小諸 布引便り

信州の大自然に囲まれて、風を感じ、枝を眺めて、徒然に、社会戯評する日帰り温泉の湯治客です。愛犬の介護が終了しました。

ジャストシステムからの重要なお知らせに考える:

2014年07月13日 | 社会戯評
ジャストシステムからの重要なお知らせに考える:
一太郎で知られるジャストシステムに、ユーザー登録をしている関係上、今回の
【重要なお知らせ】ベネッセコーポレーションの個人情報漏洩の件に対する当社の対応につきましてと題するメールを受け取った。別に、子供用のスマイル通信教育を行っているわけではないが、会社としてのモラルの失墜を考慮したのであろうかは、分からぬが、下記のような内容である。全文を引用しながら、少々、考えてみることにする。
(引用開始):
 日頃は ジャストシステム製品をお使いいただき、誠にありがとうございます。
 この度は、株式会社ベネッセコーポレーションの個人情報漏洩の件に関連する報道につきまして、多大なるご心配とご迷惑をおかけいたしておりますことを、深くお詫び申し上げます。
 当社は、2014年5月に株式会社文献社より257万3,068件のデータを購入し、これを利用して2014年6月にダイレクトメールを発送いたしました。
 事業活動の中でご登録いただいたお客様にダイレクトメールをお送りする場合や外部の事業者に依頼して発送する場合等がございますが、データベースを購入してダイレクトメールを発送する場合には、その外部事業者との間で当該個人情報は、適法かつ公正に入手したものであることを条件とした契約を締結しております。
 今回、文献社からデータを購入するにあたりましても、同一の条件が含まれる契約を締結した上で、データを入手いたしました。しかしながら、社内調査により、今回の文献社からの購入において、データの入手経路を確認しながら、最終的にはデータの出所が明らかになっていない状況で契約に至り、購入していたことが判明いたしました。
 したがいまして、当社は、企業としての道義的責任から、2014年5月に文献社より入手した全データを削除することにいたしました。なお、当該お客様情報の使用は、既に7月9日(水)より中止しております。
 当社は、株式会社ベネッセコーポレーションから流出した情報であると認識したうえでこれを利用したという事実は一切ございません。
 また、当社は、文献社から取得したデータが、株式会社ベネッセコーポレーションから流出した情報であるか否かを確認する手段を有していないため、現時点においても、そのような事実を確認できているわけではありません。
 現在のところ、当社に対して警視庁または経済産業省からの問い合わせ等はございませんが、今後何らかの要請等があれば、真摯に対応させていただきます。
 お客様にはご心配をおかけしましたことを重ねてお詫び申し上げるとともに、今後は、個人情報の取り扱いについてさらにコンプライアンスを徹底し、適正な情報管理に努めてまいる所存です。
 今後とも弊社ならびに弊社製品・サービスにご愛顧賜りますよう、お願い申し上げます。
                        株式会社ジャストシステム
                          代表取締役 福良伴昭
(引用終了):
この文面から、判断する限りは、刑事責任上からの名簿購入の可否、或いは、その出所に関して、法務部門からのコンプライアンスもあって、きちんと契約していたものの、道義上の責任から、これを破棄して、削除、(そんなことが容易でないことはウェッブの世界では、今や常識であるが、、、、、)今後の捜査にも協力すること、吝かではないというスタンスである。もっとも、名簿業者から、簡単に、データベースを、257万件余も恐らく、1件@15円としても、掛け算をすれば、どれ程の金額を支払ったのかは、おおよそ見当がつくが、こんな大量なデータが、出所も確認しないで、購入使用すること自体が、本当に、許されることなのであろうか?もはや、それは、単なる数字の多寡の問題ではない。モラルの問題になることを怖れているやも知れぬ。それは、ひいては、企業イメージ低下にもなるであろうし、極端な言い方をすれば、株価にも影響を及ぼし、最終的には、経営の問題になるかも知れない。それにしても、被害者と、この場合は、ベネッセであることに変わりはないが、広く考えれば、ジャストシステも、又、被害者になり得る可能性が、ないとも言えない。つまり、今回は、他人のデータベースを知らないという理由で、使用しているものの、万が一、自社のデータベースも、お互い様で、実は、何処かに、漏洩している可能性も否定しきれない。仮に、断固否定するのであれば、如何にして、自社データベースを、ユーザーの個人情報を守っているのかと云うことを開示、それが出来なければ、どのように、担保されているのかを、契約書ではないが、お互い、双務契約みたいな物であるが、海賊版を使用しないという誓約書同様に、今度は逆に、ユーザーに対して、個人情報の漏洩は、断固させません式の、或いは、違反の場合には、補填・補償に応じます式の、契約書を双務契約として結ぶべきで、今日のようなまるで、銀行個人保証のような一方的な片務契約では、消費者の保護は、秘密保護法ではないが、おざなりになってしまうであろう。仮に勇気あるユーザーが、ベネッセを個人保護情報違反による精神的なダメージを被ったなどと、アメリカ並に、集団訴訟でもしたら、どうなるのであろうか?インテリ・ヤクザだったら、そんなことも、考えられなくはない。直接的な被害のみならず、二次被害も想定すると、この問題の根が深いところは、単に、データベース保守会社の従業員のモラルだけの問題ではなく、広く、主契約者、サブ・コントラクトラクター、まるで、下請け・孫請けといった重層的な書面上の契約だけで、被害者が或る日、突然、被害者から、加害者へ、或いは、加害者が、突然、被害者へと転化しうることを如実に、示している。もっと、ユーザーは、権利の主張を声高に、主張しない限り、犯人捜しと罰則の強化・再犯防止策・セキューリティー強化対策だけでは、もはや、今日、自分の貴重な情報は、闇市で、高値に売買されてしまうことは、必至であろう。警察だけでなくて、政府も、経産省も、真剣に、消費者保護を考えなければならない、もう、そういう時代であること、単なるコンプライアンスという言葉やモラルに頼ってはいられない難しい時代であることを再認識させられる。関連する会社のサイトに立ち寄ると、その影響は、決して小さくないことが分かる。