五叉路のグラフィティ

田舎者からの便り...。

第9

2005-12-03 22:42:43 | 映画

年末になると、ベートーヴェンの「第9」を聴きたくなる人が
日本人には多いらしい。なぜ?オレの場合は、これだ!

時計じかけのオレンジ”A Clockwork Orange”(1971・英)
製作・監督・脚本スタンリー・キューブリック
主演マルコム・マクドウェル  

ストーリー
近未来ロンドンの都市。秩序は乱れ、治安状態は悪化し、道徳は退廃の
極にあった。そして町に、夜な夜な少年ギャングの群れが横行していた。
そんな少年ギャングの首領のひとり〈強姦と超暴力とベートーヴェン〉
だけを生きがいに求める15歳のアレックスの物語である。そして
アレックス君には、イロイロ傑作なことが起こるのです。

この話の年代設定は、20世紀末である。
<~原作や映画の製作された年からでは近未来設定なのよ~>
だから今見るとちょっと前の出来事になるわけ。

親父狩り、ひきこもり、チーマー、無差別殺人、多重人格etc...
日本でもチョット前に実際に起こったことを預言した社会的問題作?
いや、違うね。キューブリックは、スタイリッシュな「近未来の
おとぎ話」を作ったんじゃないかとオレは思う。

キューブリックのオチは、グリム童話の教訓「意地悪な人は悲惨な
運命をたどる」ということなどのようなつまらないものではなく、
古典落語のオチ(さげ)のような結末にしている。こんなところも
カルト映画として残るゆえんでしょう。

シンセサイザーで奏でる「第9」をベートーヴェンは天国でどう
聴いたのであろうか?

コメント (4)
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