私は、だいたい月に一回の割合で、日帰りで岡山に行っています。墓参や実家の様子を見ることなどが目的ですが、他にも行けば必ずと言っていいほど寄るお店がありました。まずタワーさんの岡山店、VAN HOUSE OKAYAMA、イノダコーヒを買うために天満屋。万歩書店。中古CDやさん、長浜ラーメンの秀やす、などなどですが、タワーさんとVANが閉店。天満屋も改装のため、イノダコーヒは今は買えない、ということで、次々とお楽しみがなくなっていきました。これで、他もなくなったら、もう岡山にいく楽しみがないぞ、と悲しくなっている今日この頃でした。
先日、明石に行く用事があって、ついでにタワーさんに行きました。タワーさんには、タワーさんにしかないCDがあるのと、安売りなどで出ているCDがあるので、ちょくちょくいくのでありました。それで、今回は、ラザール・ベルマンによるリストの「巡礼の年」を見つけました。3枚組で1710円ということで、これは安いな、と思い買ってしまいました。でも、H○Vさんでも同じくらいでありましたので、それほど安くはなかったのですねえ。
この曲、かなり前から存じ上げておりましたが、聴いたことは記憶にないくらいの昔でありました。以前にも述べたましたが、私はリストさんってほとんど聴かない人なんです。このブログでもピアノ協奏曲一回のみでありました。なぜ聴かないか、といわれたら、逆に皆さんはどんな曲がお好みなんですかと聴きたいのです。あまり聴く曲がないのであります。前奏曲、ハンガリー狂詩曲、そしてあとは…、私が好みではないだけでしょうか。すんません。もっと勉強しなければいけませんねえ。
それで、この「巡礼の年」ですが、村上春樹さんの『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』で取り上げられて、一躍有名になりました。書中に登場するベルマンのこの曲の演奏は、以前からかなり有名で、定盤のように言われてましたね。中でも第1年「スイス」の中に含まれる第8曲「ル・マル・デュ・ペイ」は、重要な意味を持つ曲として幾度か登場しました。今回はこのベルマンの演奏で「巡礼の年」から「第1年 スイス」であります。
1.ウィリアム・テルの礼拝堂、2.ワレンシュタット湖畔で、3.パストラール、4.泉のほとりで、5.夕立、6.オーベルマンの谷、7.牧歌、8.ル・マル・デュ・ペイ、9.ジュネーヴの鐘の8曲から構成されています。私的には、このような標題音楽はそれほど好きではなく、曲の雰囲気も今イチの印象でありました。そして後のドビュッシーにも発展していきそうでありますねえ。とはいえ、慣れてくればけっこう楽しく聴けますよね。曲の印象はどれも異なり、ベルマンのピアノは、その印象や特徴にそって、それらが際立つような演奏ですねえ。1.礼拝堂は、豪快かつ雄大なスケール感で圧倒されます。堅固な構成と力強いタッチには驚かされます。2.湖畔では、一転して繊細なピアノで、高音のとろけるような美音にはうっとりさせれられます。3.パストラール、短い曲、短いフレーズを繰り返す。4.泉、泉の水が非常に細やかに表現され、ベルマンのピアノも繊細であります。この曲は、ドビュッシーのようですねえ。5夕立、一転してまさに夕立を写実的に表現して、ベルマンの技巧もさすがですねえ。6.オーベルマン、最も長い曲で、この曲がもっとも充実しています。これも繊細で綺麗な曲で、ベルマンのピアノの一音一音が実に美しい。次第に高揚していく表現も鮮やかです。7.牧歌、やさしいピアノで心が和みます。しかし、牧歌という標題もうまくつけたものです。そして、8.ル・マル・デュ・ペイ。この曲を取り上げた村上さんはさすがの慧眼ですね。オーベルマンと並び曲の叙情性は特筆すべきもので、これをベルマンは感情にうつろいを大変繊細に映し出しています。9.ジュネーブ、ここでも極上の優しさあふれる曲を、ベルマンのピアノは実に繊細でかつ細やかな表情は説得力にあふれています。全体的には、ピアノの偉大な表現力には驚かされるのでありました。
