面白く、そして下らない

私は批判をして何かを為した気になっている大衆の一人に過ぎないが、何か少しでも波紋を起こす小石になれればと書いている。

純化路線は大きくなれない

2020-08-20 22:33:57 | 政治
国民民主党と立憲民主党の合併協議は国民民主党を分党して、立憲民主党に合流したい議員が合流し、残留したい議員は残ることになった。

国民民主党の代表玉木雄一郎は合併協議で消費税減税などの政策を枝野幸男に呑ませたかったようだが、枝野は拒否したようだ。だから玉木雄一郎が自分の理念、政策に殉じて合流を拒んだことは正しい。消費税廃止・減税及び積極財政の政党ができることになり私としても支持できる。しかし政権は取れないだろう。

小沢一郎が繰り返してきたことだが、自分に付いてくるものだけで政党を作ることはできるのだが、そうした純化路線を取るとどうしても政党は小さくなってしまう。それでは政権を取ることはできないのだ。

自民党にも消費税廃止・減税を主張する「減税勢力」は100人以上いるとされる。しかし安倍晋三及び執行部は消費税増税で固まっているので彼らの意見が通ることはない。はっきり言ってしまえば減税勢力は「飼い殺し」にされているのだ。

中選挙区時代でも執行部の意見が最終的には通ったし、小選挙区制になりそれは執行部独裁と呼べるまでになった。執行部をいかにして握るかが権力を握ることに直結するのだ。

国民民主党からの合流組で消費税廃止・減税を主張する減税勢力は飼い殺しにされるだろう。立憲民主党から離党した須藤元気が泣きながら「消費税減税を訴えても良いじゃないか」と述べていた。枝野幸男の下では消費税減税を訴えることさえできないのだ。

消費税増税で左翼の立憲民主党に価値はない。社会党や共産党のようなものだ。社会党は野党時代は消費税に反対していたのだが、村山富市が首相になるや公約を破り捨てた。そして国民の信を失い消滅寸前だ。

清濁併せ呑むではないが、消費税廃止・減税及び積極財政を実現するには大きな塊のなかで執行部を減税勢力が握る必要があった。国民民主党は山本太郎率いるれいわ新選組と合流するかもしれない。そうすれば少しは勢力を保てるかもしれない。小選挙区制の下では二大政党以外は苦しいのだが。

これが政治の難しいところなのだ。要らない議員を切り捨てていけば綺麗になりそうだが、政党としては小さくなってしまうのだ。それでは政権は取れない。自民党が郵政解散で「造反組」を粛清したが、その反動で4年後政権を失った。自民党が除名をあまりしない理由はここにある。

執行部に従順な議員だけで固めようとすると政権を失うのだ。だから反抗的な議員は「飼い殺し」にするわけだ。飼い殺しにされた議員も自民党の看板があるから国会議員を続けられるわけで離党する度胸はない。郵政解散の時の粛清への恐怖心もある。

だが減税勢力は自民党でも立憲民主党でも執行部を握ることはできない。国民民主党のままでも先がない。どうすれば良かったのか。わからない。

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