「長崎平和宣言」
原爆を作る人々よ!
しばし手を休め 眼(め)をとじ給(たま)え
昭和二十年八月九日!
あなた方が作った 原爆で
幾万の尊い生命が奪われ
家 財産が一瞬にして無に帰し
平和な家庭が破壊しつくされたのだ
残された者は
無から起(た)ち上がらねばならぬ
血みどろな生活への苦しい道と
明日をも知れぬ“原子病”の不安と
そして肉親を失った無限の悲しみが
いついつまでも尾をひいて行く
これは23歳で被爆し、原爆症と闘いながらも原爆の悲惨さを訴えた長崎の詩人・福田須磨子さんが綴(つづ)った詩です。
家族や友人を失った深い悲しみ、体に残された傷跡、長い年月を経ても細胞を蝕(むしば)み続け、様々(さまざま)な病気を引き起こす放射線による影響、被爆者であるが故の差別や生活苦。原爆は被爆直後だけでなく、生涯にわたり被爆者を苦しめています。
それでも被爆者は、「世界中の誰にも、二度と同じ体験をさせない」との強い決意で、苦難とともに生き抜いた自らの体験を語り続けているのです。
被爆から79年。私たち人類は、「核兵器を使ってはならない」という人道上の規範を守り抜いてきました。しかし、実際に戦場で使うことを想定した核兵器の開発や配備が進むなど、核戦力の増強は加速しています。
ロシアのウクライナ侵攻に終わりが見えず、中東での武力紛争の拡大が懸念される中、これまで守られてきた重要な規範が失われるかもしれない。私たちはそんな危機的な事態に直面しているのです。
福田さんは詩の最後で、こう呼びかけました。
今こそ ためらうことなく
手の中にある一切を放棄するのだ
そこに初めて 真の平和が生まれ
人間は人間として蘇(よみがえ)ることが出来るのだ
核保有国と核の傘の下にいる国の指導者の皆さん。核兵器が存在するが故に、人類への脅威が一段と高まっている現実を直視し、核兵器廃絶に向け大きく舵(かじ)を切るべきです。そのためにも被爆地を訪問し、被爆者の痛みと思いを一人の人間として、あなたの良心で受け止めてください。そしてどんなに険しくても、軍拡や威嚇を選ぶのではなく、対話と外交努力により平和的な解決への道を探ることを求めます。
唯一の戦争被爆国である日本の政府は、核兵器のない世界を真摯(しんし)に追求する姿勢を示すべきです。そのためにも一日も早く、核兵器禁止条約に署名・批准することを求めます。そして、憲法の平和の理念を堅持するとともに、北東アジア非核兵器地帯構想など、緊迫度を増すこの地域の緊張緩和と軍縮に向け、リーダーシップを発揮することを求めます。
さらには、平均年齢が85歳を超えた被爆者への援護のさらなる充実と、未(いま)だ被爆者として認められていない被爆体験者の一刻も早い救済を強く要請します。
長崎79回目の原爆の日 鈴木市長が核兵器の廃絶訴え
世界中の皆さん、私たちは、地球という大きな一つのまちに住む「地球市民」です。
想像してください。今、世界で起こっているような紛争が激化し、核戦争が勃発するとどうなるのでしょうか。人命はもちろんのこと、地球環境にも壊滅的な打撃を与え、人類は存亡の危機に晒(さら)されてしまいます。
だからこそ、核兵器廃絶は、国際社会が目指す持続可能な開発目標(SDGs)の前提ともいえる「人類が生き残るための絶対条件」なのです。
ここ長崎でも、核兵器のない世界に向けて、若い世代を中心とした長年の動きがさらに活発になっています。今年5月には、若者版ダボス会議と呼ばれる国際会議「ワン・ヤング・ワールド」の平和をテーマとした分科会が、初めて長崎で開催されました。
世界の若い世代が主役となって連帯し、行動する輪が各地で広がっています。それは、持続可能な平和な未来を築くための希望の光です。
平和をつくる人々よ!
