3月の春分の日三連休にふと思い立ち、カーフェリーと新幹線、夜行バスを組み合わせた0泊3日の弾丸旅行に行ってきました。
3月18日夜の苫小牧発の新日本海フェリー「しらかば」に乗り、19日の朝7時半に秋田港に到着しました。
実は、今回の旅行の主な目的はこの船に乗ることだったので、既にこの時点で旅の半分は終わったようなものでしたが、帰りはフェリーが使えない(この船は苫小牧~秋田~新潟~敦賀航路に就航していて、秋田港入港の直前に入れ違いで苫小牧行きのフェリーが出航しているため、数日後の折り返し便まで船は来ません)ので、陸路で札幌まで戻らなければなりません。
今回の旅行もとりあえず船に乗ろうという感じで事前に計画を立てていなかったのですが、船の中で時刻表と睨めっこしながら考えた結果、秋田新幹線、東北新幹線、北海道新幹線を乗り継いで新函館北斗まで戻り、そこから夜行バスで札幌に戻るのが楽しそうだと思い、実行に移しました。
とりあえず、乗ってきた船の出航を見送った後、・・
フェリーターミナルの目の前にある道の駅 ポートタワー・セリオンに立ち寄りました。
なんと、ここの展望台(地上100m)は入場無料です。高いところ好きとしては登るしかありません。
こちらは展望台から南側の景色。秋田港は秋田市の中心部から北西に少し離れた土崎地区にあり、写真の奥側が秋田の中心市街方面です。
こちらは東側の展望。秋田港周辺には秋田臨海鉄道という貨物路線が走っているのですが、その留置線が一望できます。
是非ゆっくりと走行風景を撮ってみたいところですが、休日で列車は動いていなかったので、今回はパスしました。
地上に下りてきたのは9時半頃。予定通りの経路で札幌に戻るためには、10時半の電車で土崎を出る必要があります。
とはいえ小腹が空いてきたので、道の駅の名物、うどん・そばの自動販売機で朝ごはんとします。(実は船の中でも朝食を食べていましたが)
このうどんの自動販売機、NHKのドキュメンタリー番組で話題になりました。数年前の放送当時は道の駅から150mほど離れた商店の店先にあったのですが、その店の閉店を機に移設されて、現在は道の駅の館内で午前10時から午後5時まで限定で稼動しています。
この日は少し早めの、9時過ぎから稼動していました。
自動販売機のうどんと聞いてインスタント麺の様なものを想像していたのですが、なかなかに本格的なうどんで驚きました。
麺は地元の製麺所のものを使っており、注文ボタンを押してから僅か25秒で出てくるにもかかわらず、程よく茹で上がっていました。
秋田港エリアから歩いて30分ほどで土崎駅に到着。ここから電車で一駅、7km離れた秋田駅に向かいました。
秋田駅のみどりの窓口で今日の切符を手配し、秋田新幹線こまち18号に乗車。
約50分乗車の後、角館で途中下車。次のこまちが来るまでの1時間で適当に観光することにします。
タクシーで2kmほど離れた旧市街に移動しました。ここは一度訪ねてみたかった、江戸時代の武家屋敷が多く残るエリアです。
タクシー降車場所の目の前が角館で最も古く、現在も子孫の方が住まわれているという「石黒家」のお屋敷でした。
手短に見学できるという看板が出ていたので、早速入ってみました。
中はこんな感じです。玄関は3ヶ所に分かれていて、これは正面右手にある玄関から入ったところです。この玄関は主に家の主人が使ったそうで、お殿様が来られる際には正面玄関が使われ、女性陣は勝手口から出入りしていたとのこと。
障子で閉め切られた奥側の部屋は、現在も住まいとして使われているそうです。
こちらはお殿様用のお座敷です。石黒家は代々佐竹北家に仕え、家老に準ずる家柄で財用役や勘定役を務めていたとのこと。
座敷の欄間には透かし彫りが施されており、隣室の灯りに照らされて影絵が壁や天井に映し出されて楽しめるようになっています。
3月ということで、昔のお雛様が展示されていました。
屋敷の奥にある蔵も公開されていました。石黒家は江戸時代後半には私塾を開いていたそうで、貴重な書物が保管されていた文庫蔵は立派な構えです。
こちらはレプリカですが、石黒家の蔵には「解体新書」の初版本も保管されていたそうです。
石黒家は角館の財政を取り仕切っていましたが、医学にも秀でており、解体新書や各種医学書を揃えて学び、教えていたとのこと。
ちなみに、解体新書の挿絵を描いた小田野直武は角館出身の武士です。
展示に見入っている間に時間は過ぎ、次の電車まで残り20分ほどとなってしまいました。
帰りもタクシーで駅に向かうつもりが、なかなかタクシーが来ず、結局徒歩で角館駅まで急ぎました。
次の列車にしようかと考えながらも2kmの道のりを小走りで駆け抜け、なんとかこまち20号に間に合いました。
再び50分ほどの乗車を経て、東北新幹線との結節点、盛岡駅に着きました。
盛岡では2時間弱の乗り換え時間を確保し、昼ごはんを食べに駅前のお店に入りました。
ここで人生初のわんこそばを食べました。
高校時代にわんこそばを食べに盛岡に鉄道旅行する計画を立てたものの、結局叶わなかったとき以来の念願でした。
「はいドンドン」、「はいジャンジャン」といった掛け声とともに店員さんが蕎麦を注いでくれるのですが、一人で入店した場合は付きっ切きりになるので、団体で食べるときよりも一層慌しく食べることになります。
15杯で盛り蕎麦1枚分とのことでしたが、100杯以上完食で貰える記念手形のため、気合を入れて食べ続け、なんとか101杯食べきりました。
膨らんだお腹を抱えながら、盛岡から東北新幹線はやぶさ21号に乗って青森に移動しました。
こちらも以前から行ってみたかった、青森駅前にある「ねぶたの家 ワ・ラッセ」を見学。
18時までの営業でしたが、17時過ぎに着いて十分鑑賞できました。
やっぱりねぶたは良いですねぇ。また祭りの時期に見にきたいものです。
その後、青森市内の銭湯で旅の疲れを癒し、再び新幹線に乗りました。
この旅のクライマックス、北海道新幹線です。
去年3月の営業開始以来乗りたいと思っていましたが、やっと叶いました。
運良くJR北海道のH5系編成に乗れました。北海道と隼を組み合わせたロゴマークが格好良いです。
車内はほぼJR東日本のE5系と同様の造りです。
窓の日除けにアクセントとしてアイヌ紋様が描かれており、北海道らしいです。
新青森出発から僅か10分少々で青函トンネルに入りました。
青函トンネル内のレールは50km以上にわたって継ぎ目が無く、新幹線の優れたサスペンションと相まって、非常に乗り心地が良かったです。
これだけ乗り心地が良いのなら、ひょっとしてコインが立つのでは?と思い、試してみたら、本当に立ったので心底驚きました。
今回はこの状態で数分間は立っていましたが、青函トンネルの入り口からもし試していたら、もっと長い記録が出たかもしれません。
新青森から1時間ほどで新函館北斗駅に到着。本当に速いですね。
格好良いH5系とE5系の並びも撮れました。
北海道新幹線が札幌まで延伸開業されれば、ここからさらに1時間弱で札幌に帰れるようになります。
新函館北斗の駅舎です。駅前広場に隣接してホテルが建っています。
しかし、駅の正面にはレンタカーの営業所が数店並んでいるだけで、コンビニすらありません・・(最寄のセイコーマートは1km先)。
新函館北斗駅は函館市街から離れており、駅周辺の開発はまだまだこれからという感じです。
札幌行き夜行バスが来るまで、2時間以上もここで待たなければなりませんでした。
午前0時半に夜行バスが来ました。やっと落ち着けます。
5時間の走行を経て、三連休最終日(月曜)の朝に札幌に帰着しました。
夜行バスは中山峠経由かと思っていましたが、ずっと道央道を走っていました。
土曜の夜に札幌を出発して約36時間、なかなかに濃密な弾丸旅行となりました。
3月18日夜の苫小牧発の新日本海フェリー「しらかば」に乗り、19日の朝7時半に秋田港に到着しました。
実は、今回の旅行の主な目的はこの船に乗ることだったので、既にこの時点で旅の半分は終わったようなものでしたが、帰りはフェリーが使えない(この船は苫小牧~秋田~新潟~敦賀航路に就航していて、秋田港入港の直前に入れ違いで苫小牧行きのフェリーが出航しているため、数日後の折り返し便まで船は来ません)ので、陸路で札幌まで戻らなければなりません。
今回の旅行もとりあえず船に乗ろうという感じで事前に計画を立てていなかったのですが、船の中で時刻表と睨めっこしながら考えた結果、秋田新幹線、東北新幹線、北海道新幹線を乗り継いで新函館北斗まで戻り、そこから夜行バスで札幌に戻るのが楽しそうだと思い、実行に移しました。
とりあえず、乗ってきた船の出航を見送った後、・・
フェリーターミナルの目の前にある道の駅 ポートタワー・セリオンに立ち寄りました。
なんと、ここの展望台(地上100m)は入場無料です。高いところ好きとしては登るしかありません。
こちらは展望台から南側の景色。秋田港は秋田市の中心部から北西に少し離れた土崎地区にあり、写真の奥側が秋田の中心市街方面です。
こちらは東側の展望。秋田港周辺には秋田臨海鉄道という貨物路線が走っているのですが、その留置線が一望できます。
是非ゆっくりと走行風景を撮ってみたいところですが、休日で列車は動いていなかったので、今回はパスしました。
地上に下りてきたのは9時半頃。予定通りの経路で札幌に戻るためには、10時半の電車で土崎を出る必要があります。
とはいえ小腹が空いてきたので、道の駅の名物、うどん・そばの自動販売機で朝ごはんとします。(実は船の中でも朝食を食べていましたが)
このうどんの自動販売機、NHKのドキュメンタリー番組で話題になりました。数年前の放送当時は道の駅から150mほど離れた商店の店先にあったのですが、その店の閉店を機に移設されて、現在は道の駅の館内で午前10時から午後5時まで限定で稼動しています。
この日は少し早めの、9時過ぎから稼動していました。
自動販売機のうどんと聞いてインスタント麺の様なものを想像していたのですが、なかなかに本格的なうどんで驚きました。
麺は地元の製麺所のものを使っており、注文ボタンを押してから僅か25秒で出てくるにもかかわらず、程よく茹で上がっていました。
秋田港エリアから歩いて30分ほどで土崎駅に到着。ここから電車で一駅、7km離れた秋田駅に向かいました。
秋田駅のみどりの窓口で今日の切符を手配し、秋田新幹線こまち18号に乗車。
約50分乗車の後、角館で途中下車。次のこまちが来るまでの1時間で適当に観光することにします。
タクシーで2kmほど離れた旧市街に移動しました。ここは一度訪ねてみたかった、江戸時代の武家屋敷が多く残るエリアです。
タクシー降車場所の目の前が角館で最も古く、現在も子孫の方が住まわれているという「石黒家」のお屋敷でした。
手短に見学できるという看板が出ていたので、早速入ってみました。
中はこんな感じです。玄関は3ヶ所に分かれていて、これは正面右手にある玄関から入ったところです。この玄関は主に家の主人が使ったそうで、お殿様が来られる際には正面玄関が使われ、女性陣は勝手口から出入りしていたとのこと。
障子で閉め切られた奥側の部屋は、現在も住まいとして使われているそうです。
こちらはお殿様用のお座敷です。石黒家は代々佐竹北家に仕え、家老に準ずる家柄で財用役や勘定役を務めていたとのこと。
座敷の欄間には透かし彫りが施されており、隣室の灯りに照らされて影絵が壁や天井に映し出されて楽しめるようになっています。
3月ということで、昔のお雛様が展示されていました。
屋敷の奥にある蔵も公開されていました。石黒家は江戸時代後半には私塾を開いていたそうで、貴重な書物が保管されていた文庫蔵は立派な構えです。
こちらはレプリカですが、石黒家の蔵には「解体新書」の初版本も保管されていたそうです。
石黒家は角館の財政を取り仕切っていましたが、医学にも秀でており、解体新書や各種医学書を揃えて学び、教えていたとのこと。
ちなみに、解体新書の挿絵を描いた小田野直武は角館出身の武士です。
展示に見入っている間に時間は過ぎ、次の電車まで残り20分ほどとなってしまいました。
帰りもタクシーで駅に向かうつもりが、なかなかタクシーが来ず、結局徒歩で角館駅まで急ぎました。
次の列車にしようかと考えながらも2kmの道のりを小走りで駆け抜け、なんとかこまち20号に間に合いました。
再び50分ほどの乗車を経て、東北新幹線との結節点、盛岡駅に着きました。
盛岡では2時間弱の乗り換え時間を確保し、昼ごはんを食べに駅前のお店に入りました。
ここで人生初のわんこそばを食べました。
高校時代にわんこそばを食べに盛岡に鉄道旅行する計画を立てたものの、結局叶わなかったとき以来の念願でした。
「はいドンドン」、「はいジャンジャン」といった掛け声とともに店員さんが蕎麦を注いでくれるのですが、一人で入店した場合は付きっ切きりになるので、団体で食べるときよりも一層慌しく食べることになります。
15杯で盛り蕎麦1枚分とのことでしたが、100杯以上完食で貰える記念手形のため、気合を入れて食べ続け、なんとか101杯食べきりました。
膨らんだお腹を抱えながら、盛岡から東北新幹線はやぶさ21号に乗って青森に移動しました。
こちらも以前から行ってみたかった、青森駅前にある「ねぶたの家 ワ・ラッセ」を見学。
18時までの営業でしたが、17時過ぎに着いて十分鑑賞できました。
やっぱりねぶたは良いですねぇ。また祭りの時期に見にきたいものです。
その後、青森市内の銭湯で旅の疲れを癒し、再び新幹線に乗りました。
この旅のクライマックス、北海道新幹線です。
去年3月の営業開始以来乗りたいと思っていましたが、やっと叶いました。
運良くJR北海道のH5系編成に乗れました。北海道と隼を組み合わせたロゴマークが格好良いです。
車内はほぼJR東日本のE5系と同様の造りです。
窓の日除けにアクセントとしてアイヌ紋様が描かれており、北海道らしいです。
新青森出発から僅か10分少々で青函トンネルに入りました。
青函トンネル内のレールは50km以上にわたって継ぎ目が無く、新幹線の優れたサスペンションと相まって、非常に乗り心地が良かったです。
これだけ乗り心地が良いのなら、ひょっとしてコインが立つのでは?と思い、試してみたら、本当に立ったので心底驚きました。
今回はこの状態で数分間は立っていましたが、青函トンネルの入り口からもし試していたら、もっと長い記録が出たかもしれません。
新青森から1時間ほどで新函館北斗駅に到着。本当に速いですね。
格好良いH5系とE5系の並びも撮れました。
北海道新幹線が札幌まで延伸開業されれば、ここからさらに1時間弱で札幌に帰れるようになります。
新函館北斗の駅舎です。駅前広場に隣接してホテルが建っています。
しかし、駅の正面にはレンタカーの営業所が数店並んでいるだけで、コンビニすらありません・・(最寄のセイコーマートは1km先)。
新函館北斗駅は函館市街から離れており、駅周辺の開発はまだまだこれからという感じです。
札幌行き夜行バスが来るまで、2時間以上もここで待たなければなりませんでした。
午前0時半に夜行バスが来ました。やっと落ち着けます。
5時間の走行を経て、三連休最終日(月曜)の朝に札幌に帰着しました。
夜行バスは中山峠経由かと思っていましたが、ずっと道央道を走っていました。
土曜の夜に札幌を出発して約36時間、なかなかに濃密な弾丸旅行となりました。
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