小諸 布引便り

信州の大自然に囲まれて、風を感じ、枝を眺めて、徒然に、社会戯評する日帰り温泉の湯治客です。愛犬の介護が終了しました。

日豪EPA締結とメルケル訪中:

2014年07月10日 | 社会戯評
日豪EPA締結とメルケル訪中:
経済記事というものは、小さい記事であっても、なかなか、その時点では、何のことであるか、読み解くことが、難しいものであるものの、未来から、時間を逆廻しにして、観てみると、成る程、こういうことであったのかという事が、後から分かるものである。しかしながら、それでは、手遅れな訳で、何でも未来を予想するような情報に接し、読み解くという態度が、我々には、必要・不可欠なことであるのかも知れない。 なかなか、進展しない対米交渉の最中に、いよいよ、日豪EPAが締結され、対米交渉や、TPP交渉への妥結にも、少なからぬ影響、というよりも、無言の圧力になることが期待されている。むろん、安全保障やら、集団自衛権という側面が無いわけでは無いが、それにしても、日豪、その後には、日欧との交渉が、更には、日米間での交渉が、その延長線上でのTPP交渉へと繋がって行くことになるのは、必至であろう。それにしても、FTA,TPP,RCEP(東アジア包括的経済連携)、FTAAP(アジア太平洋自由貿易圏)、と否応なく、経済のグローバライゼイションと言う荒波の中では、待ったなしの状況である。
そんな中で、フォルクスワーゲンやシーメンス等のドイツの有力経済代表団を引き連れて、メルケル首相は、大型経済貿易協定の締結のために、もう、7度目の対中訪問であるという。皮肉にも、メルケル首相は、日本を最後に訪問したのは、洞爺湖サミットの時であると、、、、。(一体、サミットがいつ開催されたかも想い出せないくらい、昔の話であろう)日独経済関係というのは、一体、独中の経済関係に較べて、如何ほどのものなのであろうか?ドイツという国は、ナチスの呪縛から、戦後、如何にして、自らを解放し、世界政治に、世界経済の中で、台頭・復活を成し遂げてきたのであろうか?歴史認識で、散々苦労させられている何処かの国に較べて、何とも、羨ましい限りである。戦後比較文化論ではないが、どこから、どのように、今日、こんな差がついてしまったのであろうか?ドイツ戦後現代史の専門家は、いないのであろうか?日豪FPAの締結とメルケル首相の対中訪問という同時期での出来事は、きっと、どこかで、世界経済の底流の中では、密接に関わっているのかも知れない。それでは、一体、何処で、何が、どのように関連づけられているのか?新聞記事の裏側を考察してみたいものである。