポジティブな采配をするようになるのだろうか?

 監督があの森保氏であるかぎり、致命的な時限爆弾を抱えているようなものである。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【森保ジャパン】炎上した酒井宏樹は純粋な気持ちを表しただけ

2021-10-14 10:56:28 | サッカー日本代表
「チャントをやってくれ」と煽ったわけじゃない

 日本代表DF酒井宏樹のインスタが炎上し、波紋を呼んでいる。

 12日のカタールW杯アジア最終予選で日本はオーストラリア代表に勝った。

 だがこの試合で一部のサポーターが声を出して応援するなど、新型コロナウイルス感染対策の規定に違反する行為を行ったのだ。

 勝ち越しゴールの直後にチャントを熱唱するサポーターの動画がSNS上で拡散し、観戦ルールが守られていないことに対し批判の声が上がっている。

 そんななかで酒井宏樹は試合後にインスタを更新した。

「ギリギリでしたが次に繋がりました。サポーターのバススタジアム入場時の久々の応援歌痺れました!選手やスタッフは勿論、会場みんなで勝ち取った勝利。素晴らしい雰囲気をありがとうございました」

 そうコメントを残し、サポーターの声援を肯定した点に批判が殺到した。

 その後、酒井はインスタを削除し、「あの一体感にただ感謝を伝えたかっただけです。ルールを破ってまで声出し応援してほしい、ということではありません。申し訳ありませんでした」と謝罪している。

 ピッチで戦う選手の気持ちになってみれば、声援してくれるのは当然うれしいし、気分が高揚するに決まっている。それが自然な感情だ。

 酒井はその自然な感情を感謝としてあらわしただけだ。別に「声出し応援」を要求し煽ったわけでもなんでもない。

 ルールを守るサポーターの気持ちは痛いほどよくわかるが、選手としての自然な感情を否定するのはどうだろうか?

 騒動が収まってくれるのを祈るばかりだ。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【日本サッカー協会】田嶋会長のご都合主義

2021-10-14 06:00:10 | サッカー日本代表
勝てばとたんに取材に応じてよくしゃべる

 森保監督の進退問題で揺れているサッカー日本代表が12日、カタールW杯アジア最終予選でオーストラリア代表に勝った。

 すると日本サッカー協会の田嶋幸三会長が翌13日、即座にオンラインでの取材に応じている

 意図がミエミエだ。

「よし豪州に勝ったぞ! ここがチャンスだ。ぜひ取材に応じて監督続投をアピールしよう!」

 こう考えたに決まっている。

 わかりやすいなぁ。

 でなければ、なぜオマーン戦やサウジ戦で「負けたとき」にはオンライン取材に応じてないのか?

 サッカー利権を守りたい一心の日本サッカー協会会長には、まったくあきれたものである。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【カタールW杯最終予選】浅野のOGを誘う一発で劇勝 〜日本 2-1 オーストラリア

2021-10-13 09:22:12 | サッカー日本代表
田中碧をフィーチャーした4-3-3

 前半8分。南野の逆サイドからのクロスボールを、右サイドにいた田中碧が完璧なワントラップから右足でゴール左に沈めた。ゴールを取るべき人が取った瞬間である。

 田中碧は運動量があり、カバーリングがよく球際にも強い。パスワークによく絡み、攻撃にも出ていける。

 このとき日本は待望の世代交代を果たした。

 一方、後半41分。浅野拓磨がループ気味にシュートし、クリアしようとしたオーストラリアの選手が思わずオウンゴールする。

 試合終了間際の、ハデな一発だった。これで追いすがるオーストラリアを突き放した。

 記録上はオウンゴールだが、8割は浅野の得点だ。

 日本はこの貴重な2点で、待望の勝ち点3を得る。

 これで日本は2勝2敗の勝ち点6でグループBの4位だ。2位オーストラリアとの勝ち点差を「3」に縮めた。

 一方、ベトナムに勝ったオマーンには総得点で抜かれ3位を明け渡すなど依然、崖っぷちの状態。「監督解任論」はくすぶったままだが、他会場の結果次第では次節にも2位に浮上する可能性が出てきた。

