谿声山色
2024-08-27 | 日記
大宋国に東坡居士 蘇軾という人がいて、字は子瞻といい、文筆界の達人でした。 この人は仏家の大海の優れた禅僧に学んで、仏法の深い淵にも遊泳し、高い雲にも 昇降しました。
居士はある時、廬山を訪れて、夜の渓流の声を聞いて悟道しました。そこで偈文を 作って常総禅師に呈上しました。
渓流の声はそのまま仏のご説法であり、
山の景色は仏の清浄なお姿そのものである。
この昨夜からの八万四千の偈文の経を、
後日 人にどう話せば分かってもらえるであろうか。
この詩を常総禅師に呈上すると、禅師はそのとおりであると認めました。 常総とは、照覚常総禅師のことです。常総は黄龍慧南禅師の法を継ぐ人であり、 慧南は慈明楚円禅師の法を継ぐ人です。