レトロの小部屋

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明治の絵はがき3 不如帰(ホトトギス)

2019年01月25日 09時31分24秒 | 絵はがき

江戸時代以降明治になっても労咳(ろうがい)と呼ばれていた結核は不治の病と恐れられていました。
徳富蘆花の小説「不如帰」は、労咳を患う夫人がテーマで大流行しました。

その絵はがきです。

片岡中将の娘、浪子は結核を患い、嫁ぎ先の川島家から離縁され、夫 川島武男少将を思いながら亡くなりました。

このシリーズが何枚組で、出されたかわかりませんが、後日出されたこちらには、ストーリー順に番号がついていたようです。
浪子の墓前で浪子の父と武男。これが最後の一枚のようです。

落書きがあるのも、流行の凄さがわかります。

樋口一葉、滝廉太郎、石川啄木、宮沢賢治、正岡子規、他、多くの若い人が結核で早世された由。