馬鹿者は うそとまことを とりかへて おのれの罪を 消さむと欲す
*今週は一首しか詠めませんでした。それほどよいものではありませんが、これしかないので、これをとりあげましょう。
人間、自分のやったことを取り消すことなどできません。それなのに時々馬鹿な人たちは、自分のやったことがあまりに愚かすぎるので、どうしてもそれを取り消したくて、嘘と本当をすり替えるような、馬鹿な努力をすることがある。
そんなことをすれば余計に罪がかさんで、余計に自分が馬鹿になるのに、自分のやったことがあまりにつらすぎて、どうしてもそれをやめることができないのだ。いい加減わかっていることでしょうが、馬鹿ですね。
法則というものは、事実のみによって動きます。自分のやったことは、正確に自分に返ってくる。馬鹿な人たちはそれが怖くてたまらないのだ。自分たちのやったことがあまりにひどすぎるからだ。それがそのまま返ってきたらたまらない。どうにかして自分たちが悪くならないように、相手をはめて、相手が悪いのだということにしたいのだ。
何をやったのでしょう。彼らは大勢で固まって、女性一人を地獄に落とすために、あらゆる卑怯なことをやったのです。それはひどいことをやりすぎた。それがそのまま帰ってくれば、彼らは大勢に責められ、だれかを落とそうとした地獄に自分が落ちることになる。
法則というものを知らなかった馬鹿は、嫉妬と欲望に眼がくらんで、馬鹿なことをやりすぎた。そしてそれがあまりにきつい結果となって自分にふりかかってくる。地獄に落ちるだけでなく、やったことが永遠の汚名となって、自分の存在に刻まれるのです。
その罪を、どうにかして消したい。ないことにしたい。それが馬鹿の迷いです。そんなことはできるわけがない。さっさと自分の過ちを認めて、神にも人にも謝り、罪を償っていった方がいいのだが。
馬鹿はどうしてもつらい思いをするのが嫌で、嘘と本当をひっくり返そうとして、何度も馬鹿なことを繰り返すのです。