どこかのだれかの日記

主に岡山と兵庫の鉱山や廃墟、遺構、坑道探索と雑記。

竜徳鉱山 再訪その3

2019-12-19 20:33:51 | 鉱物採集 岡山
ズリ下の水没坑を後にして中段坑へ登っていきます。
斜面に砂が多く登りにくい部分もある。


はい、ここもおかしいです。
坑口の高さより坑口前の広場の方が高いんです。
試しに坑口から中に木の棒突き刺して深さを測ると60cm程度の深さがありました。
どう考えても水抜きができませんので、入るにはウェーダーがないと無理ですね。
この中段坑が竜徳で一番大きな坑口の跡のはずですが、入口も小さく不自然な点も多い。
この坑口の下側が長大なズリとなる。


今後のために水抜きだけはしときました。
ここのズリは全て下側に落ちてしまっていて坑口以外なにもないので、案内兼ねて山頂を目指します。
ちなみにこの中段坑に行くための鉱山道が竜徳で最初に入った坑道の広場から続いています。


山頂は結構高くて吉井川が見渡せます。


こちらの坑口は斜めに降りていく感じで少し降りるとシュリンケージ。
下りたら帰れないので下りられない。


先ほどの坑口の反対側には二つ穴があり一つは試掘、一つはシュリンケージ跡。
こちらは試しに石を落としてみたところ軽く2~30mほど下まで転がっていきました。
山頂のシュリンケージの二箇所ですが、これは先ほど水没していた中段坑と内部で繋がっていると思われます。
というのもこの掘り方だと鉱石を回収できない+高さ的にも先ほどの中段坑から排出していたはず。
当時は中段坑前も相当な広場だったと考えられる。

竜徳鉱山 再訪その2

2019-12-18 18:05:51 | 鉱物採集 岡山
直線が続き40m程でTの字になり右側は10mも進まずに行き止まりで、左側から右上に向かってシュリンケージ跡。

右上側はかなり上部まで掘っているようだった。


T字路部分。


行き止まりの右側部分。


坑口入口方向。


壁に何か書いてありますが読めません。


T字右側の行き止まりの坑道だけは木製レールでした。


石野行?何でしょうか。
坑道は続いていますが、水没縦坑があり進めないので脱出です。


坑口を出た後長大ズリへ。
うーん、長い。
ズリの下部にある水没坑へ。


ここは広場になっていて小屋が建っています。
すぐ側に坑口があるのですが、この坑口おかしいんです。
と、言いますのもこの坑口水没しているんです。
正確には水没しているのではなくて、水没させているのです。
どうしてこんなことをしているのか理解できませんが、坑口の入口部分で石を積んで水が溜まるようにしてあります。
高さ的に平均的なおっさんの股下くらいまであります。

普通は坑道の奥から入口に向かって傾斜させて勾配を取っているのがほとんどです。
これは坑道の奥に行くほど水量が増えますから、水が自然と入口側に流れるようにするためです。
じゃないと小規模程度の鉱山で水を排出するシステム構築してたら採算合わないので。
金銀で高品位の鉱山なら話は別でしょうが・・
過去に下向きで螺旋状に採掘していく鉱山もありましたが、入口をこの様に塞いでいる鉱山は見たことがない。

大鉱山になれば竪坑を掘って1lv下のフロアにどんどん落としていけば自然と水抜きや通洞に繋がり排出できる。
が、ここはワザと水没させています。
入られたくないのか、入らせないようにわざと水没させたのか、後々採掘できるようにするためなのかはわかりませんが不思議です。
坑口を閉じるだけなら入口を潰すのが手っ取り早いわけで・・

私のカンではこの水没坑と先ほど脱出してきた坑口は中で繋がっているのではないかと予想。
同じくらいの標高でそれほど離れていないのがポイントなのですが・・



竜徳鉱山 再訪その1

2019-12-17 10:03:24 | 鉱物採集 岡山
竜徳は私が探索と採集を始めた頃に訪れた鉱山で7年近く行っていませんでした。
今回別の鉱山に行く予定が潰れたので、竜徳に探索に行ってきました。

