環境問題の解決は、然程難しくはない。原油価格を256倍にすれば済む。石油に完全依存している先進国経済は壊滅するだろうが、少なくとも環境は良くなるし、何よりベネズエラからすれば誤差の範囲であろう。結局の所、地球環境をどうするかを議論していると云うよりは、自国の経済成長のコストを可能な限り他国に負担させる為の押し付け合いをしていると云うのが実情であり、カネの話だから纏まらないのも道理である。それに今後数十年に亘って「クルマとスマホとエアコンが当たり前の生活」になる人が、アジア・アフリカで毎年億単位で増えるとも予想されているのである。それら文明の利器の快適さに慣れてしまったら、手放すのは容易ではない。特にエアコンが無いと私は困る。どれだけ環境問題が重要であっても、目先のより良い暮らしを選んでしまう程に、人間の判断は非合理的である。それを自覚するには、原油価格が65536倍でも足りないのかも知れないのである。