NHKニュース 3月26日 20時57分
国連のIPCC=気候変動に関する政府間パネルのパチャウリ議長が26日、横浜市で記者会見し、「温暖化が進めば取り返しのつかない変化が起こりうる」と警告し、国際社会に対して速やかに温暖化対策を取るよう呼びかけました。
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世界各国の科学者などで作る国連のIPCCは、日本で初めて総会を開いており、2日目の26日、パチャウリ議長が記者会見しました。
この中でパチャウリ議長は、気候変動は現在進行形の問題で、状況は次第に悪化しており、「取り返しのつかない変化が起こりうる」と警告しました。
そのうえで具体例として、グリーンランドなどでは温暖化で氷がさらにとけると海面上昇が数メートルの規模になり、地上の地形も変化すると指摘し、「影響はあまりにも大きく、あらゆる手を尽くして防がなければならない」と述べ、国際社会に対して速やかに温暖化対策を取るよう呼びかけました。
また、パチャウリ議長は日本に対して「エネルギー効率の高い技術が、ほかの国々の模範となってほしい」と述べ、日本の企業などに世界の温室効果ガスの削減に向けて協力を促しました。
IPCCは、今回の総会で温暖化が社会や生態系などに与える影響を評価する報告書を7年ぶりにまとめ、今月31日に公表することにしています。