リレー選手になりたい

新井けいこ　作

宮尾和孝　絵

文研ブックランド

優斗はサッカーの練習中に足首をひねって痛めてしまう。最近転校してきた。大地に心配されたが、面白くない。大地は背が高く、足が速いから今度の運動会でリレー選手になるだろう。自分も毎年リレー選手に選ばれているのにけがをするなんて運がわるい。

流星はメタボなお父さんに誘われ川沿いを走ってみた。いつもは公園でゲームばかりしていたが、走ってみると頭も体もすごくすっきりした。そしてちょっと欲も出てきたリレー選手になりたいと。

運動会のリレー選手の選考会が行われた。優斗は、選考会を欠場した。けがをしたことで自信を失っていたからだ。

しかし優斗の友達の春樹はなんとか優斗をリレーに出そうとして‥

リレーを通して自分さえ良ければと思っていた優斗の心が変化していく。

いい子のあくび

高瀬隼子

集英社

スマホを見ながら歩く人、混雑している道など、ぶつかりそうになるとよけて歩いている自分。体格の良い男性である大地はぶつかられたことがないという。自分は、こいつならいいやって選別されてぶつかられてたんだな。それで、わたしもよけるのを止めにした。そして、ぶつかった。

こういうこと、よく思う。横断歩道なのに、左折の車が一旦停止せず突っ切って行ったり、歩道をみんな左寄りに歩いているのに、一人だけ右寄りに歩いて、みんなに避けさせる人。

横断歩道を渡って歩道に入ろうとしているのに、その人たちと交差するのに猛スピードで走る自転車とか‥

不条理だと思う。交通ルール？暗黙のルール？流れを考えずに突っ切る人っているな‥。

そんなことを考える人がいる、同じだなと思った本でした。

残念ながら子ども向けでない表現があるので、中学歳以上の本です。

なかまカナ？

新井爽月(著/文), 浅沼とおる(イラスト) 

　フレーベル館 

四年二組にやってきた転校生、武藤トムくん。

よろしくしろよなんて変なあいさつをしますが、明るい性格のため、みんなとすぐ仲良くなって行きます。陸もトム君との毎日が面白くなって‥

一見、マイナスに見えることも相手はプラスに思っていることもある。友達と話すこと、過ごすことってとても大切だなと思える一冊でした。

版OK  B

体育委員はなやみすぎ

小松原宏子　

絵　あわい

ほるぷ出版

鈴木トモヒロこと、トモくんは、体育が苦手。体が弱くて、去年まで体育は見学ばかりしていた。けれど、委員ぎめで、だれも手をあげない体育委員に立候補した。委員会でみんなの視線が気になったトモくん。体の小さなトモくんを頼りなく思ったいるのかな？いろいろ先回りして考えてしまうトモくんに体育委員はつとまるのだろうか？

トモくんの心配性な心のつぶやきを楽しく読むことができます。体育委員の楽しさも知ることができる一冊です。

ニャンの日にまいります！

木内南緒　作

酒井　以　絵（さかいさね）

岩崎書店

p.111

晴也（せいや）は親の離婚で苗字が変わり、意地悪を言われるようになる。そして、クラスにもうひとり悪口を言われる女の子がいた。

晴也は、寂しさから川で助けたネコを飼うことに。

そのネコが来てから、不思議な夢を見るようになり‥

現実をなげく晴也が、自分が動き出すことで周りをも変える！

パップという名の犬

大好きな男の子との生活を楽しんでいたパップは、ある日大きな男に知らない場所で車から降ろされた。そして、車は去った。

野良犬として生きることになるパップには、どんな運命が待っているのか！？

野良犬の生活の厳しさ、人間の身勝手さにどーんと暗い気分になりますが、一縷の望みを持ってどんどん読み進めることができました。

10分あったら‥

ジャン＝クリストフ・ティクシエ　作

ダニエル遠藤みのり　訳

森川　泉　絵

文研出版

ティムはパリから田舎の町に引っ越してきて、仲のいい友達もなく、しすんでいた。そして、二日間親が家を留守にするという。一人で留守番を任されたティムは、お父さんの「もし10分あったらおまえの部屋の壁紙はがすの、やっといてくれよ。」の言葉を思い出して、やってみることにした。すると、壁紙の下から、なにやら文字が見えて‥。

