Tik's little window 

スポーツ観戦&体験記、
映画&ドラマ鑑賞記、
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頂点に立つ者の品格

2008-05-28 17:27:43 | sport
 大相撲で、琴欧州の初優勝に拍手!真剣な表情が、一気にほころんだ時のきらきらした笑顔が印象的だった。大関になってしばらくは、優勝戦どころか勝ち越しに神経を使うような、状態だった。膝の故障さえなければもっと展開は変わっていたかもしれない。素直な性格がにじみ出るような、素敵な笑顔だった。
  
 一転、トリの大一番の横綱同士の勝負後の態度にはがっかり。戦い終われば互いに相手を尊重しあう姿を見せるのが、最高位にいるもののとるべき態度だと思う。一関取と横綱は全く違う、相撲の世界で最高の地位に着いた者として、二人は誰からも尊敬される振る舞いが求められ、それを当然の如く出来なくてはならないのだ。

 新渡戸稲造の「武士道」をえっちらおっちら(まさにそんな感じに一寸づつ)読んでいる。その中に、日本人が求める偉人の姿が書かれている。誰からも敬われる偉い立場になった者ほど、相手を敬うことを求められる。

 一寸脱線するが・・・・
自分が一番好きな格闘技ボクシングの世界。若き二人の暴れん坊、亀田兄弟の、練習している姿は嫌いではなかった。一生懸命の姿には好感も持った。けれど相手を尊ぶ姿勢がまったく見え無い事に失望した。すばらしい相手を倒してこそ、拍手浴びて敬意を払われる立場になるのだと思う。相手に敬意をはらうこと無くして、誰もが褒め称えるチャンピオンにはなれない。ただ強いだけでは、チャンピオンベルトが泣く。

 残念なことに、現代では敬われるべき偉い立場の達が、警察にドンドン捕まる姿がTVに映し出される。校長、役人、先生と言われる人の醜態は目に余る。そして、それは、我が日本の国技『相撲』の世界でも・・・。武士道とは無関の国から来た横綱には、残念ながら、理解してもらえないのかもしれない。偉い人ほど、慈愛に満ちて他人を尊ぶ事を良しとする武士道が生まれた国、日本。その国の国技”大相撲”。古くからある美しい心、居ずまいを、どうか引き継いでいって欲しいと祈るばかりだ。
コメント
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