「変えてみる」ことから改革は始まる

 日本は遠藤航をアンカー、守田英正と田中碧をインサイドハーフに置いた4-3-3で臨んだ。 

 両翼が高い位置を取ってボールを奪う。中盤ではタメが効きパスもよくつながった。速攻と遅攻の使い分けもできた。  

 田中と守田を起用した4-3-3は非常にバランスがよかった。有機的だった。中盤の2枚に運動量のある川崎フロンターレの血を入れたことで、ピッチいっぱいに人が配置されているかのような印象を受けた。

 人とシステム、戦術を変えた効果である。

「変えてみる」ことから改革は始まるのだ。

 固定スタメンとお決まりの4-2-3-1システムの固定ーー。

 これまでの森保ジャパンは「変えないこと」がアイデンティティだった。

 だが今回の変革を機に、チーム改革へのきっかけがつかめるのかもしれない。

 ただし対戦相手のオーストラリアは、ほとんどいいところがなかった点はくれぐれも肝に銘じたい。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【戦術分析】「森保ジャパン」とは何だったのか?

2021-10-09 06:49:33 | サッカー戦術論
三銃士が繰り広げたストーミングの宴

 少し早いが、森保ジャパンを総括しておこう。

 多少アバウトでもタッチ数の少ない「縦に速い攻め」をし、もし前線でボールを失ったら足を止めずにその場でカウンタープレスをするーー。

 中島翔哉と堂安律、南野拓実という若い「三銃士」が一時代を築いた森保ジャパンのサッカーをひとことで言い表せば、そんな「ストーミング」と呼ばれるスタイルになる。

 つまり森保監督が何も指示をしなくても、高い位置でこの3人プラス、大迫の4人が意思疎通の取れたストーミングを勝手に繰り返すのだ。ゆえに森保監督は選手の自主性まかせで済む。

 これが森保ジャパンの「正体」である。

ストーミングにハマった選手の自主性まかせ

 で、このトリオの組み合わせが崩壊して以降は、カラッポの燃えカスのように一部だけ別のメンバーでそのスタイルを部分的に再現できるときもあれば、できないときもある。

 だから森保ジャパンは「勝ったり、負けたり」する。

 森保ジャパンをひとことで総括すれば、そういうことだ。

 つまり「森保ジャパン」という幻影は、三銃士による意思統一の取れたストーミングと、森保監督による「選手の自主性まかせ」という2つの要素がたまたま軌を一にして実現したため現れた幻にすぎない。

 この絶妙なマッチングが消えたいま、この監督に指揮をまかせる意味はハッキリ言ってない。ゼロだ。

 もしやるとすれば森保監督のまま当時のストーミングのスタイルを選手みんなで今から分析し、それを雛形にしてゲームモデルとプレー原則をあらためて決めて別の選手がプレーする。

 そんなところだろうか。

サッカー利権を享受したい協会会長

 しかし同じ監督のまま、そんなことをやって果たしてどれだけ意味があるのか?

 森保監督の監督としてのコンセプトが「選手の自主性まかせ」「自然なアドリブでゲームを作る」である以上、人工的にそんなことをしてもあまり意味があるとは思えない。

 なぜなら森保監督の意図から言えば、たまたまそうなるのでなければ意味がないのだから。

 ゆえに結論をいえば、このチームはすでに賞味期限を過ぎたのだ、ということになる。

 もし今後、森保監督のままでも、これからも勝ったり負けたりするだろう。だが、それは結局たまたまだ。

 その「たまたま」に意味があると思えばそうすればいいし、でなければ解散すればいい。

 もちろんこの居心地のいい体制のまま、電通を駆使したサッカー利権を享受したい日本サッカー協会の田嶋幸三会長としては、監督が「物わかりのいい日本人」の森保氏である意味は十二分にあるのだろうが。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【カタールW杯最終予選】選手を選んだのは監督の責任だ 〜サウジ 1-0 日本

2021-10-08 10:19:56 | サッカー日本代表
バックパスは柴崎の責任じゃない、彼を選んだ監督の責任だ

 柴崎岳は言うまでもなくロシアW杯のMVPであり、偉大な選手だ。

 だが東京五輪で田中碧が見事なプレーをして台頭し、「これで世代交代したなぁ。とすればアジア最終予選のCMFで遠藤航とコンビを組むのは、守田かな? それとも田中碧かな?」と思って見ていた。

 なので、なんと柴崎が代表メンバーに選ばれ、しかもアジア最終予選にスタメンで出ているので非常にびっくりした。

 驚いたことに、森保監督のファーストチョイスは柴崎だったのだ。

過剰な「実績重視」で世代交代なし

 森保監督の選手選びのパターンは、見ていればわかる。

 経験と実績のあるベテランからまず選手を選び、その選手をできるだけ引っ張る。

 たとえその選手に衰えが見えても、「実績」を優先してその選手を使う。

 田中碧や守田がいくらいいプレーをして世代交代を実践しても、森保監督の頭の中では「世代交代」は実現しない。

 ほかにも過去2戦で何もできなかったFWの大迫も相変わらず試合に出ている(前半29分と37分に来た2度の絶対的チャンスも決められなかった)。いったい古橋とオナイウは何のためにいるのか?

