自治体問題研究所が編集している「住民と自治」1月号で、大阪自治体問題研究所事務局長の木村雅英氏が「『大阪維新』」旋風のまっただ中で・・・」を書かれています。
「橋下候補が訴えた。「この大阪はど田舎中のと田舎。高速道路、港、空港、何から何まで東京に負けている。こんな大阪に企業は来ない。なぜこんなふうになったか。大阪府庁、大阪市役所でやることがパラパラ。大阪全体のことを考える役所がないからだ。もう一度我々は世界の中で冠たる『大大阪』を甦らせたい!上海やロンドンに勝つんだ。その夢をもっているのが大阪都構想。変えたくない人は平松へ、変えたいと思う人は橋下へ!」-熱気は最高潮に達する。」と紹介しています。
そして、貧困と格差を個人の問題としか考えられない青年には、「政治・社会の問題であり、政治の力で解決しよう」という訴えは理解しがたい。「自己責任」の呪縛から解放されるプロセスが必要だ」とも書いています。
私はこの間、国保税の引き下げを求める署名運動に取り組んでいますが、50~60代の2の女性から、「あまりにも国保税が高すぎる、そんな状態にした、議会なんかいらない、公務員ももっと減らせ、橋下のようにやればよい」という声を聞きました。
身近に見える政治や行政への攻撃がうける土壌はここにもあると危機感を感じました。
しかし、問題は米国と財界中心の政治の異常なゆがみ、その深刻なゆきづまりに原因があることは明らかです。そこと、いっしょに戦える、私自身の力量不足を感じています。
しかし、なぜ、橋下氏は大阪から生まれたのか、これは、現在の私の問題意識の一つです。
新潮文庫から「山崎豊子自作を語る」を書店で発見し買いました。石川達三氏との対談で、山崎氏は「大阪町人の子だからですね。徳川時代から苦しめられてきた大阪商人、自分ひとりの力で栄えていかなければならない大阪の商家に生まれた人間の地ですね」と語っています。
日本共産党と様々な団体・個人との共同が広がる中、政治的立場を超えて、民主主義を守り発展させる、力を大きくするためにも、日本共産党そのものを大きくしなければと思うのです。