私は聞いた。クレーマーに耐えるコールセンター女性の声を。寄り添うツイートに大きな反響
「日本のどこかにいるあなたへ」。投稿はそんな一文から始まった
ハフポスト2019年02月07日 関根和弘
小売店のイートインコーナーに居座った男性が、長時間にわたってコールセンターの女性に苦情を浴びせ続ける──。
そんな「クレーマー」を目撃した北海道在住の店員が2月3日、Twitterで思いをつづり、大きな反響を呼んでいる。
「日本のどこかにいるあなたへ」という書き出しで始まる一連の投稿は、たった一人でクレームに対応し続けた女性オペレーターに寄り添うだけでなく、同じような体験をしたかつての自分をいたわる気持ちから生まれたという。投稿主に思いを聞いた。
@mrock722139
*【日本のどこかにいるあなたへ】今日の午後1時前後から3時過ぎまで、年配の男性からの問い合わせを受けていたインターネットサービスのサポートセンターで働いてる若い女性のあなた。わたしはあなたに問い合わせをしていた男性がいた店で働いていて、あなたと男性のやり取りをずっと聞いていました。
*男性はiPhoneの通話をスピーカー状態にしてずっと会話していて、わたしは聞きたくもないクレームとそれに対応するあなたの声をずっと聴いていました。インターネットのサービス内容はよく理解できなかったけど、あなたと男性の会話は途中から、むしろ大半が男性のあなたに対する言いがかり、お説教に
*なっていましたよね。何度もおなじ内容をループして、最後のほうは男性のいう事をあなたが否定したことに怒り、ならばおっしゃる通りにしますと言ったあなたにさっきと違う事を言う、と怒り。傍で聴いていただけのわたしがイライラして気分が悪くなったくらいでしたので、対応していたあなたはどんなに
*嫌な気持ちになったことでしょう。わたしも正直自分の作業をしながら『うるさいししつこいし迷惑だ、早く帰ればいいのに。しかも店のフリーWi-Fiにただ乗りしてネットにつなぎながら店の中で一時間以上大声でクレーム、恥ずかしくないのか」と思っていました。
*そして男性は自分の言葉であなたを屈服させた(ように見せた)とわかったとたんに掌を返したように上機嫌になり、まるであなたに適切な教育をした、あなたにいい経験をさせてあげたと言わんばかりの態度になりましたよね。きっとあの男性は、あなたがもう少し年齢が高そうな声だったら、男性だったら
*きっとあそこまでしつこく、あなたを自分に従わせるためだけに時間を使わなかったと思うのです。わたしはたぶんあなたより年齢が高い女だけど、似たような経験を何度もしてきました。だから狡い対処方法も覚えました。偉くて強い男性の存在を匂わせるのです。「わたしの上の者を呼んでまいります」
*何割かの相手はここで態度を変えるのです。だけどあなたは最後までひとりで対処しましたね。ほんとによく頑張ったと思います。あなたが今日相手をしたのはお客様という名の女性や若い人に威張り散らしたい、そうすることで自分が高みに上がったように感じたい死ぬまで治らない病にかかっている高齢男性
*です。そしてあなたはきっと今後も、この国に莫大な数がいるこの病にかかってる高齢男性と対峙すると思います。あなたが電話を切った瞬間に軽く舌打ちして忘れられるくらい耐性があるならこのツイートは読み流していただいて結構です。だけど少しでもダメージを受けていたら、今すぐあなたのそばで
*背中をさすってあなたを抱きしめたい。相手がおかしい。あなたがたまたま悪い相手の電話を取ってしまっただけだって伝えたい。長くて辛かったね。向こうが妙にすっきりした口調で、まるでいい話にすり替えようとしたこともムカついたよね。横で聞いてた私がムカついたんだからあなたはどんなに不愉快
*だったろうか。さんざん人を傷つけて、最後はいい話にしようとする狡さ、せこさ、自分が悪者のまま終わらせられない小賢しさ。本当に品のない人間。
あなたのそばに愚痴れる相手、ストレス解消になる素敵な趣味、おいしい食べ物、気持ちのいいお風呂やベッド、とにかくあなたを楽にさせるものが
*一つでも多くあることを願っています。あなたの今日の頑張り、ずっと聞いていた人がいるという事をこの日本のどこかにいるあなたに伝えたいです。
ツイートをしたのは北海道の小売店に勤める30代の女性店員。2月3日の昼前、いつものように店内で働いていると、1人の男性がふらっと入ってきた。
