ジャニーズ事務所廃業し、新会社へ

ジャニーズ事務所が二度目の記者会見を行い、名称を「SMILE-UP.」に変更し、補償会社としてのみ存続し、マネジメント事業などは新会社を設立し、そちらで行うことと発表した。

本筋からは逸れる話だが、重要だと思うので書きたい。私は見なかったが、NHKとテレビ東京を除いた民放キー局4局がジャニーズ事務所の記者会見を生中継したのはあまりに無駄ではないか。

生中継などどこのテレビ局がやっても大した違いはない。いくら横並びの日本とはいえ生中継は「談合」（相談）して一社だけにすべきだった。NHKでも良いし、視聴率がいらないはずのNHKを除いた民放がくじ引きでもして生中継するテレビ局を決めて生中継すれば良かった。

そのあとの解説はテレビ局ごとに独自性が出せるから記者会見終了後にそれぞれが解説番組を放送すれば良いのだ。

昼間の時間帯といえどもテレビ局5社が同じ生中継をして電波を無駄にするのは異様に過ぎる。是正すべきだ。

～～引用ここから～～

ジャニーズ、タレント業務は新会社で　社名はファンクラブで公募　補償業務は「SMILE-UP.」：東京新聞 TOKYO Web

　ジャニーズ事務所（東京都港区）は2日、都内で記者会見を開いた。事務所名を今月17日で、新会社「SMILE-UP.（スマイルアップ）」とし、補償業務だけを行う。所属タレントのマネジメントは新会社を作り、社名はファンクラブで公募する。創業者のジャニー喜多川氏（2019年死去）による性加害問題を受け、「ジャニー」を冠した社名を変更することについて東山氏は「喜多川氏と完全に決別する」と述べた。前社長の藤島ジュリー景子氏は、性被害を受けた元所属タレントらの救済や補償に専念する。（梅野光春）

　記者会見には、性加害問題を受けて9月5日付で社長に就任した少年隊の東山紀之氏と、元V6で関連会社「ジャニーズアイランド」社長の井ノ原快彦氏、9月30日付でジャニーズ事務所のチーフコンプライアンスオフィサー（CCO）に就任した山田将之弁護士らが出席した。

　東山氏は、「ジャニーズ」という事務所名を当面残すとした判断を撤回したことについて、「まさに私たちが内向き体制であったと批判されて当然のことだと感じた」と話した。

　タレントのマネジメント業務を担う新会社は、社長に東山氏、副社長に井ノ原氏が就き、1カ月以内に設立するという。藤島氏は新会社に一切出資せず、取締役にも入らない。

　東山氏は「自分たちでジャニーズ事務所を解体し、被害に遭われた方々に真摯に向き合いながら、最後まで補償を行い、新しい会社でファンの方々と一緒に新しい未来を切り開いていく。これが私たちのビジョンです」と、再出発への決意を語った。

　東山氏は会見で、9月13日付で弁護士3人からなる被害者救済委員会をつくったことも明らかにした。被害を申告し、補償を求めている元所属タレントらは325人に及ぶという。東山氏は11月から、補償を始めるとした。

　補償業務を担うスマイルアップは、東山氏が引き続き社長を務め、藤島氏は補償を円滑に進めるために100％株主として取締役に留まる。

　ジャニーズ事務所は9月7日、喜多川氏の性加害が問題化して以降初めて記者会見を開き、喜多川氏による性加害を事実と認めた上で、喜多川氏のめいに当たる藤島ジュリー景子社長が同5日付で退任し、東山氏が新社長に就任したと発表。10月には改めて新体制を公表するとしていた。一方で社名は「名前を変えて再出発した方が正しいのかもしれない」（東山氏）としながらも、当面は存続する方針を示していた。

　その後、同事務所の所属タレントを広告に起用しないとする企業が続出。同事務所は9月19日に取締役会を開き、社名変更も含めた善後策を議論していた。
～～引用ここまで～～

被害者への補償はいくらが妥当なのだろう。それに被害の度合いも一律ではあるまい。補償額に差があるのが当然だと思うのだが、差があると差別だとも思うのだ。私にはどう補償すべきなのかわからない。

それにしてもジャニーズ事務所とテレビ局の癒着が日本開闢以来の性犯罪を見逃してしまった。ジャニーズ事務所が第三者的な特別調査チームを設置したように、NHKとテレビ東京を含めた6社は第三者委員会を設置して検証すべきでないか。NHKは一応検証したが、民放はろくに検証さえしていないのだ。それが許されて良いのか。

