~~引用ここから~~
退職した瞬間に、ぱったり交流が途絶える「友達」
よく高齢者向けに「ソロ社会」をテーマとした講演会を実施した際、特に男性の高齢者からこんな質問を多くいただきます。
「会社を辞めてから友達がいなくなった。どうすればいいか?」
この質問は、まず、前提の認識が違っていると思います。「友達がいなくなった」というのは、元は「友達がいた」という前提です。しかし、こうした質問をされる方は大抵「そもそも友達なんて元からいなかったのに、それに気づいていない」場合が多いのです。
(略)
日本の高齢男性特有の「妻唯一依存症」
要するに、ほとんどの男性には、仕事を辞めた後も付き合いが続く人間関係はほぼいません。深刻なのは、現役の時に友達がいると錯覚している人ほど、仕事を辞めた途端に「俺は友達がいなかったんだ……」と突然思い知らされ、大きな絶望を感じてしまうことです。
身も蓋もない言い方をすれば、退職後の高齢男性の末路は、友達もなく、趣味もなく、生きがいもなく、やることもなく、さりとて何かを始めようとする意欲もなく、ただ毎日テレビを見て過ごすだけの抜け殻となります。
その最大の被害者が配偶者(妻)です。今まで会社だけに依存してきた夫が、退職後は今度は妻に依存するようになるからです。私はそれを高齢男性特有の「妻唯一依存症」と名付けています。
そうなってしまった夫は、分かりやすくいえば幼児と一緒です。妻の買い物についていこうとするし、やたらと構ってもらおうとするし、ちょっとでも相手にしないと不機嫌になって怒り出したりします。唯一の依存先である妻に見捨てられることを極端に恐れるからです。
妻もいい迷惑なので、何か理由をつけて夫を「家の外に追い出そう」としますが、夫は外に行ってもすることもないので、うだうだと居間に寝そべるだけです。元から何かしらの趣味を持ち、退職後はその趣味に没頭できる男性は別です。そういうものもなく、「趣味は仕事」という人生を送ってきた人こそ危険です。本当に何をしたらいいか分からないからです。
人とのつながりに「生きがい」を感じにくい男性たち
内閣府が行った「第9回高齢者の生活と意識に関する国際比較調査(対象は60歳以上男女)」によれば、「生きがいを感じるのはどのような時ですか?」という質問に対する回答の男女の差分を見ると、高齢男性がいかに仕事以外に何も楽しみや喜びを見いだせていないかが分かります。
高齢男性が女性と比して生きがいを感じるのは、「趣味・スポーツ」を除けば、「仕事」や「勉強」「収入」といった、どちらかというと仕事的なものばかりです。
高齢男性と高齢女性の大きな違いは、女性のほうが人とのつながりに生きがいを感じている点です。「おしゃれ」をして「友達と交流」し「おいしい物を食べ」たり、「旅行」したりして、そうしたつながりから「他人からの感謝」を受けることが生きがいとなっています。そうした女性にとって日常的にできる当たり前のことが、高齢男性にはできないのです。
かといって、老後のために「友達を作りましょう」とか「趣味を持ちましょう」とかいう高齢者向け自己啓発セミナーの口車に乗せられてはいけません。まず、不可能だからです。正確には「作ろうと思って友達はできるものではない」し、「趣味にしようと思って始めたことが趣味に昇華することなんてない」からです。友達はいつの間にか友達になっているものだし、趣味はいつのまにか泥沼(いい意味で)にハマっているものです。
仕事、旅、スナック…喋る機会を増やすこと
では、友達もいない、趣味もない高齢男性はどうやって生きていけばいいのでしょう?
それは「友達を作る」でも「趣味を作る」ことでもなく、1日数時間、週2~3日でもいいから仕事を続けることです。その仕事は1人黙々とやる仕事ではなく、倉庫の分別とか大勢の人間との共同作業であったほうがいい。なぜなら、それは金を得るための仕事ではなく、人と接する機会を得るための仕事だからです。そうでもしないと、丸一日誰とも口をきかずに終わる日々を過ごすことになるでしょう。
他愛のない話でいいのです。人と喋ることはとても大事。「俺の話を聞いてくれる相手がいる」と感じられることはとても大切です。それはテキストのやりとりだけではカバーできない心の充足と脳の活性化を生みます。
友達の数より会話の数を増やす。いつものメンバーだけではなく、時折知らない人との会話の機会があればなおよいでしょう。仕事がない場合でも、一人旅でもして見知らぬ土地の誰かと一言二言喋るだけでもいい。人見知りだからそんなことできないと思いますか? 自分の事を誰も知らない土地であれば、案外気楽に喋れるものです。準備運動したいなら、スナックでも行って、ママや他の客と会話してみてもいいでしょう。喋らせてくれて聞いてくれるのがサービスですから。
そういう意味で、高齢男性のクレーマーが店頭や電話口でまくしたてるのは、こうした会話欲求を満たすはけ口として使われているのかもしれません。
~~引用ここまで~~
仕事に没頭してきた男性は退職後友人がおらず、趣味もなく、テレビを見るだけの生活になってしまう人が少なくないようだ。
「友人」と考えていた周囲の人も仕事の関係で回りにいたに過ぎず、本当の意味での友人ではないからだ。
趣味がある人は良いのだが、退職後に「趣味を持ちましょう」と言われて持てるものではない。趣味はいつの間にか没頭しているもので、作ろうと思って作れるものではないからだ。友人も同じだ。
そこで健康麻雀だ。金を賭けない。煙草を吸わない。酒を呑まないでする麻雀のことだ。私は別に雀荘の回し者ではない。ただ老後にテレビを見るしかやることがない人には雑談をしながら認知症予防にもなる「麻雀」という遊戯が適当だと考えるから健康麻雀を薦めるのだ。ネットか何かで紹介していて妙に気に入ってしまった。
健康麻雀 - 面白く、そして下らない
自治体や「自治会」が音頭をとって週二回くらい公民館で健康麻雀を開いてくれれば良いのだが、そう親切な自治体に「自治会」ばかりでもないだろう。近くの雀荘に足を伸ばす必要があるかもしれない。無料で出来る健康麻雀より雀荘や教室などの有料の健康麻雀の方が楽しめるかもしれない。そういう「サービス」だからだ。金を取る代わりに客が楽しめるよう工夫を凝らしている。劣悪なものもあるだろうが。
テレビを見るしかやることがない高齢者男性にもっとも薦めたいが、高齢女性でも良いし、引きこもりの人が人と接する切っ掛けとして健康麻雀をやるのも良いだろう。麻雀が大好きな社会人が健康麻雀に混ざるのももちろん構わない。健康麻雀をやるのは平日(休日でも良いが)の昼間を想定しているので時間が合わないが。
もちろん引用したプレジデントの記事のように仕事でも構わない。テレビを見るしかやることがない人が誰でも良いから会話、雑談をすることが目的だからだ。「喋る」ということはとても大事なことで心の充実、健康に良いのである。
会話、雑談をしながら脳を活性化させるので健康麻雀はなかなか良いと思うので折に触れ薦めたくなる。もちろん「麻雀」でなくても構わないのだが、麻雀は脳を活性化させる面も気に入った理由だ。
英国政府に孤独担当相が創設されたが、日本でも創設して、孤独担当相の仕事として健康麻雀を普及するのはどうか。家でテレビを見るしかやることがない人が集まり健康麻雀をやることで、孤独から救われよう。
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