年の頃なら60代。食べ物を買うと、レジ近くにあるイートインコーナーに腰掛け、ノートパソコンをいじり始めた。
スマホ充電しながら延々苦情
男性は店が提供するフリーWi-Fiを使い、インターネットをしているようだった。
午後1時ごろ。男性はおもむろにiPhoneで電話をし始めた。女性は昼食でいったん店番を外れた。戻ってみると、男性はまだ通話していた。
「長いな」。女性はそう思って見てみると、男性はスマホをイートインコーナーのコンセントに差し込みながら話していた。
男性はスピーカーホンで話しているので、レジ打ちをしているとやり取りが聞こえた。
会話の内容から、男性はどうやらインターネットサービスでトラブルがあり、提供会社のコールセンターに苦情を言っているようだった。
男性の口調は次第に厳しくなり、激こうし始めた。「あの人、何なの?」。ほかの客は眉をひそめる。女性は苦笑するしかなかった。
「よくある『大変なお客様』レベルではないな」。自身も接客の仕事が長いだけに直感した。
通話はまだ続く。レジ打ちをしながら耳を立てると、iPhoneから漏れてくる声が聞こえた。相手のオペレーターは若い女性だった。
気分が悪くなった。大声を出したりテーブルをたたいたりするようなことがあれば、すぐさま警察を呼ぼうと決めていた。
「屈服」させた瞬間、上機嫌に
「お客様の仰る通りです。申し訳ありません」。2時間ほどたった後、オペレーターがついに「屈服」させられた。
「謝るぐらいなら、なんで最初から聞いてくれないんだ」。男性はたたみかけたが、すぐに上機嫌になった。「あなたにもいい勉強になったでしょう」と、笑顔さえ見せた。
その瞬間、最も怒りがこみ上げた。
その日夜。女性は寝る前にこのことを思い出した。「あの若い人、大丈夫かな」。どこかにいるであろう彼女に、声をかけたくなった。
パソコンを起動させ、Twitterの画面を開く。「日本のどこかにいるあなたへ」。そんな書き出しでツイートし始めた。
投稿はオペレーターだけに向けたものではなかった。プロバイダ契約の勧誘、化粧品の店頭販売......。15年以上にわたって接客し、何度も同じようなつらい目に遭ってきたかつての自分もいたわるようにキーをたたいていった。
「ああいうお客様は一定数いるんです。そういうものだとあきらめて働くしかない。不愉快を感じない接客の仕事なんてありませんし、ある程度は耐えられます。でも、2時間にわたるあの電話は異常」
こうした激しいクレーマーには男性が多い、と女性は自らの経験を振り返る。「もちろん、すべての男性がそうではありません。でも、苦情の応対をしていると、男性による女性蔑視を感じます。こちらが男性に交代すると、急に態度が変わります」
反響の多さに驚く
翌朝、ツイートが多くの反響を呼んでいるのに驚いた。
「とりわけびっくりしたのは、コールセンターや接客の仕事で同じような経験をした人からの反応が多かったことです。こんなにも似たような、嫌な思いをした人がいるのかと。被害者が『可視化』された気がしました」
仮に自分が応対していたら、どうしただろうか。女性は言う。「可能な限り自分で対応し、それでも対応しきれないと思った場合は上長に判断を仰ぎます」
そしてこうも本音を打ち明けた。
「お客様に反論するようなことはしません。お客様の行動を是正することが私の仕事ではないので。でも、お客様とのやり取りが終わった後、心の中でこう思うでしょう。『死ねばいいのに』」
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玉川徹が『モーニングショー』で中国人のマナーの悪さをあげつらう自番組を批判!「中国は下と安心したいだけ」
リテラ 2019.02.07
今年もこの季節がやってきた。中国の春節にあわせて、多くの中国人観光客が来日するが、それにあわせるように、各局ワイドショーが、中国人の公共マナーの悪さを一斉にあげつらうのだ。“マナーのよくない”中国人の映像、エピソードが次々流され、スタジオでは、「日本では考えられない」「我々の感覚とはまったく違う」などと見下したようなコメントが飛び出す。まさにヘイトまがいの放送が垂れ流されるのである。
5日放送の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)も例外ではなかった。