昨日、岡山に行ったのですが、長浜ラーメンの秀やす、閉まってました。なんでも、人手不のため、土日の夜は営業しない、とありました。なんかそんな予感はあったのですよねえ。岡山に行くのは、ほとんどが土曜日なんです。困った困った。
(DG COLLECTORS 4714472 2002年 輸入盤)
先日、明石に行く用事があって、ついでにタワーさんに行きました。タワーさんには、タワーさんにしかないCDがあるのと、安売りなどで出ているCDがあるので、ちょくちょくいくのでありました。それで、今回は、ラザール・ベルマンによるリストの「巡礼の年」を見つけました。3枚組で1710円ということで、これは安いな、と思い買ってしまいました。でも、H○Vさんでも同じくらいでありましたので、それほど安くはなかったのですねえ。
この曲、かなり前から存じ上げておりましたが、聴いたことは記憶にないくらいの昔でありました。以前にも述べたましたが、私はリストさんってほとんど聴かない人なんです。このブログでもピアノ協奏曲一回のみでありました。なぜ聴かないか、といわれたら、逆に皆さんはどんな曲がお好みなんですかと聴きたいのです。あまり聴く曲がないのであります。前奏曲、ハンガリー狂詩曲、そしてあとは…、私が好みではないだけでしょうか。すんません。もっと勉強しなければいけませんねえ。
それで、この「巡礼の年」ですが、村上春樹さんの『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』で取り上げられて、一躍有名になりました。書中に登場するベルマンのこの曲の演奏は、以前からかなり有名で、定盤のように言われてましたね。中でも第1年「スイス」の中に含まれる第8曲「ル・マル・デュ・ペイ」は、重要な意味を持つ曲として幾度か登場しました。今回はこのベルマンの演奏で「巡礼の年」から「第1年 スイス」であります。
1.ウィリアム・テルの礼拝堂、2.ワレンシュタット湖畔で、3.パストラール、4.泉のほとりで、5.夕立、6.オーベルマンの谷、7.牧歌、8.ル・マル・デュ・ペイ、9.ジュネーヴの鐘の8曲から構成されています。私的には、このような標題音楽はそれほど好きではなく、曲の雰囲気も今イチの印象でありました。そして後のドビュッシーにも発展していきそうでありますねえ。とはいえ、慣れてくればけっこう楽しく聴けますよね。曲の印象はどれも異なり、ベルマンのピアノは、その印象や特徴にそって、それらが際立つような演奏ですねえ。1.礼拝堂は、豪快かつ雄大なスケール感で圧倒されます。堅固な構成と力強いタッチには驚かされます。2.湖畔では、一転して繊細なピアノで、高音のとろけるような美音にはうっとりさせれられます。3.パストラール、短い曲、短いフレーズを繰り返す。4.泉、泉の水が非常に細やかに表現され、ベルマンのピアノも繊細であります。この曲は、ドビュッシーのようですねえ。5夕立、一転してまさに夕立を写実的に表現して、ベルマンの技巧もさすがですねえ。6.オーベルマン、最も長い曲で、この曲がもっとも充実しています。これも繊細で綺麗な曲で、ベルマンのピアノの一音一音が実に美しい。次第に高揚していく表現も鮮やかです。7.牧歌、やさしいピアノで心が和みます。しかし、牧歌という標題もうまくつけたものです。そして、8.ル・マル・デュ・ペイ。この曲を取り上げた村上さんはさすがの慧眼ですね。オーベルマンと並び曲の叙情性は特筆すべきもので、これをベルマンは感情にうつろいを大変繊細に映し出しています。9.ジュネーブ、ここでも極上の優しさあふれる曲を、ベルマンのピアノは実に繊細でかつ細やかな表情は説得力にあふれています。全体的には、ピアノの偉大な表現力には驚かされるのでありました。
昨日、岡山に行ったのですが、長浜ラーメンの秀やす、閉まってました。なんでも、人手不のため、土日の夜は営業しない、とありました。なんかそんな予感はあったのですよねえ。岡山に行くのは、ほとんどが土曜日なんです。困った困った。
(DG COLLECTORS 4714472 2002年 輸入盤)
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