ムジカの写真帳

世界はキラキラおもちゃ箱・写真館
写真に俳句や短歌を添えてつづります。

狂ふほど

2024-09-25 01:46:53 | 短歌




狂ふほど さいはひの実を 食ひちらし まだ満たされぬ 魂の飢ゑ





*今週は、添島がエネルギーを回してくれたので、いくつか良いのが詠めました。これはその一つですが、X(ツイッター)で発表したときは、最後の七が「魂の闇」になっていました。それを今回、「魂の飢ゑ」に推敲してみました。そっちのほうが現実に近いと思ったのです。

これは、わたしたちが例の悪魔と呼んでいる、ある野球選手について詠んだものです。今その選手は大活躍をして、歴史的な大記録を次々と塗り替えているところですが。

あれはものすごい嘘なのです。

世界中が大騒ぎしていますがね、残念ながらあれは、馬鹿の霊集団がみんなでやっている、汚い嘘芝居なのですよ。

馬鹿が霊的ずるをふんだんにやれば、ああいう超人的な選手は、いくらでも作れるのです。

今、あれは、冷静に見ればおかしいほど、幸運に恵まれています。だが本人の顔と目を見ると、ちっとも幸せそうではない。何かに動かされて、仕方なくやっている、悲しい芝居のように見える。なぜでしょう。

それは彼が、本当に幸せとは何かを、知ってしまったからです。本当の幸せは、金や名声に恵まれることでも、愛してもいない美人の妻を得ることでもない。

愛に生きる美しい自分であることなのです。

それなのに自分は、その愛を大きく裏切る生き方をしている。人の幸福を盗み、自分一人につぎこみ、自分だけの幸福のために、あまりにもたくさんの人を犠牲にしているのです。

それは愛ではない。愛ではないことをしているのに、表面は実にかわいい好青年のふりをしている。その汚さが、みじめなくらい、つらいのだ。

彼が狂ったように幸福をむさぼるのは、少しでもそのつらさから逃げるためでしょう。だがそんなことをしても魂の飢えはごまかせない。

かわいそうに、彼は一生、あの地獄のような幸福の人生の中で、魂のもだえに苦しまねばならないのです。




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