盗人は 愚者の衣を 耶蘇に着せ 玉をよそほふ 后を呼べり
*今日はクリスマスですので、またイエスが続きます。作者が誰なのかは、もう気にしないでください。夢詩香の名前を書かないものは、わたしの作ではないとだけ、思っていてください。
あまり解説の必要もない歌ですが、一応解説すると、人から位を盗んだ王は、滑稽な愚者の衣をイエスに着せて、それを王妃に見せてやろうと呼んだ。その王妃は豪華に宝石で着飾っていると。
まあ、今の世間ではよくある図です。ほんとうによい人間は馬鹿にされて、馬鹿なことしかできない馬鹿ばかりが、人から盗んだ上等な服を着て、世間を堂々と闊歩している。
テレビで最先端の流行の服を着て、歌を歌っている人は、ほとんどみな馬鹿です。他人からの盗みを豪華に着て、とんでもなくよいものになっている。だがそれがどんなに滑稽なことかを、まるでわかっていない。
他人からよいものを盗んで、すばらしく高価な服を着て、とてもよいものになったつもりで、できることは、テレビで学芸会レヴェルの芸を披露することくらいなのです。歌も芝居も、別に自分がやっているわけではない。妖精のような見えない愚者の霊が、代わりにやっているだけだ。
今の世間はこういうからくりでできているのです。
わたしたちはここにいて、世界を救うための活動をしていますが、この肉体存在に付された身分は、掃除夫の妻です。貧乏人の田舎者。おばさんじみた古いトレーナーと安いズボンを着ている。毎日うどんや茶漬けを食いながら、人類の運命を背負っているのです。
馬鹿はこれを知っていながら、平気でブランド物のきれいな服を着て、おいしい高級料理を食べているのです。そしてほとんど何もしない。毎日やってもせんない滑稽な仕事をしているだけだ。それはたぶん、あと20年もしたら、大声をあげて笑われるような馬鹿になるでしょう。
いいことはほとんど何もできないのに、スーパースターのような贅沢な生活をしていることが、おそろしく馬鹿らしい盗みをしていることの証明なのですよ。本当なら、社会に大きく尽くせる力を持った人でなければ、そんな暮らしはできないはずだからです。
金を持っているから、寄付をすればいいと、大枚の金を福祉団体に寄付したりする馬鹿もいますが、人から盗んだ金でそれをしても、何の意味もありません。馬鹿が儲けている金は、すべて、他人のところにいくはずだったものを、無理矢理自分のところに持って来ているものなのです。とても馬鹿馬鹿しい。
自分たちの恥ずかしい真実の姿を見ないようにしなければ、あなたがたは今生きてはいけないのです。