一人ひとりは微力であっても、無力ではありません。
私たち地球市民が声を上げ、力を合わせれば、今の難局を乗り越えることができる。国境や宗教、人種、性別、世代などの違いを超えて知恵を出し合い、つながり合えば、私たちは思い描く未来を実現することができる。長崎は、そう強く信じています。
原子爆弾により亡くなられた方々に心から哀悼の誠を捧(ささ)げます。
長崎は、平和をつくる力になろうとする地球市民との連帯のもと、他者を尊重し、信頼を育み、話し合いで解決しようとする「平和の文化」を世界中に広めます。そして、長崎を最後の被爆地にするために、核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に向けてたゆむことなく行動し続けることをここに宣言します。
2024年(令和6年)8月9日
長崎市長 鈴木史朗
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長崎平和祈念式典 イスラエル不招待 あぶりだした虐殺応援団=旧白人帝国主義諸国
広島瀬戸内新聞... 2024/8/8
(一部抜粋)
長崎平和祈念式典 イスラエル不招待 パレスチナは招待。
長崎市長は、うまく実を取ったやりかた。
日本を除くG7=旧白人帝国主義国が揃って懸念イスラエルとズブズブのガザ虐殺応援団であることを米独英仏伊加が自白。植民地から独立したカナダを除けば帝国主義国家だった。
日本政府はコメントする立場にないと冷静な反応。これでいい。
広島は2023G7サミットで、これら諸国を持ち上げ、米国核実験と言う形ではしごを外された。
人権だ、民主主義だとご高説を垂れていても、最大の人権侵害であるイスラエルによる戦争=虐殺を指示(支持?)する米独英仏伊。
所詮は、ダブスタだと自白する米独英仏伊。
これからも権威が失墜し続けるのは間違いない。
西側でもスペインやアイルランド、ノルウェーはパレスチナ国を承認。日本政府もパレスチナの国連加盟は賛成票。
長崎市長 あすの平和祈念式典 イスラエル不招待について説明
長崎市の鈴木市長は、9日の長崎原爆の日の平和祈念式典に、イスラエルの駐日大使を招待していないことに対して、日本を除くG7各国やEUの大使から懸念が示されたことについて、8日報道陣の取材に応じました。
“平穏かつ厳粛な雰囲気のもとで式典を円滑に実施したい”
この中で鈴木市長は「決して政治的な理由で招待していないわけではなく、平穏かつ厳粛な雰囲気のもとで式典を円滑に実施したいという理由だ。苦渋の決断ではあったが、そういう考えで決定した。判断に変更はない」と述べました。
“相手国の立場もあり書簡公表せず”
日本を除くG7各国やEUの大使から送られた書簡について公表しなかったことを報道陣から問われたことに対し「相手国の立場もあるので相手国が書簡の公表を望んでいるか確認が取れなかったので、あえてこちらから公表しなかった」と述べました。
“被爆者 参加の式典が妨害により影響受けてはいけない”
鈴木市長は「平穏かつ厳粛な雰囲気のもとで円滑に式典を実施したい」と説明した意図を問われたのに対し「あす8月9日は長崎市にとって1年で1番大切な日だ。被爆者の平均年齢は85歳を超え、式典には酷暑の中参加する被爆者もいる。被爆者が参加する式典が、妨害によって影響を受けてはいけない。支障が生じてはならないと考えている」と述べました。
“来年以降参加いただければ”
そして、今回大使の参加を見合わせると表明している各国について「残念ではあるが、来年以降参加いただければと思う。今回の式典に限らず、長崎にとっても日本全体にとっても大切な国々だ。われわれの真意が正しく理解いただけるように、あらゆる機会を捉えてお話しできればと思っている」と述べました。
米 駐日大使 長崎市に平和祈念式典 欠席の書簡
9日の長崎原爆の日に行われる平和祈念式典についてアメリカ大使館は、エマニュエル大使が長崎市の鈴木市長宛てに6日、書簡を送り、イスラエルを式典に招待しなかったのは政治的な決定だとしたうえで自身も欠席を余儀なくされたと伝えました。
アメリカ大使館によりますと、エマニュエル大使は長崎市の鈴木市長に宛てに6日、書簡を送ったということです。
この中で、イスラエルを式典に招待しなかったのは政治的な決定だとしたうえでそのために自身は欠席を余儀なくされたと伝えたと言うことです。
長崎市の平和祈念式典をめぐっては、7月19日付けで、平和祈念式典への招待を受けたG7=主要7か国のうち、日本を除くアメリカやイギリスなど6か国とEU=ヨーロッパ連合の東京に駐在する大使らが連名で鈴木市長に書簡を送っています。
書簡では「イスラエルを式典に招待しないことは、イスラエルを式典に招かれていないロシアやベラルーシのような国と同列に扱うことになり、不幸で誤解を招く」として大使らが式典への参加を見合わせる可能性に言及していました。
欧米大使ら 長崎市に懸念示す書簡
9日の長崎原爆の日に行われる平和祈念式典に、長崎市が、イスラエルを招かないことについて日本を除くG7各国とEUの大使らが連名で懸念を示す書簡を市長に送っていたことが明らかになりました。
その上で「式典の普遍的なメッセージを維持するためにイスラエルを招待することを求める。イスラエルが除外された場合われわれがハイレベルの参加を行うことは難しくなるだろう」として、大使らの式典への参加を見合わせる可能性に言及しています。
林官房長官「政府としてコメントする立場にはない」
林官房長は、8日の記者会見で「平素から長崎市との間で事務的なやり取りを行っており外務省から国際情勢などを説明することはあるが、式典に誰を招待するかは主催者である長崎市によって判断されたものだ。市主催の行事への各国外交団の出欠やその理由について政府としてコメントする立場にはない」と述べました。
広島・長崎へ原爆を落とした当事者のアメリカが、イスラエルの不招待をめぐって不参加を決めることなど断じてあってはならない、アメリカの身勝手さがあらわになった。
しかも「ロシアやベラルーシのような国と同列に扱うことに」なると批判する。
おいおい!冗談もいい加減にしろ!
イスラエルのしていることは「戦争」ではなく、ジェノサイドだ。
学校や病院を狙い、多くの子どもたちや非戦闘員を殺戮しつくしている。
「民族浄化」である。
これを支持する米独英仏伊は虐殺応援団であることを表明した。