ジャニーズ事務所の盛衰を見るとテレビあるいはマスコミというものは怪物に思える。全く才能がない人をテレビで報道しても化けさせることはできないが、ある程度才能がある人ならばテレビで繰り返し放送することで人気者に化けさせることができるのだから。

ジャニーズ事務所はそれでテレビ放送を独占した。ライバルになりそうな存在はメリー喜多川が排除した。そうしてジャニーズ帝国を築き、テレビ局と癒着し、利権を分け合い、共犯者となり、ジャニー喜多川の性的虐待を握り潰すにまで至ったのだ。

この構造は林真琴前検事総長を座長とする特別調査チームが厳しく糾弾しているが、テレビ局はそれぞれが第三者委員会を設置して検証しなければなるまい。

芸能人に夢中になる感覚は私にはあまりわからないが、部活動に、スポーツに夢中になった経験ならある。それと同じようなものなのかもしれない。

ジャニーズ事務所に所属するジャニタレだから良いのであってジャニーズでなくなればあまり夢中にならなくなるというネットの声があるようだが、それこそよくわからない。大事なのは肩書きなのか？だがブランド物などはそんなものなのかもしれない。

私はテレビを見ないのでテレビも芸能界も興味がないのだが、ジャニーズ事務所が「タレントを引き上げる」などと脅してライバルの存在を排除してきたことがなくなればテレビも芸能界も正常化するのではないか。

何でもかんでもジャニーズばかりでジャニーズ「枠」やらバーター出演やらで健全ではなかった。実力主義になれば公平だし、ドラマもバラエティも面白さを取り戻すのではないか。

紅白歌合戦もジャニタレはゼロになるようだが、実力ある歌手が出ればむしろ紅白は視聴率が上がるのではないか。業界ではそんな見方が大勢だそうだ。

政治に話を移すとテレビあるいはマスコミというものは怪物なのだ。政治家を失脚させることなど容易いし、ワイドショーで繰り返し放送すれば流れを作り選挙の勝敗さえ左右してしまう。

私がワイドショーを見るなと繰り返し書いているのはそのためだ。ワイドショーで繰り返し報道されることで刷り込まれていくのだ。ラジオの時代はラジオ。新聞の時代は新聞だ。ネットで独占が崩れたが、まだまだテレビには世論を操作する力がある。

自民党総裁選でメディアジャックしてそのあとの総選挙に自民党が勝ったのが直近のそれだ。

テレビの力を見せつけられた - 面白く、そして下らない

第49回総選挙総評 - 面白く、そして下らない

国民という集団がテレビばかり見ると操作されてしまうのだ。もう少し批判的にテレビを見て欲しいが、仮にそうなっても繰り返し報道するだけでそちらに誘導されてしまうから駄目かもしれない。

新聞は私が口喧しく不買・解約叫んでも減少速度は変わらず、年200万部減るのだろう。そうして2030年代に紙の新聞の寿命が来る。政府が救済しても無理だろう。紙の時代ではないからだ。電子版がどこまで契約数を増やすかはちょっとわからない。

ジャニー喜多川の性的虐待を報道してこなかったことでマスコミ特にテレビに対する国民の信頼は落ちたと思うのだが、よくわからない。マスコミ自身による世論調査ではいつもマスコミに対する信頼は高いからだ。しかし中央調査会による世論調査では高くない。後者が実情に合っていると思うのだが・・・。

それにしてもテレビの世論操作には要注意だ。新聞もまだ力は侮れない。経済分野では揃って財務省の犬だから世論操作に力を発揮してくるのだ。国民のさらなる負担増をやむを得ないと思わせてくる。

それに腹が立つので新聞の不買・解約を繰り返し主張しているのだが、私の父からして紙の新聞が大好きなのだ。それを止めさせることはできない。年200万部減少で満足するべきなのかもしれない。紙の新聞が終わるのは時間の問題だからだ。

財務省の誤った経済政策と一緒に批判すれば無駄がないかもしれない。新聞への怒りは抑えがたいからどうしてもしたいのだ。

話を戻すとジャニーズ事務所が支配していた芸能界が実力主義になれば公平だし、ドラマもバラエティも面白さを取り戻すかもしれない。他の芸能事務所がジャニーズ事務所に取って代わっては意味がないのだが、日本は横並び社会だからあり得ないとも言い切れない。

私にはそれを止める力はないし、芸能界にあまり興味がないから力関係もよくわからないのだ。なるようになるのを見ているしかない。

実力主義でドラマが面白くなればまたドラマを見るようになるかもしれない。ワイドショーだけは見ないで欲しいが。

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