レトロの小部屋

紙物を中心に古物を集めています。

香札

2017年11月14日 13時35分48秒 | 民具、雑貨

黒塗りの木製の小箱に、竹製のカードが入っていました。

カードの裏面、

数年後、骨董市でこんなのを発見した。
箱は引き出しだったらしいが、やはり竹製のカードが無造作に入っていた。
松はサイズが少し大きく色も黒で、破片が一枚入っています。

裏面。

松の模様は、金泥の精巧な手書きで一枚づつ微妙に違っています。

その後またまた発見。絵札と共に箱の枠らしい破片がありました

枠も札も竹製です。

香道の道具の一つと判明しました。

十種香札とは、5人から10人一組で行う遊戯的な七事式で順序のや点前の評定に使われます。
七事式は、花月、さ座、茶かぶき、一二三(いちにさん)、員茶(かずちゃ)、廻り炭、廻り花、の七式。
香は茶と共に日本に渡来し、茶の湯の式法で、表千家七世如心齊と裏千家八世一灯によって制定されました。

お香を嗅ぐことを「香を聞く」、聞香(もんこう)と言います。
10個の小箱の中に、菊、桐、松、竹、梅、桜、柳、萩、菖蒲、牡丹の札が12枚づつ入っています。
何だか花札に通じる模様の設定です。

茶道は一般的だけど、香道は敷居が高い。
日常の癒しはアロマで、香りも世につれというところ。