面白く、そして下らない

私は批判をして何かを為した気になっている大衆の一人に過ぎないが、何か少しでも波紋を起こす小石になれればと書いている。

専門家に対する真贋を見極めよ

2021-05-06 22:34:20 | 日本人への呼びかけ
「すべてに専門知識を持たなくてはならない訳ではありませんでしょう。宝石にもワインにも専門家がいますから、要は信頼するに足る専門家を見分ける目ですわ」(『銀河英雄伝説』ヒルデガルド・フォン・マリーンドルフの発言)

小説『銀河英雄伝説』は熱狂的な支持者もいるのだが、作者の思想からかやや左臭い。思想関係なく評価が低い人もいるし、そもそも若い人は知らないだろう。しかし引用したこの発言は正しいと考えている。

私はこの発言に素直に頷かされたのだ。

現代はあらゆる物事が細分化している。すべての物事に専門知識を持つことは不可能で、広く浅く教養や常識、思考力といったものを鍛えるべきだ。もちろん大学、大学院で専攻したり、興味があることに独学で自分が「専門家」になることは構わない。それはむしろ称賛されることだ。

しかし法律の専門家は経済の専門家ではない。専門莫迦ではなく他の分野に知識を持っている知識人は少なくない。しかしその人に政治や社会が求めるのは「法律家」としての見識だ。わざわざ法律家に経済について訊ねることはない。

もっともその「教養」を買われて専門ではない政府の有識者会議に招聘されることはあるのだが。皇室の皇位継承に関する会議などだ。

話を戻そう。重要なのはその専門家が信用できるのか見極めることだ。専門家の知恵と知識を借りないで現代社会は動かない。しかし専門家が詐欺師であることが往々にしてあるのだ。その例を挙げたい。

一番有名なこととして「北朝鮮は地上の楽園」と親北朝鮮の知識人やマスコミが述べてきたことが挙げられよう。

現在の日本人は北朝鮮が「地上の地獄」であることを知っている。しかし多くの専門家が北朝鮮を地上の楽園と偽り、在日朝鮮人(と日本人配偶者)を北朝鮮に「帰国」させ、その人生を狂わせた。

拉致問題においても少なくない専門家が「拉致はない」「北朝鮮を貶める虚偽だ」と主張していた。真偽については誰もが知っている通りだ。金正日が拉致を認め、北朝鮮に数百人にも及ぶ日本人が拉致されていたのだ。

そのことでどれだけの人が被害を被り、国益が失われたか。語り尽くせないものがある。

専門家をただ専門家だからという理由で信用する危険性がこれだけで分かるだろう。彼らは詐欺師なのだ。専門家なのに自分の専門分野に知識がないあるいは能力が低い専門家もいる。しかし北朝鮮問題に関しては共産主義者(左翼)としての共感、敗戦の負い目、朝鮮半島への親近感から虚偽を述べてきた詐欺師も多いのだ。

1950年代は産経新聞でさえ北朝鮮を称賛していた。共産主義に無条件の称賛があり、無邪気に北朝鮮を褒め称えていた専門家は少なくない。しかし北朝鮮の実態を知ってからも虚偽を述べてきた専門家も多いのだ。どちらがより悪いというわけではない。どちらも同じくらい有害だ。

水俣病の例も挙げよう。水俣病はチッソという企業が水銀を垂れ流したことで起きた「公害」だ。義務教育で習うので知らない人はおるまい。

だが水俣病の原因がチッソの水銀であるという実態を少なくない専門家が隠蔽に荷担した。そのなこには日本最高学府の東京大学の教授もいる。

「東京大学の教授様だと。ありがたやありがたや。なんまんだぶなんまんだぶ」

なんていうひとはフィクションにしか存在しないが、東京大学の教授が主張するならそうなんじゃないかと考えてしまう人は少なくないだろう。東京大学にはそれだけの権威がある。しかし東京大学の教授というだけで信用する危うさは述べた通りだ。

「和田春樹」東京大学名誉教授は親北朝鮮の筆頭だ。東京大学で学び、東京大学の教授になり、東京大学で50年過ごしたミスター東京大学だ。しかしその実態は詐欺師である。東京大学の教授だからという理由で真贋を見極める手間を惜しんではとんでもない不利益を被る。人生が狂う。

水俣病に関しては熊本大学の専門家は初めから一貫して水銀が原因だと主張していた。彼らはまさに社会が国民が欲する信用できる専門家だったのだ。

しかしあとになってみないとわからないことは多いのだ。熊本大学の専門家と東京大学の教授。どちらが正しいのか。その人の目を見ればわかる、わけがない。その主張の論理に着目すれば分かったかもしれないが、一般人には主張のすべてを読んで真贋を見極めるなんて時間はない。面倒臭くもある。どうしても政府やマスコミを頼ることになる。

しかし水俣病に関しては政府、通商産業省(当時)、自民党は財界の有力企業であるチッソの肩を持ち握り潰したのだ。そのせいで水俣病の被害者は増えた。未だに認定について争いがある。

専門家の真贋の見極めと同様以上に政府を国民のために働かせねばならないのだ。政治家を選ばなければならないのだ。専門家の見極めより難しいことだが。

その時に流行し人気のある政策を専門家の意見を無視して採用する悪しきポピュリズムもある。「脱ダム」だ。専門家はダムでしか水害を防げないと結論を出していたのに、ダムを作るのは悪いことだとの考えがマスコミや国民のせいで広まり、ダムを建設しなかった。そのせいで国民の生命と財産が失われた。あまりブログが長いと冗長なので過去の記事を貼るに留める。

脱ダムは悪しきポピュリズムだ - 面白く、そして下らない

脱ダムを主張してきた無責任な新聞 - 面白く、そして下らない

熊本県知事川辺川ダム建設容認へ - 面白く、そして下らない

最後に政府が専門家を御用学者として使い国民を騙す例を挙げる。財務省の財政破綻詐欺だ。日本の財政には何の問題もないのに財務省は財政破綻寸前だから消費税増税が必要だ、歳出を削減しなければならないなどと嘘をつく。

そして東京大学をはじめ有名大学の経済教授を御用学者として使いプロパガンダを広めるのだ。

財務省御用学者土居丈朗を追放せよ - 面白く、そして下らない

財務省御用学者を曝し上げよ - 面白く、そして下らない

ゴキブリのように湧いて出てくる財政破綻論者 - 面白く、そして下らない

政府・財務省も専門家も信用できない事態で、マスコミもプロパガンダを広めている。騙されている国民ははっきりいって多い。それを少しでも多くの国民に事実、真実を知って貰い、政治を変えたいためにブログを書いている。

専門家の真贋の見極めは日常生活でも政治でも重要なことだ。最後に台無しになりかねないことを書くが、どのような専門家が信頼できるのか見極め方の具体論はないということだ。それぞれにそれぞれのやり方で磨いてもらうしかない。ただ「詐欺師はえびす顔で近づいてくる」との三橋貴明の言葉がある。耳障りの良い言葉には気をつけることだ。

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