数日の夏休み、漠然と北に行こうとだけ決め、天気予報で好天が続きそう
だったので、キャンプ道具を積み家を出た。
R7かR4を利用しての北上が多かったが、その時はたまにはR6を使うと決めた。
予報の通り快晴、暑い日になったが、R6はやはり流れが遅い上に、追い越しも
しづらく中々先に進めない。
朝6時頃に出発して昼近くまで走っているのに距離は伸びず、疲労とストレスが
溜まってきていた。
やがてR6が海岸に近づいて右に弧を描く所でついに我慢しきれず側道に
右折してR6から離脱、住宅街を走っていると右手に松林と防波堤が見えた。
海を見ながら少し休憩しようと松林の中の道を抜け、防波堤に近づくと丁度防波堤へ
上がるスロープがあり、防波堤の中腹に幅1m程の道が延びていて自転車やバイク
だと走れるようになっていた。
海に降りられる所を探しながらそこを走っていくと1km程走った所で海岸に出られる
階段を見つけた。
海岸は丸石の砂利で遠浅の様に見えたが少し波が高かった。
誰も居ないのでその場で水着に着替え海に入り、波打ち際で汗ばんだ身体を
暫く冷やしていた。
汗も引いたし、まだ昼飯も食べてなければ、今日泊る所も決めていないので
バイクに戻り、また暫く防波堤を走っていくと今度は防波堤から広場に降りる
スロープがあり松林の中に周囲20~30m程の池と小屋が建っていて、
その周りで何人かのお母さん達が子供達を遊ばせていた。
池の傍の小屋の手前でバイクを停めて周囲を眺めていると、お母さん達が
話しかけてきた。
何処から来たか、処へいくのか、一人かとかいう話から始まり、バイクは
涼しいでしょうと言うので、排気ガスや道路の輻射熱もあり傍から見るほど
涼しい乗り物では無く、今も途中で海に入って涼んでましたと言ったら
それならその小屋がシャワー室なので水を浴びれば良いと口々に勧める。
一人がやっと入れる位の小屋、扉を開けて中を覗くとシャワーと
蛇口が一方の壁にあり、電気は無いが天井からも光が差していてかなり明るい。
強く勧めるし、先程海に入って濡れた水着をジーンズの下に履いて気持ちが
悪いので、入り口の前で水着になり小屋に入った。
シャワーは結構強く水はヒンヤリとしていて気持ちが良い。水着を洗いつつ、
裸になり、シャワーを楽しむ。
外で遊ぶ子供達の声や着ている赤や青の水着が小屋の壁の隙間から
見えもしたが、少しするとそれも気にならなくなった。
暫くシャワーを楽しんでいたらお母さんが『どう?』と外から声を掛けてきたので
『ハイ、気持ち良いです』と答えたが、さて着替えをどうしようか…
小屋に入る時にバイクのシートの上にタオルとジーンズを置いていたので
お母さんにそれを取って欲しいと頼んでみたら『良いわよ~』とあっさり。
戸の隙間からタオルとジーンズを受け取り、狭い小屋の中で何とか
濡れた床や壁に触れない様にしながらジーンズを直履きし外に出ると
またお母さん達が寄ってきて一人が笑いながら…
『若い子は良いわね、ご馳走様!』って耳元で囁いた。
そろそろ終わろうか…
ぽちっと宜しくです
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