 そもそも「広島枠」なんてものがあるらしき時点で選手選びに問題がある。

 やはりこの監督では限界がある。

 過去の記事で執拗に「森保解任」を唱えて警鐘を鳴らして来たが、もうこれで結論は出ただろう。

 いっそ次の豪州戦でも負け、ハッキリ膿を出して監督を替え、「カタールW杯の次」を目指して再出発した方がいいんじゃないか? 

 次戦も負けでもしない限り、監督解任がないのだからまったく終わっている。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【衆院選】岸田文雄は国民をナメ切っている

2021-10-06 08:03:43 | 政治経済
疑惑のメンツが主要ポストを総取り

 新首相にめでたく就任した岸田文雄は、国民をナメ切っている。

「有権者の50%は選挙に行かないバカだから、政治のニュースなんか見ないだろう」

 そうタカをくくっている。で、都市再生機構(UR)金権疑惑の、あの甘利明を幹事長に据えた。

 甘利には口利きのための現金として100万円、当時の秘書も500万円を受け取った疑惑がある。

「国民の50%は選挙に行かないバカだから、政治のニュースなんか見ないだろう」

 岸田首相はすっかりそう油断し、安倍晋三のイチの子分の高市早苗を政調会長に置いた。

 そして麻生太郎の義弟である鈴木俊一に、財務大臣を継がせた。

 それだけでなく安倍晋三のイチの子分で、あの加計学園問題がある萩生田紘一を経産相に就けた。

 国民をこんなバカにした話があるだろうか?

勝手に選挙を早くする

 しかも岸田首相は衆議院選挙について、今月14日に衆議院を解散し、衆院選を19日公示、31日投開票の日程で行うという。

 つまり野党共闘の候補者一本化が間に合わないよう、わざと日程を早くした。

 おまけにこれには、(1)新型コロナの第6波が来るまでの間にさっさとやりたい、かつ(2)岸田政権にボロが出ないうちに選挙を終えてしまおう、という狙いがある。

 こんなふうに岸田首相はすべてを「自分の都合」だけで決めている。なぜなら、

「国民の50%は選挙に行かないバカだから、政治のニュースなんか見ないだろう」

 と、タカをくくっているからだ。

PB黒字化目標の破棄はしないのか?

 もちろん話はこれだけじゃない。

 岸田首相は「新自由主義からの転換」を謳い、「令和版所得倍増」を公言している。

 ならば、まずプライマリーバランス(PB)黒字化目標の破棄を高らかに宣言し、消費税を減税すると同時に数百兆円規模の大胆な財政出動をする必要がある。

 岸田首相にそんな覚悟があるのだろうか? あるわけがない。

 要するに岸田首相は、

「国民の50%は選挙に行かないバカだから、政治のニュースなんか見ないだろう」

 と、国民をナメ切っているのだ。

 こんなんで来る衆院選で自民党に投票する、あるいは選挙を棄権するなんてありえない。

 衆院選で岸田政権を完膚なきまでに叩き潰してやろうじゃないか。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【岸田内閣発足】注目の経済政策の出来栄えは?

2021-10-04 07:23:59 | 政治経済
巨額の財政出動が必須だ

 本日4日、岸田文雄総裁は組閣を行い、新内閣が発足する。そこで注目の岸田氏による経済政策についてあらためて検証してみよう。

 岸田氏は、安倍政権時代から行なわれてきたアベノミクスの3本柱である「量的緩和」と「財政出動」、「成長戦略」を継承するとしている。

 だが結論から先にいえば、デフレから脱却しインフレ率2%をめざしたアベノミクスは失敗に終わった。現状はデフレ不況の解消ができず、低インフレ~デフレ不況のままである。

 経済はまったく好転していない。

アベノミクスはなぜ失敗したのか?

