里の家ファーム

無農薬・無化学肥料・不耕起の甘いミニトマトがメインです。
園地を開放しております。
自然の中に身を置いてみませんか?

ベニバナイチヤクソウ(紅花一薬草)

2021年06月08日 | 野菜・花・植物

プレートを立てました。
調べてみましたが、まだ不明なところがあるようです。
わたしの園地に咲いているのは、比較的明るい林地で混合広葉樹林(メインは白樺、他に栗・さくら・柳など)です。
わが農園は、一般に開放しておりますので、調査、鑑賞にどうぞお越しください。
まだ、小さな群落ですが2か所あります。大きな群落に育ててみたいですね。


日本薬学会 {生薬の花}より

  イチヤクソウ | 日本薬学会 (pharm.or.jp)

 イチヤクソウ属は北半球の温帯に約40種が分布する多年生草本で、常緑色が冬に目立つため「ウインター・グリーン(winter green)」の英名があります。イチヤクソウは山野の林で地中に細長い地下茎を伸ばし、所々で芽を出して葉と花を付け繁殖します。葉は厚く艶があり、長い柄があり根生葉として根元に集まって付きます。葉の艶と形から方言でカガミソウ(鏡草)と呼ばれることもあります。しばしば葉の裏面や柄は紫色を帯びています。花は6月頃に葉の間から高さ20 cm程の花柄を出し、直径13 mm位の白い花を下向きに開きます。また、根毛が発達せず、内生菌根と共生することで栄養を得る菌根植物であることも同植物の特徴です。このために、同科植物の移植栽培は難しいとされています。

 民間では生の葉汁を打撲傷、切り傷の外用に、また保温を目的に浴湯料とします。煎液には利尿作用があり、脚気やむくみによいとされています。また、中国では粉末状にしたものを避妊薬に、また、お茶がわりに飲むと婦人薬として月経が順調とあります。日本ではイチヤクソウエキスが配合された日焼け止めローションが市販されています。

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「日本生態学会公園要旨集」より

暗い林床に生育するベニバナイチヤクソウはなぜ菌根を持つのか?

國司 綾子, 長谷川 成明, 橋本 靖

 ベニバナイチヤクソウ(Pyrola incarnata)は森林の林床に生育する多年生常緑草本である。その根には、木本植物と相利共生関係をもつとされる外生菌根菌によって菌根が形成される。しかしながら、暗い林床に生育する植物にとって、光合成産物を要求される菌根共生が一概に有利であるとは言いがたい。そのため、常緑性で林床に生育するイチヤクソウ属の植物がなぜ菌根を形成するのかは興味深い問題である。

 ベニバナイチヤクソウはカラマツに菌根を形成する菌根菌と同一の菌によって菌根を形成し、その菌糸を通じてカラマツの光合成産物を受け取っている可能性が示された。