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世の人の さいはひのため 良きことを するがおのれの まことのねがひ
*今週は、わたしはよいのが詠めませんでした。表題の作は大火のものです。彼にしては少しパンチが弱い感じがしますがね、これ以外にいいと思えるものがないので、これをあげましょう。
みんなの幸せのために、いいことをするのが、自分の本当の願いなのだ。
これは本当の自分に目覚めた人間の、ひとつの感慨というものでしょう。人間は、解脱して、本当の自分に目覚めれば、愛以外のことはできなくなるのです。みんなの幸せのために、愛で何でもやっていきたいと思う。そう思う自分がとても美しくて、幸せなのです。
まだ目覚めていない人は、これがよく理解できません。世の中を見渡せば、人間の汚いことばかり見る。ウクライナやガザでの悲劇を見れば、人間はなんとむごく、愚かなものかとも思う。
でもそれは、エゴに支配された人間の、暗い迷いの感情がさせることなのです。人間は人間を馬鹿なものと思い込んで、馬鹿なことばかりしている。そして果てしなく傷つけあって、この世を地獄に染めている。
しかし、ひとたび愛に目覚めれば、人間はすばらしいものになる。自分というものの奥底に、神がしかけてくださった、愛の水脈がはじけ飛んで、愛がとめどなくあふれてくるのです。なんと自分はすばらしいものなのか。この自分をかけて、すべての幸福のために働きたくなる。その美しい自分が、まことにいい。
自分を信じるということは、愛に生きるということです。この自分、すばらしい自分を、愛のために投げてゆくとき、人はすばらしい幸福を味わう。なんでもやっていきたい。すばらしいことを、みんなのためにやっていきたい。
この幸福を、みんなに教えてあげたい。
目覚めた人間が増えてゆけば、この世は天国になってゆきます。それはわたしたちのすばらしい夢だ。
その夢に向かって、人間はすばらしいことをやってゆくのです。