 ではなぜ失敗したのか? それは量的緩和と車の両輪であるはずの「大胆な財政出動」が、第二次安倍内閣では1年目にしか行われなかったからだ。

 その後はすっかり「ケチケチ財政支出」しか行われていない。

 そのため何が起こったか?

 量的緩和により市中銀行に日銀当座預金がブタ積みされただけで、肝心のマネーストック(ふつうのおカネ=銀行預金)が増えなかった。

 つまり政府が発行した国債を市中の銀行が買い、それを日銀に買い取ってもらったおかげで、市中の銀行には日銀当座預金が山積みされた。

 だがそこから先、銀行に企業などが「お金を貸してください」と頼む貸し出しのニーズがなく、銀行による信用創造が行われないためマネーストックが増えないのだ。

 つまりマネタリーベース(日銀当座預金)だけはバカみたいに増加したが、財政出動が足りずマネーストックが増えなかったためにインフレ率が上がらなかったわけだ。

 岸田新首相はこの点を謙虚に反省し、巨額の財政出動を行わなければならない。

 岸田氏は巷間、「数十兆円規模の財政支出」と言っているが、インフレ率2%をめざすならそれでは全然足りない。

 数百兆円規模の大胆な財政出動が必要だろう。

 そのほかアベノミクスでは第三の柱である「成長戦略」で、チンケな新自由主義政策が行われただけだ。

 岸田氏はこの点も改めて、本気で「新自由主義からの転換」をめざす必要がある。

 また「岸田氏による成長戦略」がまったく具体的に見えてないのも大きな課題だ。

「健康危機管理庁」は絵に描いた餅だ

 このほか気になるのは新型コロナ対策だ。

 岸田氏はコロナ対策のために「健康危機管理庁」を創設するとしている。

 現状、日本の新型コロナ対策を取り仕切っているのは「国立感染症研究所」(感染研)や厚労省の「医系技官」(医師免許を持つ官僚)といった感染症ムラだ。

 岸田氏が言うこの健康危機管理庁の内実は、これら感染研と医系技官を寄せ集め、さらに強化したものにすぎない。

 だがこのブログでも再三指摘してきたように、これら感染症ムラはまったくまちがったコロナ対策を行っている元凶なのだ。そんな出来損ないを束にしていったい何をしようというのか?

 くわしくはこの記事に書いたが、一例をあげよう。

 厚労省の医系技官は、保健所に天下りする。その保健所が仕切っているのがPCR検査である。

 本来なら新型コロナ対策の基本は「検査」と「隔離」だ。ゆえに保健所は積極的にPCR検査を行うべきだ。ところが現状はまるで逆。PCR検査の「抑制」が行われている。

 なぜか?

 コロナ患者の爆発でPCR検査のニーズは増すばかりだ。ところが真っ正直に保健所が精力的にPCR検査をやれば、保健所はオーバーワークでパンクする。

 そこで厚労省の医系技官は、自分たちの天下り先である保健所を守るため、なんとPCR検査をなるべく行わないよう逆に抑制しているのだ。

 国民の命でなく、こんな「省益」を優先する集団を健康危機管理庁などという形で強化していったい何になるのか? 百害あって一利なしだ。彼らはせっせと自分たちの利益のために働くだけだろう。