VTRではまず、春節を祝う大量の花火や爆竹で、火災などのトラブルが続出していることが紹介され、そこから、帰省する中国人男性が駅の切符売り場で割り込み警察から逮捕される様子、中国で社会問題になっているという人の席を勝手に占拠する“覇座”、そして、2人の女性が飛行場待合室で椅子をめぐって殴り合いをするシーンなどが流された。
しかし、スタジオではまったく違う展開になった。テレビ朝日社員ながら『モーニングショー』のレギュラーコメンテーターをつとめる玉川徹氏が、VTRにこう突っ込んだのだ。
「VTRを見てて興味深いなと思ったのは、日本人の、というか実はディレクターの意識も含めて日本人の意識なんですよね。見てて、これ花火の話で始まったわけでしょう。で、『覇座』の話とか間に入れるじゃないですか。全然関係ないんだよね。なんでこれ入れちゃうんだろう。ディレクターのその心理ってなんだろうって、僕そこを考えていたんですけど」
さらに玉川氏は、その「心理」について、こう続けた。
「『中国でこんなにモラルが低いですよ』っていう話いっぱいあるじゃないですか、うちの番組も含めて。それってやっぱり中国に対して恐れを抱いてるんでしょうね。今まではずっーと下に見てきたんだけどもう抜かれてるし経済では、どんどん置いて行かれるんじゃないかっていう、その意識が、『中国こんなにまだ下だよ』っていうのをやりたくてしょうがなくなっちゃう意識っていうのがあるのかなって僕には思うんですよ」
「さっき数の話が出ましたがすでに中国って富裕層だけで日本に匹敵するくらいいるんですよ。中間層が3億人いるんです、そういう人たちがどんどん海外旅行とか、日本にも来るじゃないですか。そうすると日本を含めた先進国のモラルをこうやって見て、国に帰るわけですね。そうすると自分たちが中国でやってることがやっぱりちょっと遅れているんだって彼らはだんだん気づきはじめるに決まっているんです。そうするといつの間にかモラルだって上がっていくはずなんですよね。でも今はそうじゃないっていうことを見たくてしょうがないんですよね、日本人は。それで安心だ、安心だと思おうとしている心理が、ディレクターの中にすらある」
玉川氏といえば、御用と忖度だらけのワイドショーで、弱者の側、庶民の側に立ち、権力を鋭く批判してきた数少ないコメンテーター。安倍政権はもちろん、原発などのタブーについても歯に衣着せぬ物言いで批判してきたが、今回は、自番組の中国叩きを敢然と批判したわけだ。
だが、玉川氏の指摘は正論だ。中国人のマナーを執拗に攻撃するワイドショーの姿勢の裏にあるのは、ヘイトスピーチと表裏一体の「日本は今もすごい、と安心したい」という歪なプライドにすぎない。
青木理も「日本だってかつてはマナーが悪かった」と指摘
実際、この玉川氏の指摘に火曜コメンテーターの青木理氏も強く同意し、こう語っていた。
「僕もその通りだなと思う。こういうの(VTR)を見たりとかすると、今の、たとえば、中国に対する封じ込めなくちゃという政治的なメッセージがアメリカを含めてあると思うんだけど、そういう一緒の敵対意識だったり、一種の排他感情みたいなものが煽られちゃうっていうところがあると思うので。テレビが悪いんだけど、しかし見るほうの人たち、僕も含めてですけど、そのへんを考えながらきちんと見ないと。中国はモラルが低いとか、韓国はどうとかと。だんだんそれ(マナー)は変わってきます。日本だってかつてそうだったんだから。ヨーロッパに行ってバッグから何から全部買い占めて帰ってきて『なんだ』って日本が言われた時代が、バブルの頃とかあったんですからね」
日本人がかつてマナーが悪かったというのも、青木氏が言う通りだ。日本人が公共意識や衛生観念をもつようになったのは、つい最近の話。むかしは日本だって、中国と似たようなマナーの悪さだった。
たとえば池上彰氏も「世界」(岩波書店)2014年12月号で、過去の日本の風景をこう語っている。
〈「昔はよかった」とか「取り戻そう」というのも、その「昔」とは何なのでしょうか。日本はいま街にゴミを捨てる人もいないけれど、一九六四年の東京オリンピックの前に一大キャンペーンが行われるまでは本当にゴミだらけで、青山通りから渋谷は、風が吹くとゴミが舞っていた。「ものを捨てないようにしましょう、行列をつくりましょうという一大運動をやって日本は劇的によくなったんだよ」「いま同じような国があるだろう? ヨーロッパで高いブランド品を買い集めて顰蹙を買っているけれども、日本も七〇年代は全く同じことをやって、一九九〇年代には韓国、いまは中国がそうなった」という話をすると、みんなびっくりします。〉
