鈴木海花の「虫目で歩けば」

自然のディテールの美しさ、面白さを見つける「虫目」で見た、
身近な虫や植物の観察や飼育の記録。

有吉立さんと上野国立科学博物館へ

2018-09-22 15:23:31 | 日記

 兵庫県赤穂にあるアース製薬飼育棟の有吉立さんから、

来週仕事で上京するので、会えたらいいな、と連絡が。

もちろん、私も会いたい!

3年前の12月、小雪の降る赤穂を訪ねて以来です。

 

 神田にあるアース製薬本社で待ち合わせ。

赤穂には4度ほど行ったことがありますが、本社は初めて。

赤穂には有吉さんはじめ飼育部のスタッフたちが精魂込めて飼育している「害虫」たちが何百万匹という数でいますが、ここ本社には一匹も虫はいません!(いてはいけない)。

 先月発売された『きらいになれない 害虫図鑑』は、重版がかかりもう10000部を突破したそう。

ほんとうにおめでとうございます!

 というか、何度読み返しても、実によくできた素晴らしい本。

文章も有吉さんのふだんの語り口そのもの。

 本社前で自著をもつ有吉立さん。

 

本の好評をうけて、NHKはじめテレビ出演や講演の依頼が多々あるそうです。

足元の土を掘り続けるように、地道に、誠実に、そして自身のセンスも生かして、実験用の虫を飼育してきた有吉さんがこの本の出版を機に、新たな活躍の場を得られたこと、心から祝福したいです。

 課長に昇進したという有吉さんは、来年に予定されている飼育棟の改築のプロジェクトリーダーでもあるそうで、

虫の展示に興味津々。

で、上野の昆虫展へ行くことに。

 『Gの部屋』にももちろん。

「Gはこれだけ・・・?」とちょっと物足りなさげですが。笑

 

課長に昇進して飼育に関わる時間が減ってさびしい、そうです。

虫が苦手って言ってたのに~。


 私が7月に科博に来たときは内覧会だったので、お客さんはいなかったけれど、夏休みも終わったというのに、

この日もたくさんの人が入っていた。

そしてお客さんたちがみんな真剣に見ているのにうれしくなる。

今回の科博の虫展の内容はポスターのテイストとは違い、実際はとても真面目で、ある意味地味ともいえると思う

けれど、でもお客さんの反応からみると、研究者たちの成果と、一般の人にわかりやすく、面白く伝えたい、という

熱意がちゃんと受け止められているのがすばらしい!

 会期は10月はじめまでなので、まだ行っていない方はぜひ。