感染症ムラの解体が必要だ

 一方、第二のポイントはくわしくはこの記事に書いたが、日本の感染症ムラはこれまで、まったくまちがった新型コロナ対策ばかり行っている。

 たとえば新型コロナは「空気感染」するため、それなりの厳重な対策が必要だ。

 ところが日本の感染症ムラは新型コロナが空気感染することを認めておらず、「接触感染」と「飛沫感染」だけを対象にした研究や対策ばかり行っている。

 いったいなぜか? それは接触感染と飛沫感染を対象にした「積極的疫学調査」なるものをやればやるほど、彼らに予算がつく業界構造になっているからだ。

 つまり空気感染の研究をやっても、カネにならないから彼らはやらないのだ。

 要するに感染症ムラは新型コロナを防ぐためではなく、積極的疫学調査というカネのなる木で儲けるためにコロナの調査・研究を行っているわけだ。

 こんな自分たちの個人的な利益のために活動している感染症ムラを束ねて「強化」し、健康危機管理庁なるものを作ったところで害こそあれメリットなどない。

 岸田氏は本気で新型コロナ対策をやるつもりなら、こうしたダメダメな感染症ムラを思い切って解体し、心ある研究者を集めて新しく組織の再編を行うべきだ。

 日本の新型コロナ対策は、まずそこからが出発点といえるだろう。

【関連記事】

【新型コロナ】対策の基本は「検査」と「隔離」だ

【新型コロナ】日本のコロナ対策はまちがいだらけだ

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【経済政策】カネは天下の回りものだ

2021-10-02 07:00:19 | 政治経済
政府の「借金」は民間の資産になる

「おカネは使っても消えてなくならない。持ち主が変わるだけだ」

 一般の人にはこれがピンと来ない。

 なぜなら人間は誰しも「自分」を主体に考える。ゆえに自分の手からお金がなくなったら、「おカネは消えた」と考えてしまうからだ。

 そこから先、消えたように見えるおカネはいったい誰の手に渡り、どんな働きをするのか? それがわかれば、一気におカネのしくみがわかるようになる。

政府の財政支出が国民を富ませる

 例えば政府が国債で「借金」しておカネを支出したとしよう。

 するとそのおカネは国の手元からは消えるが、「民間」の懐に入るのだ。

 つまり国の借金は、民間の資産になる。

 とすれば今のデフレ不況下で国民を豊かにするためには、国はたくさん「借金」する必要がある、ということがわかる。(ただし「無制限に」ではない。インフレ率2~4%になるまで、という制約はある)

 すなわち政府が財政出動すると、民間が潤うわけだ。

 とすれば政府の「借金」で国が財政破綻する、なんてのはウソっぱちだとわかる。

 逆に政府が十分に財政支出することが、国民を豊かにするためには必要なのだ。

 これが「よい経済政策」を行うキモになる。

国民一人あたりに〇円の借金がある?

 ところで国債に関し、メディアや財務省は政府だけでなく国民にも借金があるかのように言う。

 だが、そもそも国債を「国の借金」と呼ぶこと自体がまちがいだ。正確には「政府の債務(の記録)」である。

「国」と呼んでしまうと「国民」だって含まれてしまう。しかし政府による国債の発行に関し、国民はなんの借金もしていない。

 それをねじまげ、いかにも「国民にも借金がある」かのように言って緊縮(節約)を呼びかけるのが財務省やマスコミの常套句だ。

 つまりこれが、財務省やメディアが国債に関し「国民一人当たり〇円の借金があり、これは孫子の代まで受け継がれる」などと、まったくのフェイクニュースを垂れ流す「仕掛け」のからくりになっている。

PB黒字化目標なんてインチキだ

 ちなみによく言われる「プライマリーバランス(PB/国の収支)黒字化」などというのも、竹中平蔵が作り出したタダのインチキだ。

 もちろん「国の借金が降り積もって財政破綻する」なんてのも財務省が作ったウソである。

 そもそも日本には「自国通貨発行権」があり、自分でおカネを作れる。ゆえに自国通貨建ての日本の国債はデフォルトのしようがない。

 麻生さんが言うように「刷って返せばいい」だけだ。

 どうです? カンタンでしょう?

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【衆院選】政権交代のチャンスはある

2021-10-02 05:03:06 | 政治経済
蜃気楼に終わった自民党のメディアジャック

 今となっては「あの盛り上がりはいったい何だったのか?」という感じだ。

 自民党、総裁選の話である。

 ひところ改革派の河野太郎が雄々しく名乗りを上げ、人気者の石破茂と小泉進次郎が加勢し連日メディアは異常なまでの盛り上がりを見せた。

「この自民党メディア・ジャックが衆院選まで続けば、野党はもたないな」

 そんな感じだった。

河野太郎は路線転換で自爆した

 ところが河野が年金改革(すなわち消費増税が必要)や、核燃サイクルの撤廃をぶち上げて自爆し、「こいつは何をやるかわかったもんじゃないな」という空気が醸造され始め流れが変わった。

 メディアが作る高揚感はなくなり、かくて総裁の座は無難な岸田文雄の手に落ちた。

 あの風采の上がらない岸田がトップに立ち、ふくらみ続けた風船は一気に破裂した。

 メディア・バブルが終わったのだ。

 いまやテレビは連日、台風情報をやっている。

 いったい、ひと頃のあの盛り上がりは何だったのだろう? 

