日立が出すんだから、ニーズは有るんだろう。一部地域で非常に好評を博し物議を醸している、ハンコ捺しロボットである。法人の登記とか契約とかでは捺印が必須だから、確かに需要は期待出来る。これがIT担当相が言う所のアウフヘーベン(言ってない)なのかも知れないが、導入した我が社はIoT先進企業である、と経営者が胸を張っていたら内定は辞退すべきであると、就活生には強く念押ししたい。しかし単なるお笑い種で済ませられない事を、先日或る記事で気付かされた。ロボットにするからその奇天烈さが際立っているだけであって、全てがコンピュータの中で完結していたらどうか。IT化と云う表層的な解決に、安易に飛び付いていないか。10個の捺印欄を3個に減らす努力をすべきなのに、全てをワークフローシステムに取り込みスマホで操作出来る様にするだけで満足していないか。そんな問題提起を、あのロボットは発している様に思えるのである(発してない)。