どんどん読み進めたくなる物語です。

版O  市6

父さんのゾウ

オリーブの父さんのとなりにはゾウがある。ゾウって本当のゾウではなく、どんよりした気持ちを表したもの。大きくてはい色。

こんなお父さんのゾウをおっぱらうことができる？

落ち込んだ気分をゾウで表しているので、小学生の中学年にはちょっと難しいテーマのようにも思えたけれど、オリーブの世界にだんだん引き込まれて、オリーブの大事にしたいことがよく見えてきます。父さんのゾウの原因は、オリーブの母親が亡くなったことが原因。本当は父だけでなくおじいちゃんも傷ついていたし、オリーブ自身も傷ついているはず。でも2人は

今を大切に支え合って生きてきた。そして、父さんを助けようとしている。そんなオリーブとおじいさんのやさしい世界に触れてみてほしいと思いました。

版O  市1  A

私立探検家学園1 はじまりの島で

著者　斉藤倫　

福音館書店

2022

版O 市12 

C

松田コロンはおじいちゃんの希望で、5年生で転校することになった。

入学の日、校舎に進もうとすると、川があった。橋はない。すると、ズボンを脱いで川を渡っていく人が‥。わたしたちを試しているんだ。それぞれ、いろいろな方法で渡っていく。コロンは倉庫を見つけ、デッキブラシやらひも、なたを、のこぎりを出してきて‥

ここは探検家学園だった。

最初は普通の授業をしていたが、ある日、ウェハースという乗り物に乗って、ある場所にグループで移動させられる。与えられたミッションを行わなければならない。現実なのか仮想空間なのかわからない大自然の中で時間内にミッションを果たすことができるのか。

神永ぐんは知っている

美空は、石けんで髪を洗ってみた。そのせいで、かみが、ゴワゴワのギシギシになってしまった。そんな美空に髪のことを教えてくれたのは神永くんだった。神永くんはサラサラのツヤツヤの長髪。髪の毛は弱酸性で、アルカリ性の石鹸を使うとキューティクルがひらいて水分や栄養分が出ていってしまって髪が傷んでゴワゴワになるらしい。髪の毛のことだけでなく、肌のことも神永くんはよく知っていて‥

髪や肌のことなど科学の面から教えてくれる内容です。

小学上　　版o　　市1

2023.

晴さんのにぎりずし

佐川芳枝　作

かわいちひろ　絵

佼成出版社

p.96    版元OK  市3 A

久絵の家はお寿司屋さん。両親がお店をやっている。1階が寿司屋、2階と3階が住まい。

ある日、母親が出前の帰りに交通事故にあってしまう。久絵のためにハンバーガーショップに立ち寄ろうとした時のことだった。

事故の日出前を頼んだのがクラスの子の親の会社だった方も関係して、どだちとの関係も悪くなった。

そんな時、久絵が家に帰ると、知らない人が厨房にいた。お母さんの入院のことを聞いて、手伝いに来てくれたすし職人さんだ。そのひとは、意外にもわかい女性だった。晴さんという。さばさばして明るい晴さんといるうちに久絵は、女の寿司職人の大変さを知り、自分も、一歩踏み出そうとする。

猿の手

ホラー・クリッパー　　猿の手

文　富安陽子

原作　ウィリアム・ワイマーク・ジェイコブズ　他

ポプラ社

イギリスの人気作家ジェイコブズ、アメリカのアメリカのＳＦ作家カットナー、イギリスのSFの巨人H.G.ウェルズのサイエンス・ロマンを現代の日本人作家富安陽子さんが、文にしました。

何十年も昔の作品ですが、お話の不気味さから、どんどん読まないではいられない一冊です。子ども向けにとても読みやすい文章になっていました。

ガリバーのむすこ

マイケル・モーパーゴ作

杉田七重訳

小学館

アフガニスタンの難民の少年が海で遭難し、たどり着いた島で、不思議な体験をする。

物語を通して戦争がどれだけ無意味か教えてくれる一冊。

ガリバー旅行記の内容も含まれてらいるところも面白い。

HUNTER×HUNTER

取り急ぎ、これを読んでおく！

5年1組ひみつだよ

5年1組ひみつだよ

「舌打ち」

転校生が入るということで、職員室にのぞきにいった三人。後ろから見て、かみ型がかっこいいなとおもいながら近づくと、その子は二組に入るという説明を聞いていた。そして、その転校生が舌打ちをするのを聞いてしまった。それからはその子を見るたびに舌打ちしていたことを思い出して‥

その他、さっと読めるお話が14篇入っています。