こんなCDを買った!聴いた!

最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

ハイドンのミサ曲です。

2016年08月28日 18時26分28秒 | ハイドン
先日の金曜日にお休みをもらい、この週末は三連休になりました。まあ夏休みということで…。暑いのでそれといってすることもなく、家でゴロゴロ。音楽を聴きながら本を読む、というパターンなんですね。途中で居眠りをしたりと、まあ至福の時間であります。と言っても、一つ康忘れていた仕事があったりして、けっこう気になっているのでした。そのあたりが貧乏性なんですねえ。職場に行ってその仕事を持って帰って家でしようか、と思ったりしているのでありました。

ということで、今回はハイドン。交響曲・弦楽四重奏曲・ピアノ三重奏曲・ピアノソナタなどをこれまでよく聴いていましたが、それに加えてハイドンにはミサ曲が有名ですよねえ。全部で12曲。1749年から1782の間に書かれた6曲と、1796年から1802年の間に書かれた6曲の2つのグループに分けられます。後半のグループの方には「ネルソン・ミサ」や「戦時のミサ」などの有名曲があります。エステルハージー侯爵家に副楽長であったハイドンは、宗教音楽については楽長のヴェルナーに独占されていたようです。そのヴェルナーが1766年に亡くなったことで、ハイドンは宗教音楽も作曲できるようになりました。それを受けてハイドンが最初に作曲したのが『聖母マリアを讃えるミサ・チェレンシス』でした。それが『聖チェチーリアのミサ』と誤って伝えられたのでした。ハイドン、御年34才でありました。今回は、このハイドンのミサ曲第3番ハ長調『聖チェチーリアのミサ』、演奏は、オイゲン・ヨッフム指揮バイエルン放送交響楽団。ソリストはマリア・シュターダー(S)、マルガ・ヘフゲン(A)、リヒャルト・ホルム(T)、ヨーゼフ・グリンドル(Bs)です。1958年ミュンヘンのヘルクレスザールでの録音です。

この手の曲は、なかなか聴きませんよねえ。と言っても、受難曲やカンタータはよく聴くのですが…。実はバッハのロ短調ミサ、これが苦手なんですね。その影響で他の作曲家のミサ曲も具合悪いのかもしれません。 とはいえ、ハイドンは、ブルックナーやシューベルトくらいに多くのミサ曲を作曲していて、これもやはり聴こう!ということで、おそらくこのCDも買ったと思います。他に、クーベリックが同じくバイエルン放響との録音も魅力的な演奏なんですが、このヨッフムも、シュターダー、ヘフゲンというドイツの往年の名歌手がそろい、貴重なものであります。

このミサ曲、全曲で一時間にならんする大曲です。男声・女声二人づつが揃い、これに合唱が加わり、変化のバラエティに富んだ内容になっています。やはりここでいいなと思うのは、ヨッフムの指揮であります。宗教音楽が一番我々異教徒には一番わかりにくのですが、この演奏を聴いていると、これがミサ曲なんだ、という雰囲気をひしひしと感じさせてくれるのです。これは歌手でも同じで、神の恩恵に預かるという気持ちを十分に認識できる歌唱を聴かせてくれます。また、合唱も対位法的な演奏においても、たいそう安定した演奏を展開しております。

全曲中聴きどころは、三十分ほどかかり全体の半分占めるグローリアでしょうか。といってもその前のキリエの3曲もいい。合唱・テノール・合唱ですが、テノールのホルムの歌唱は丁寧で真摯さが伝わります。そしてグローリア。合唱に続き、ソプラノ登場。さすがにシュターダーは時代を感じさせるが、それがこの曲ではいい。合唱をはさみ、「神なる主」。アルト・テノール・バスが交互に歌ったあとに重唱となります。このところは聴きどころですね。そして悲痛な合唱のあと、ソプラノの神を讃える歌唱となり、そして合唱によるフーガで終わります。過度な表現はせず、それで心に染み込んでくるような演奏であります。 そしてクレドの1曲目ではソプラノの合唱が、3曲目ではアルトとバスと合唱が高らかに歌い上げ、鮮やかな場面が現出します。そしてサンクトゥスの静謐からの一転しての合唱。ベネディクトゥス、そしてアニュス・ディと次々と真摯な歌唱が続いていきます。一曲一曲は実に味わい深いのでありました、

しかし、昨日夕方に近くまで行ったので、職場に立ち寄りました。やしかけの仕事を持って帰り、昨晩家でしてしまいました。こんな貧乏性がいかんですねえ(笑)。夏もあと少しですかね。
(DG UCCG-3998 2005年 オイゲン・ヨッフムの芸術)

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