首都・東京でさえ、人びとが捨てたゴミで街が溢れていた。これは池上の記憶だけではない。『「昔はよかった」と言うけれど 戦前のマナー・モラルから考える』(大倉幸宏/新評論)という本では、いかに戦前の日本はマナーが悪かったかが、克明に記されている。
たとえば、電車の車内では人が押し合い、乗客同士が衣類を裂いたり、怪我をさせるなんてことも日常茶飯事。年寄りに席をゆずることもなく、窓から平気でビール瓶を投げ捨てるため、鉄道会社の保安員が大けがを負う事件も発生していた。日本人が混雑した駅のホームで列をつくって待つようになったのは、つい最近のことなのだ。
さらに、驚くのは天皇誕生日を祝う天長節のパーティでも、食器やカトラリー類を盗んで帰る客がめずらしくなかった、ということ。こうした場に出席するような人間でさえ窃盗をはたらくことを躊躇しない、そんな程度のモラルしか日本人はもちあわせていなかったのだ。
前述の池上氏も、中国人のマナーをことさらあげつらうような言説を、こう批判している。
〈歴史的発展段階で通る過程において起きることを、韓国だから中国だからこうなんだといって叩いている。ちょっと前は日本だって同じだったよ、という歴史も知らないまま日本の誇りを持つというのは、非常に歪んでいます。〉
〈昔から日本は清潔好きで、行列はちゃんとつくる優等民族だという発想がこわいですね。民族の問題じゃない。発展段階や政治体制の問題なのに。〉
ところが、ワイドショーはこうした事実を一切無視し、中国人のマナーや韓国人のトラブルを嘲笑して“日本は優れた国、中国・韓国は劣った国”という誘導を行っているのだ。これでは、テレビ局の姿勢もヘイトを垂れ流すネトウヨたちとなんら変わりがないということではないか。
歪んだ優越感と差別意識まるだしで、中国人のマナーをあげつらう特集が放送されているまさにそのなかで、玉川氏、青木氏の2人がこの本質を指摘したことは貴重だ。ワイドショーの傾向は一朝一夕には変わらないだろうが、こうした自己批判が少しでも広がっていくことを期待したい。 (編集部)
「昭和のおじさん」で括られそうな事例である。
この二つの異なる記事を読んで、「なんか、似ているな・・・」と感じてしまった。
自分の優越性を誇示したいおじさんと心優しいレジ打ちの女性。それを「職業」とするからには避けられないことなのだろうか。
私の小学生時代。
周囲のマナーの悪さにあきれ返っていた。あの頃は汽車に乗ることが多かった。
誰も並ぶ者はいなかった。そして東京オリンピックを前に、「海外の人にも恥ずかしくないマナーを」と提唱され、ようやく並ぶようになった。しかし、列車がホームに入るとその列はたちまち壊れてしまい、我先にと出入り口に殺到するのだ。窓から子供を入れて座席取りをさせる風景も珍しくはなかった。子どもは靴を履いたまま座席で跳ねていた。
それから数年後だろうか?はっきりとした時期はわからないのだが「〇〇農協様御一行様」による海外旅行ブーム。小旗を先頭に群れ歩く姿の異様。チップを出さない,ホテルではスリッパでパジャマ・ステテコ姿で歩き回る。
こうして、ようやく今の「民度」が築かれて来たのだ。
「声」を出さなければ、何にも変わらないだろう。小さなこと一つでも「おかしいよ」・「変だよ」の「声」は、今やネットで拡散される時代なのだ。
昨日は薬がなくなってしまったので、少し強行に走ってしまった。
近年にない寒波が襲来するとニュースで知っていたが気温ばかりに気を取られ、気温が低いのは晴れて放射冷却するからと、勝手に思い込んでしまった。
国道275を札幌に向かって走る。当別町に入ったところですさまじい「ブリザード」。
何も見えない。救われたのは舗装道路が黒く見えたからだ。こんな時に急ブレーキをかけると追突されてしまう。パーキングランプをパコパコ点滅させながらゆっくり進むしかない。視界が明けても車はノロノロ運転。なんかおかしいなと思いながら進んでいくと、わずか1kmほどの間で接触事故が7件も起きていた。いや~あ、今日は出てくるべきではなかった。後の祭り。