私の住む兵庫県では、知事さんの問題で困ったことになっていますが、一方で、米不足もそれなりに深刻でした。近所のスーパーなどには米がない状態が続きました。わが家では備蓄米が7㎏ほどあり、当面は問題なかったのですが、日が経つにつれて不安になっていました。テレビでも米不足の報道ばかり。9月になってスーパーで5㎏2980円という高値で売ってたので、思わず買ってしまいました。米不足、今後も起こりそうなので、備蓄が必要か、と思ってしまった小市民でありました
まあ、そんなことで今回はエフゲニー・ムラヴィンスキーの演奏であります。手兵のレニングラードPOとの演奏は、たくさん残されていますが、私としては、1973年の初めて来日されたときのことが、いたく印象に残っています。その演奏の凄さもですが、この人、とにかく飛行機嫌いでシベリア鉄道でやってきた、なんて今やそんな人いてへんやろ、ですねえ。何だかこの人の凄さの一端ですねえ。それから三回来日されますが、そのたびにシベリア鉄道だったんでしょうかね。さすが19世紀の人は違うな、と思ったら、このひと1903年生まれでした…。
そんなムラヴィンスキーの演奏ですが、それほど聴いたことがあるわけではありません。チャイコフスキーやベートーヴェン、ブルックナーなどなどが思いつきます。過日、中古やさんでムラヴィンスキーのブラームスの交響曲全集を見つけました。何でも3番が無かったらしいですね。これまで4番は持ってましたし、2番も来日公演のライブがありましたね。何となく3番が一番ムラヴィンスキーに合っているか、と勝手に思い、この全集を買ってしまったのでありました。2枚組で2250円、それなりの値段でしたねえ。
このブラームス全集、第1番=1950年1月、第2番=1978年4月、第3番=1971年11月、大4番=1973年5月のそれぞれ録音です。第1番だけモノラル録音。どれもライブ音源らしいです。ちなみに、それぞれの演奏会での演奏は、第1番5回、第2番12回、第3番8回、第4番=12回ということらしいです。もしかすると、他に録音が残っているかも知れませんね。そんなムラヴィンスキーのブラームス全集の中から、交響曲第3番ヘ長調作品90であります。
この交響曲第3番、まずはその録音ですが、そんなにいい音ではありません。少し籠もったとでも言うのでしょうか。録音された1978年という年を考えると、少し残念であります。しかしながら、演奏は凄いです。ムラヴィンスキー、見るから恐そう。オケが縮み上がるほどの豪腕で統率していく、そんなイメージですかねえ。そんな中から産み出された演奏なんでしょうかねえ。なんとなく、往時のソビエト連邦の国家的イメージと被ってきますが…。
それで、実によくオケが鳴っている。それも余分なものは削ぎ落として、まさに質実剛健な響き。理想的な楽器のバランスで。それぞれの楽器の音がとてもよく聞こえます。そして統制の取れた弦の響き、木管もとても素直に歌い、金管も実に安定感にあふれています。客観的に見ても、演奏はマイナスの印象など一切ない。曲が始まって終わるまで、見事な管弦楽に聴き惚れる、そんな素晴らしさで楽しむことができるのでした。テンポは、やはり速めですねえ。だいだいこの曲、約35分くらいかかるのですが、このムラヴィンスキーは、約32分弱くらいです。確かに聴いていてあっという間に終わる印象がありますねえ。それは少し残念。
第一楽章、とても勢いにある演奏が聴けますねえ生気に満ちた瑞々しい表情は実に気持ちがいいテンポは総じて快速だが、ここというところはゆっくりたっぷり歌わせていますね。第二楽章、冒頭から木管が実に雄弁に歌う。それに弦が絡み、極上の響きのブラームス。レニングラードPOの凄みを感じさせくれます。第三楽章。この抒情的な音楽をどう演奏するか。それは実に気持ちの籠もった演奏になっています。弦、木管、ホルンなど代わる代わるに歌われる主題は、夕映えのような儚い美しさを感じます。しかし、このホルンはいいですねえ。一方で弦も感情の糸を引くような音色がとても心に染み込むそして第四楽章、これまでのことを振り払うかのような豪快ですっきりとした管弦楽がとても心地よい。最後に、ムラヴィンスキーとオケの力の籠もった演奏の鮮やかさや凄みを改めて認識させられましたが、この両者は、こんな演奏軽いものよ、い言われるように感じたのでありました。最後のコーダも実に美しい響きでありあした。
再び米問題。以前は5㎏2000円くらいだったのが、今や約3000円。まあ以前が安すぎた感はありますかねえ。私が学生のころは、標準米は1㎏200円くらいでした。それに比べてもそれほど値上がりしていないのでありました。農業経営のしんどさを感じてしまいます。
