日々逍遥

時のはざまで
ゆれる想いを記しています・・・

孤独と哀しみを見つめる眼差し

2022-06-05 17:54:33 | 日記

 

ひさしぶりに、

藤原新也さんの本を読んだ。

 

「日々の一滴」

 

藤原新也さんは

「印度放浪」でデビューし、

かつて一世を風靡した写真家。

 

「東京漂流」

「メメントモリ」

「七彩夢幻」

「千年少女」など、

時代や社会を鋭く切り取る

数々の写真やエッセイを発表してきた。

 

独特の言語感覚の持ち主で、

 

今は当たりまえのように使われるようになった、

「月光浴」ということばも

この人が世に送り出したもの。

 

この日々の一滴にも、

 

「笑顔の彼方に深き花の闇」

「群れという引きこもり」

「愛国心という名のテロ」

「ユーモアという不敵な武器」などのことばが、

見出しのように写真に添えられている・・・

 

流行のスイーツなどに長い行列ができている写真には、

「味に並んでいるのではなくトレンドに並んでいる」

という納得の名言も・・・

 

78歳ということだけれど、

世の「理不尽」をとらえる鋭い感性と、

いずれ死にゆく人間の

孤独と哀しみを見つめる眼差しは     

今も変わっていない・・・

 

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