ツバメの巣作りに出会う:
小諸の北西部にあるとても景色がよい糠地の里山生活体験宿である、青雲館と、今後の地域活性化での緩いネットワーク作りに関して、意見を交換するために、来たところ、庭先に張られた線の上に、尾の長い鳥が、二留まっているのが、眼に入ってきた。ひょっとして、あれは、ツバメかもと、眼を懲らせば、確かに、嘴、赤い色が一寸、見られる長い羽である。宮坂さんの話では、毎年来るので、軒先には、木製の板で、巣を作りやすいように、しているそうである。何でも、150年以上前の古民家であるから、きっと、昔から、毎年、はるばる、海を越えて、やってくるのであろう。暫くすると、一和が、地上に舞い降り、歩き出しては、止まりながら、何やら、雨が降った後の土をつついている。虫にしては、何やら変である。『そうか、巣作りの泥をついばんでは、運ぶのか!』と思いきや、軒先へ、サッと飛んで来て、嘴で、その泥を木の板のうえに、くっつけているようである。やがて、一羽から、二になり、つがいであろうか、交互に、泥を運び始めた。都会では、酢が出来上がったのを見かけるものの、なかなか、貴重な瞬間である。家人によれば、毎日毎日、必死の思いで、泥土を運び込むそうである。多少、軒下が、泥で、汚くなるが、縁起もので、縁起がよいというので、毎年、受け容れていると、成る程、そう言えば、昔、南タイのハジャイという都市部で、海岩ツバメが、民家の窓から、家の中に入り、その家は、燕の巣のお陰で、大金持ちになったという話を現地の人から聞いたことを想い出したが、毎年、燕がやってくるのは、まるで、家族が、増えて、舞い戻ってくるかの如きで、縁起がよいではないだろうか?何も、金持ちにならなくてもよいから、何やら、『招福』ではないが、健康で、安心安全に、毎年毎年、一緒に、無事、暮らせるように、戻ってきてくれるのであれば、それも、宜しいではないか?150年前の家人のご先祖さまも、同じような事を思っていたのかも知れない。そんなことを思いながら、眺めることも、又、日々是好日でもあるのかも知れない。今年、初めて、偶然に、こんな現場に遭遇するとは、面白い巡り合わせである。貴重な瞬間を撮影してみた。軒下は、一寸無理だったが、、、、、、。
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