過去の竜徳の記事見てもらえばわかりますが、この鉱山の一帯は和気近辺で活躍している大きな会社さんの所有地で無断で車両を停めること、立ち入る事はあなたの為にも止めたほうが無難かと思います。
入口の産廃会社さんに立ち寄り必ず入山する事と車両を停めさせて貰えないか相談して下さい。
ちなみに土日でも普通に作業している方がいますので、こっそり入山しようなんて甘い考えは捨てたほうがいいですよ。
普通にお願いしたら許可もらえます。

私たちも許可頂いてから入山開始です。


入山直後に鹿さん登場です。

さよならの挨拶を交わしつつ鉱山に向けて出発です。
私が知る限り、竜徳は全部で5箇所の坑口があります。
通洞というか本坑は長大なズリ途中にある二箇所です。
隋道、索道、軌道を使い竜徳鉱山から山を下った先にある、片上鉄道付近まで鉱石を運搬し選鉱していたとの事。


この辺りは石切り場として使用されていた場所です。
7年前と変わらず、隋道の跡もあります。


石切り場には綺麗に割れた花崗岩がたくさん置かれています。

ここから複数の道に別れるので、石垣が綺麗な坑口の方へ行きます。

イイ景色です。
寒くなってきたので汗もかかなくなりました。


ズリの上部は広場になっていて、道なりに進むと上部坑への道へ繋がっている。


今回メンバーと水抜きをして坑道に入りました。
過去に私が水抜きをした跡もそのまま残ってて少し感動。


坑道は構内はレールが敷かれていましたが、グアノで完全に腐食していました。



日笠鉱山の支山 その3

2019-12-09 14:07:43 | 鉱物採集 岡山
本坑周辺を探した跡、別の場所を探索して帰ることに。
ヒーヒー言いながら山を登ったり下りたりしてようやく到着。


山の山頂にこんな広場があるなんて不思議です。

広場を散策していると、我々と同じ属性の人間がここに来たようです。

ぽろっと割ってますね。


あら、こっちにも。


おや、ここにも。
どうやら支山の探索に来られたようです。
割跡から見て最近でしょうね。

そこのあなた良い物採れましたか?



日笠鉱山の支山 その2

2019-12-08 19:39:45 | 鉱物採集 岡山
シュリンケージ跡だが、堀跡を滑っていく可能性もあるので私だけ坑内に突入しました。
今度行くときはクライミング装備持っていかねば。


竜頭の状態も良く、脈もそのままのようだがかなりの低品位だ。



坑道としては本坑1から考えるとここは3になるのだろうが、坑道延長としては100mもない。
どれだけ深く掘っているかだが、これはシュリンケージからロープで降りていかないと事実上確認する事はできないだろう。


3m程度の間隔で竜頭が設置されている。


シュリンケージの高さ的には10m程度だが、内部では坑道の様になっており、3レベルくらいに分割されている。


竜頭はまだまだガッシリしていて当面は壁を支えられそうだ。


坑道としては短いが、脈が見える坑内としては中々楽しめる。


石英脈がここまで残っているのも珍しい。
金銀鉱石としては全く価値が無いのであろう。
一部のみ銀黒が入っている場所もあったが、今回は装備的に内部観察に止めた。


3抗を後にし、周辺の探索を開始する。
1抗よりしたに-1抗を発見したが、20m程度で行き止まり。

写真を撮影していないが、他にも数箇所の試掘と採掘跡を見つけた。

本坑としては1抗~3抗までの直線状に主脈があり、2~3抗付近では一部露天掘りに切り替わっている。
採掘方法としては日笠と同じくシュリンケージでの採掘法で、掘り方としても殆ど同じだ。
これは日笠の主坑道の松2坑に入った人なら判断できるだろう。
3抗から入ると目視では2抗より更に下部を採掘しているが、クライミング装備が無ければ降りる事ができないので確認はできなかった。
1抗にズリ広場まで続くトロッコ用の軌道の跡があるが、本当に1抗から搬出していたのか微妙である。
広場的には2坑が最も規模が大きく3抗のシュリンケージの途中から2坑にも接続していた。