(KING RECORDS KICC2355/6 1994年)
まあ、そんなことで今回はエフゲニー・ムラヴィンスキーの演奏であります。手兵のレニングラードPOとの演奏は、たくさん残されていますが、私としては、1973年の初めて来日されたときのことが、いたく印象に残っています。その演奏の凄さもですが、この人、とにかく飛行機嫌いでシベリア鉄道でやってきた、なんて今やそんな人いてへんやろ、ですねえ。何だかこの人の凄さの一端ですねえ。それから三回来日されますが、そのたびにシベリア鉄道だったんでしょうかね。さすが19世紀の人は違うな、と思ったら、このひと1903年生まれでした…。
そんなムラヴィンスキーの演奏ですが、それほど聴いたことがあるわけではありません。チャイコフスキーやベートーヴェン、ブルックナーなどなどが思いつきます。過日、中古やさんでムラヴィンスキーのブラームスの交響曲全集を見つけました。何でも3番が無かったらしいですね。これまで4番は持ってましたし、2番も来日公演のライブがありましたね。何となく3番が一番ムラヴィンスキーに合っているか、と勝手に思い、この全集を買ってしまったのでありました。2枚組で2250円、それなりの値段でしたねえ。
このブラームス全集、第1番=1950年1月、第2番=1978年4月、第3番=1971年11月、大4番=1973年5月のそれぞれ録音です。第1番だけモノラル録音。どれもライブ音源らしいです。ちなみに、それぞれの演奏会での演奏は、第1番5回、第2番12回、第3番8回、第4番=12回ということらしいです。もしかすると、他に録音が残っているかも知れませんね。そんなムラヴィンスキーのブラームス全集の中から、交響曲第3番ヘ長調作品90であります。
この交響曲第3番、まずはその録音ですが、そんなにいい音ではありません。少し籠もったとでも言うのでしょうか。録音された1978年という年を考えると、少し残念であります。しかしながら、演奏は凄いです。ムラヴィンスキー、見るから恐そう。オケが縮み上がるほどの豪腕で統率していく、そんなイメージですかねえ。そんな中から産み出された演奏なんでしょうかねえ。なんとなく、往時のソビエト連邦の国家的イメージと被ってきますが…。
それで、実によくオケが鳴っている。それも余分なものは削ぎ落として、まさに質実剛健な響き。理想的な楽器のバランスで。それぞれの楽器の音がとてもよく聞こえます。そして統制の取れた弦の響き、木管もとても素直に歌い、金管も実に安定感にあふれています。客観的に見ても、演奏はマイナスの印象など一切ない。曲が始まって終わるまで、見事な管弦楽に聴き惚れる、そんな素晴らしさで楽しむことができるのでした。テンポは、やはり速めですねえ。だいだいこの曲、約35分くらいかかるのですが、このムラヴィンスキーは、約32分弱くらいです。確かに聴いていてあっという間に終わる印象がありますねえ。それは少し残念。
第一楽章、とても勢いにある演奏が聴けますねえ生気に満ちた瑞々しい表情は実に気持ちがいいテンポは総じて快速だが、ここというところはゆっくりたっぷり歌わせていますね。第二楽章、冒頭から木管が実に雄弁に歌う。それに弦が絡み、極上の響きのブラームス。レニングラードPOの凄みを感じさせくれます。第三楽章。この抒情的な音楽をどう演奏するか。それは実に気持ちの籠もった演奏になっています。弦、木管、ホルンなど代わる代わるに歌われる主題は、夕映えのような儚い美しさを感じます。しかし、このホルンはいいですねえ。一方で弦も感情の糸を引くような音色がとても心に染み込むそして第四楽章、これまでのことを振り払うかのような豪快ですっきりとした管弦楽がとても心地よい。最後に、ムラヴィンスキーとオケの力の籠もった演奏の鮮やかさや凄みを改めて認識させられましたが、この両者は、こんな演奏軽いものよ、い言われるように感じたのでありました。最後のコーダも実に美しい響きでありあした。
再び米問題。以前は5㎏2000円くらいだったのが、今や約3000円。まあ以前が安すぎた感はありますかねえ。私が学生のころは、標準米は1㎏200円くらいでした。それに比べてもそれほど値上がりしていないのでありました。農業経営のしんどさを感じてしまいます。
(KING RECORDS KICC2355/6 1994年)
2番、4番を聴くと細部まで作り上げているのに、演奏はとても自然に聞こえます。3番も聴いてみたいです。