 この空気の大変化は、野党にとってはとんでもない追い風だ。

政策の中身でも野党が一歩リード

 だいいち政策が物語っている。

「令和版所得倍増」とか「成長と分配」を謳う岸田の経済政策は、一見、よさそうだ。だがその実、抽象的でまったく具現性がない。

 例えば「新自由主義からの転換」を唱える点はいいが、その政策はどうせ陰から糸を引く安倍晋三たち「ネオリベ親分衆」に一蹴されるだろう。

 しょせん岸田は操り人形にすぎない。

 結局は強い者が勝つ自己責任原則で社会は動き、負けた人間は野垂れ死ぬ。そして日本を外資に売り渡す。そんな世の中が続くだろう。

岸田には消費減税やPB黒字化凍結なんてムリ

 顔ぶれもなんせ副総裁は代わり映えしない麻生太郎だし、幹事長はなんと金権疑惑の甘利明である。

 新執行部は安倍の細田派と麻生派がズラリ要職を占めた。

 総裁選で、だれがウラで動いていたかよくわかる陣容である。

 なにより加計学園問題への関与を疑われたあの萩生田光一が一時は官房長官をウワサされたあたり、振付師である安倍晋三の影がチラチラしてまったくゲンナリ感を誘う。

 何より政策的には、岸田には野党が謳う消費税減税が絶対できないし、ましてや「プライマリーバランス黒字化」目標の堅持も既定路線だろう。野党とちがい、反緊縮でも何でもない。

 ただ口当たりのいい抽象的な文言を連ねているだけだ。

 あとは野党共闘の側としては、山本太郎の使い方次第だろう。人気者の彼を使った広報戦略、つまり話題作りとメディアの煽り方だ。いかにメディア空間に反緊縮の「劇場」を作り上げるか? がキモになる。

 野党側の政策は過去いちばんいいし(特に経済政策)、あとはいかにうねりを作って盛り上げるかだろう。

 敵失とはいえ冗談抜きで今回の衆院選、政権交代のチャンスはある。

【関連記事】

【岸田内閣発足】注目の経済政策の出来栄えは?

【政権交代】チャンスボールが回ってきた

【総裁選】安倍支配は続くよ、どこまでも

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【政権交代】チャンスボールが回ってきた

2021-10-01 12:35:12 | 政治経済
衆院選で野党が大躍進か?

 安倍、麻生、甘利という「3A」(スリーエー)の意向を受けて新総裁に就任した岸田文雄だが、来たる衆院選ではいばらの道が待ち受けていそうだ。

 まず例の都市再生機構(UR)がらみの金権疑惑がある甘利幹事長は、徹底してカネの問題をしつこいほどマスコミや野党から追及されるだろう。

 しかもあの麻生が財務大臣に留任なんてことにもしなったら、人事に対する世間の批判が殺到する。

 これがもし河野太郎が総裁になっていたら、衆院選ではあの「小泉ブーム」なみの大旋風を起こしていたはずだけに、岸田は青息吐息だ。

 おそらく岸田では選挙戦も盛り上がらない。

 野党は自民総裁が河野太郎ではなく、岸田になってホッと胸をなでおろしているだろう。

積極財政を打ち出す野党

 一方、衆院選に向け野党はこれまでとはまったく違う様相を呈している。

 まず野党共闘のリーダーである立憲民主党は、これまでガチガチの「緊縮派」だった。

 ところがれいわ新選組の山本太郎にでも見習ったのか、経済政策として積極財政を打ち出し始めた。

 例えばネット上では、公約を発表した記者会見で記者に財源を問われた枝野代表が、「そんなもん、国債に決まってるでしょうが!」とタンカを切った映像が繰り返し爆発的に再生され、ネットユーザーが快哉を叫んでいる。

「枝野、覚醒!」てなぐあいだ。

 公約の策定に当たり、立憲民主党は時限的に消費税を5%としたり、年収1000万円を下回る人の所得税を1年間免除するほか、所得税の最高税率引き上げや法人税に累進税率を導入するなど、富裕層や大企業への課税強化を盛り込んでいる。

 つまり分配政策だ。

 これらはいわゆる「反緊縮」的な政策であり、特に所得の低い層に人気を得られそうである。

 てなわけで野党共闘が積極財政の方向性で一致して押せば、「緊縮」の自公政権との差別化もできる。

 こんなふうに個性のない岸田が政権党のトップになった衆院選は、野党にとって千載一遇のチャンスといえそうだ。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする