モウズイカの裏庭2

秋田在・リタイア老人の花と山歩きの記録です。

晩夏、男鹿の二山を駆ける。(2021年8月21日)

2021年09月06日 | 男鹿半島8~10月

8月21日は久々に男鹿の植物監視パトロール当番日だった。
空は曇って今にも雨が落ちて来そうな雰囲気だったが、そんな天気でもパトロールは行う。
行く途中、出戸浜海岸から男鹿半島を望む。




山塊がふたつ見えるが、左が男鹿三山(毛無山、本山、真山)で右が寒風山。

パトロールは毛無山で行うが、今日は可能なら、ふたつの山塊をかけてみようと思った。

毛無山の五社堂に登ろうとしたら、参道脇に赤い花がパラパラ咲いていた。

五社堂の登り口(参道脇)



場所によってはびっしり固まって咲いてみごとというか薄気味悪かった。
キツネノカミソリは格別奇麗ではないが、この花が咲くと、夏の終わりを感じる。

キツネノカミソリの群生



キツネノカミソリ




その手前にヒョロヒョロと伸びていた白っぽい穂花はツルボだった。

キツネノカミソリとツルボ                               ツルボ
 



五社堂



五社堂を過ぎ、早春ならば、フクジュソウの咲く雑木林を抜けると、
灌木の茂る坂道になるが、
ここは不思議と花の多いところだ。
秋めいてくると、タムラソウをはじめとしたキク科の花が咲くが、
あてにしていたタムラソウはまだ蕾だった。
あと数日したら咲くだろう。
今回はまだシラヤマギクやオトコエシが咲いている程度だった。


タムラソウの蕾                                     オトコエシ

   



以前から気になっていたセリ科が咲いていたので、今回は少しリキを入れて名前を調べてみた。

背丈は50センチ程度、地味な白花だが、このセリ科はどうもセリモドキのようだ。
写真を撮ろうとすると、必ずと言っていいほどせり虫(キアゲハの幼虫)がたかっており、
それを避けて撮影するのにちょっと苦労した。

シラヤマギクと謎のセリ科                               セリモドキ?
 


黄花のセリ科、ホタルサイコの残り花とセリモドキ?(白い花)



毛無山の山頂部は今回、花はさっぱりだった。

あがりこ系のブナの木



男鹿の固有種、オガアザミが咲き出していたが、花はとても地味だ。

オガアザミ                                       キオン
 



ソバナ



奇麗なピンクはヌスビトハギだった。
ナンバンハコベはちょっと珍しい。

ヌスビトハギ                                     ナンバンハコベ
 



毛無山に居るうちに、空はだんだん晴れて来た。

下山後、東山麓にあるなまはげ大橋に立ち寄る。ここは男鹿三山や安全寺の棚田がとてもよく見える処だ。
なお橋の上は交通量も多く、皆さん、飛ばしてるので、路駐して撮影することは言語道断。
橋を渡った先の農道わきにクルマを置き、
橋の真ん中までテクテク歩いて撮影した。
もう少し経てば、棚田はみごとな黄金色になるが、今でも十分奇麗だった。

安全寺の棚田と男鹿三山



男鹿三山は一番高いのか本山でその右が真山、いつも登っている毛無山は左の平らな部分。

棚田をアップで。







男鹿三山の反対側、日本海を望む。




男鹿半島には大まかにはふたつの山がある。ひとつは本山を最高峰とする男鹿三山でもうひとつは寒風山。

寒風山は小さな火山で、山頂まで観光道路が走っているため、登山の対象にはならないが、
中腹の草原を自由に歩くことが出来る。

この日は毛無山下山後、寒風山にも立ち寄ってみた。

寒風山山頂と姫ヶ岳、大火口(カルデラ)を望む。



寒風山はほぼ全山、芝やススキの草原に覆われている。
夏場に草刈り、場所によっては早春に火入れが行われ、草原が維持されている。
秋田では珍しく、草原性の花が多く、春と初秋にはあちこちに小さなお花畑が出来る。
今の季節はオミナエシが多く、男鹿固有種のオガフウロも咲き出していた。

オミナエシ、バックにヤマハギ



オガフウロ




オガフウロはハマフウロの地域品種、一時期、ハクサンフウロとされたこともあった。

タムラソウは毛無山にもあるが、こちらの方が早く咲いていた。

タムラソウ                                     ツリガネニンジン
 



地味な花を少し。

シラヤマギク                                   ヤナギタンポポ
   



寒風山の大火口(カルデラ)から男鹿三山を望む。



以上。


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2 コメント

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Unknown (ミルク)
2021-09-06 20:19:22
こんばんは。
いつも男鹿三山の、本山はどっち?と、忘れてしまいます(^^;

秋アザミとばかり思っていたのは、タムラソウなんですね。
区別がつかない、私ですが、とても勉強になっています。
五社堂の道に、キツネノ剃刀が群生しているんですか?
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ミルクさんへ。 (モウズイカ)
2021-09-06 20:46:54
コメントありがとうございます。
>秋アザミとばかり・・・
男鹿はアザミやその近縁種のすこぶる多いところでして・・・
秋に咲く奇麗なアザミ(状の花)を見たら、まずはタムラソウ(棘が無い)ですが、寒風山や低地の道路端にはオオノアザミ(アオモリアザミ)がとても多いです。
キツネノカミソリは五社堂のずっと下、登り口付近に群生してます。早春に元気に出葉してます。
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