埼玉大学教育学部教授 馬場久志さん どう安心できる場にするか
「しんぶん赤旗」2022年10月28日
増えつづける不登校。その背景に何があるのか、埼玉大学教育学部の馬場久志教授(教育心理学)に聞きました。(小林圭子)
最大の背景は競争的な教育です。学校が進学や就労のために子どもの「品質管理」をする役割を担い、子どもたちを競わせ追い込む構造が長年変わっていません。新自由主義のもと自己責任がはびこるなかで、失敗が許されないような状況が広がり、子どもの失敗が教師の指導の問題とされ、教師も失敗を許容できなくなっています。
詰め込みの問題もあります。多くの自治体で国が定める標準授業時数を超える授業が行われています。一日の授業数が多いうえ、さらに足りない分は夏休みなどを削って補っているのが現実です。
日本の教師は他国に比べ授業以外の労働時間が長すぎます。教師の多忙さを子どもや保護者も知っており、「先生に心配や迷惑をかけてはいけないと、相談できなかった」という不登校の親子の声を聞きます。
SNSの影響も大きいと思います。子どもたちは家に帰っても友人とつながっているため、常時スイッチ“オン”の状態で気を張って疲れています。
文部科学省は6月、不登校に関する調査研究の報告書を公表しました。同報告書では、不登校になった後の学校以外の行き先に重点が置かれ、肝心の学校を「どう子どもが安心できる場所にするか」という論点は手つかずのままです。これでは不登校が生じる構造的問題の解決への道筋が見えてきません。
学校の改革は、何より教師を増やし少人数学級をすすめることです。少人数学級にすることで学習のすすみがスムーズになった現場を見てきました。学校は人と人との営みです。心が通い合う居心地のよい環境こそが、子どもと教師どちらにも大切です。
不登校当事者を孤立させない支援も必要です。「親の会」など保護者同士がつながれる機会をつくる学校や行政も出てきています。「親が悲しむ顔を見るとつらい」と罪悪感を抱く子どもに、親が明るい顔を取り戻すことも大事なことです。
しかし、自民党と統一教会=勝共連合との癒着、まさに底なしの状態です。まだまだ、どんどん関係した議員が明かされています。統一教会への解散命令は当然ですが自民党も解党やむなしでしょう。
園のようす。
今の子供達は、本当にいついかなる時も気を緩める機会がないのかもしれませんね。
昔は、先生と生徒との距離も近かったと思います。
いろんなところで、この国は変な方向に進んでしまったのでしょう。
まずは、政治の健全化ですが、自民党がのさばってる今の状況から変化させないといけませんね!
(・・;)